EXILE ATSUSHIが843日ぶりライブ 「もう“ボキッ”て折れた」休養期間から復活「夢にまで見たこの光景」
EXILE ATSUSHIが12日、さいたまスーパーアリーナでスタートした『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2025 “Heart to Heart” ~復活祭~』の前に囲み取材に応じた。長期療養後の復活宣言後から、843日ぶりのライブとなるツアーの初日を迎えた。

ムーンウォーク練習中に内側靭帯をけが 復活祭は「ワクワクの気持ちでいっぱい」
EXILE ATSUSHIが12日、さいたまスーパーアリーナでスタートした『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2025 “Heart to Heart” ~復活祭~』の前に囲み取材に応じた。長期療養後の復活宣言後から、843日ぶりのライブとなるツアーの初日を迎えた。
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ATSUSHIは約2年半前にライム病などの複合的な理由から活動を一時休止。2024年9月27日に自身のインスタグラムで復活宣言していた。同ツアーは、休養のために中断した『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2023 “Heart to Heart” Season 2』の復活祭。初日となる12日の公演は、22年12月21日に開催した『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH” ~Christmas Special~』東京ドーム公演以来、843日ぶりの本格的なライブステージとなる。さいたまスーパーアリーナを皮切りに、5月24、25日に大阪城ホール、6月4日の新潟公演など12都市14公演を行う。
ATSUSHIは843日ぶりの復活について、「日数や年月で言うとすごく長い間、活動できない期間があったなと思いますけど、その間にもいろんな経験がありました。もちろん制作物もありましたし、レコーディングもしていました。自分の中ではそんなに『止まってた』という意識はないです」と振り返り、「でも(時間が)空いてしまったなということで、申し訳ない気持ちと、『やっと復活できる』という、ワクワクの気持ちでいっぱいです」と語った。緊張感はあまりないと言い、「逆にワクワクだけです。ちょっと大げさかもしれないですけど、もう“全てを失うぐらいの覚悟”までいったので、『立てるだけでありがたい』という感じで。何か吹っ切れた感じもありますね」と、休養を経て感じた思いを明かした。
約2年半の休養の心境について、「もう“ボキッ”て折れましたね。でも、折れたから良かったんでしょうね」と語り、「ファンの皆さんが、『いつまででもいいから待ってるよ』とか温かい声をかけてくれ、もちろん会社のスタッフ、メンバーも『良くなってからまた一緒にやりましょう』と。期限も設けられていませんでした。“折れても待っていてくれる”って、その周りの人たちの愛ですよね。それがあったから、ちょっと体調が良くなってきた時に『あ、もう1回できるかも』って少し思えた」と感謝した。
復活祭の演出について「オープニングでお客さまの間を、センターを歩いて登場するんです」と明かし、「いきなりステージ上にドンっ! と出るんじゃなくて、笑顔で皆さんと、同じ目線で『ありがとうね』と言って登場したいというのが、僕のまずひとつの気持ちだった。今日のライブの演出やメッセージには、僕の今のリアルな生き様、生き方みたいなものが反映されているかなと思います」と語った。
また、自身の45歳の誕生日となる4月30日にリリースする11枚目のシングル『Love Thang/It’s Brand New』から、1日にデジタルリリースした『Love Thang』をライブでも初披露。同曲ではムーンウォークにも挑戦しているが、ライブに向けての練習中に足をケガしたと告白。ATSUSHIは「もう踏んだり蹴ったりですよ」と笑いながら、「復活が決まって『よし、行くぞっ!』って張り切ってダンスレッスンをしていたら、最新作のミュージックビデオでムーンウォークを踊っていて張り切りすぎて、内側靭帯をちょっと痛めてしまって……」と明かした。「ムーンウォークの靴は滑るように作ってあって、スプレーもしないとやりにくいんですよね。滑ってしまった」と説明した。
現在の“復活度合い”を聞かれると、「以前の状態が100%だとしたら、ファンの皆さんとのライブ配信やチャットでは『1000%』って言っていたんですよ。それが足のけがのせいで、800%ぐらいになった。それでも8倍ぐらいにはなっています」と、調子の良さをアピールした。
今回のライブには、親交のあるシンガーソングライター・AIがサプライズ登場。「活動休止期間中も『あっちゃん大丈夫なの?』って連絡をくれたりして。『復活する時にはまた一緒に歌おうね』なんて話をしていたので、今日それが実現するということで本当にうれしく思います」と喜んだ。今回は今までライブでは歌ったことのない『No more』『Be brave』を初披露。さらに2人の最初の出会いの曲となった『So special』もパフォーマンスした。ATSUHIは「今まで(AIと)3曲作ってきて、作ったけどコンサートで1度も披露できてない曲が2曲もあったので、今日それをできるということで、AIちゃんもさっきリハーサルで『やっぱこの曲いいよね』ってすごく喜んでくれました」と明かした。
ステージでファンに感謝「皆さんが温かく待っていてくれるということが分かった」
囲み取材後に行われたライブ本番では、ATSUSHIが魂の底から書き下ろしたナレーションとともにオープニング映像が流れ、白いスーツに身を包んだATSUSHIがファンと同じ目線でセンターをゆっくり歩いて登場した。足のケガがある中、ダンサブルな『Heart to Heart』から始まり、新曲『Love Thang』ではムーンウォークも披露した。
ライブ中のMCでは「改めまして、本日、EXILE ・ATSUSHI復活祭 。EXILE・ATSUSHIです」とあいさつ。ファンの大歓声に「本当にありがとうございます」と感謝し、「なんて温かいの?」と感激した。「夢にまで見たこの光景が……ありがとうございます」と喜び、「この2年間、本当にいろんなことありました。『もう続けるな』って神様が言ってるんじゃないかなって思うような日々が続いたり。でも諦めずに、そしてファンの皆さんがずっと『ATSUSHI、いつでもいいから、また元気になったら帰ってきて』って。本当に皆さんが温かく待っていてくれるということが分かったから、走らずに、1歩1歩良くなって。今日を迎えることができました。本当に、支えてくださった皆さんありがとうございます」と伝えた。「今日は泣かないって決めてるんだから」と語り、「今日は復活したATSUSHI・1000%を皆さんに見せるという、そういう気持ちで来てますので。皆さんどうぞ、泣いたり楽しんだり、叫んだりしてください。たくさんの感謝の気持ちと愛をお届けしたいと思います」と呼びかけた。
ライブでは東京スカパラダイスオーケストラ ホーンセクションがフィーチャリングした『フォトグラフ』を初めて披露した他、米米CLUBの石井竜也と制作した『KAZE』や、ATSUSHIの代表的なカバー曲『糸』『愛燦燦』など全24曲を熱唱。12日の公演は2万人を動員した。
