麻生久美子、塩野瑛久が日韓合同プロジェクトで感じた日本の作品との違い「演じ方も変わる」「感情を言葉でむき出しに」

俳優の麻生久美子と塩野瑛久が、4月18日スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『魔物(마물)』(金曜午後11時15分※一部地域除く)の放送を前に、囲み取材に応じた。役への印象や「日韓合同プロジェクト」だからこその感じたことを明かした。

4月18日から『魔物(마물)』がスタートする【写真:(C)テレビ朝日】
4月18日から『魔物(마물)』がスタートする【写真:(C)テレビ朝日】

禁断の問題作『魔物(마물)』で共演

 俳優の麻生久美子と塩野瑛久が、4月18日スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『魔物(마물)』(金曜午後11時15分※一部地域除く)の放送を前に、囲み取材に応じた。役への印象や「日韓合同プロジェクト」だからこその感じたことを明かした。

 同作は、不倫、DV、セックス、など愛と欲望にまつわる過激なテーマと、満たされない人間たちの歪んだ人間模様を美しい映像とともに描く禁断の問題作。『梨泰院クラス』、『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』など数々の世界的ヒットドラマを生み出し、エンターテインメントを席巻するスタジオ・SLLと同局のドラマ制作陣が双方の経験やノウハウ、アセットを持ち寄り、ワンチームとなってのオリジナルドラマ制作が実現した。

――麻生さんは、実力ゆえ将来を嘱望されながらも孤独を抱えて生きる美しき女性弁護士・華陣あやめという役柄を演じます。彼女の印象を教えてください。

麻生「仕事ができて野心のある、自立した強い女性だと思います。弁護士ということもあり、信念のある人ですが、凍也(=塩野)と出会ったことで、恋に落ちて沼に落ちていきます。今までの自分では考えられない新たな自分と向き合って苦しんでいく女性だと、今は思っています」

塩野「凍也のことを見てくれる人です。たくましいところも魅力的ですが、あやめは仕事に生きてきた凛とした女性という印象です。この物語を通して、あやめの軸が変わっていく様子は見ごたえがあると思います。正直まだ、台本を読んだ段階ではどう表現されるのか掴めていないので、麻生さんのお芝居を通して見えてくるものがあるのかなと思っています」

――塩野さん演じる、あやめを翻弄する男・源凍也(みなもと・いてや)はどのような印象ですか。

麻生「凍也はすごく孤独な人で、だからこそ惹かれるのかなと。魅力の塊みたいな、存在だけで人を惹きつけるというか。かわいらしい部分と愛くるしい部分と、子どもみたいな部分があるのに冷たくて、ギャップがありますね。純粋な心の持ち主だと思っています。だから、あやめに対しても正直すぎるくらい自分の気持ちを言う人で、それがバイオレンスにつながっていく部分もある気がします。あやめも『この人にハマってしまってはだめ』と分かっているのに、好きにならずにはいられない。ハマってしまう魅力のある人です」

塩野「本当にそうだと思います。魅力があって、計算していないのに人を惹きつけてしまう人。なので、演じるのはとても難しいなと……」

麻生「そのままでいいと思いますよ!」

塩野「僕の中では挑戦的な役です。台本には、分かりやすく惹かれ合うきっかけや行動の描写が書かれているわけではなくて、『一気に吸引力のある魅力を発揮する人物』と書かれているので、どう表現すればいいのか迷っています。冷酷さと無邪気さが混合している人物なので、そのあたりを見せていきたいです。無邪気さの中に計算はないので、ふとした場面でそういった部分も出せたらいいなと思っています」

禁断の問題作で麻生久美子と塩野瑛久が共演する【写真:(C)テレビ朝日】
禁断の問題作で麻生久美子と塩野瑛久が共演する【写真:(C)テレビ朝日】

――本作が「日韓合同プロジェクト」と聞いた時の印象を教えてください。

麻生「ワクワクしました。韓国ドラマは好きでよく見ていたので、共同制作と聞いて『私で大丈夫かな』と不安になりましたし、プレッシャーもありました。でも、『絶対にやらせていただきたい』という気持ちでした。最近はこういう役はやってこなかったので、新鮮です。仕上がりが想像できなくて、どこまで突き進めばいいのか、楽しみな反面怖い部分もあります」

塩野「僕も、どうなるのか未知でワクワクしていました。全話のプロットを読むのに時間がかかりました。情報量が多くて1日じゃ読めないくらいで。描写の細かさや雰囲気、周りに何があるのか、心情や目線などの描写も細かくて、日本とは違う作り方なんだなと思いました」

――日本の作品は、俳優にゆだねることが多いのでしょうか。

塩野「そうですね。日本では『月が綺麗ですね』と愛情表現をする文化がありますが、他の国だと丁寧に細かく書かないとわからない部分があるのかなという印象でした」

――今回、お二人は初共演ですが、お互いの印象を教えてください。

塩野「今日(=取材日)がほぼ初めましてなんですよね(笑)」

麻生「一度本読みはさせていただいたのですが、ほとんどお話はできていなかったので。『この方が凍也をやるのか』と思うと、美しくて顔を見られないです」

塩野「だから、あまり目が合わないんですね(笑)。僕も緊張してしまって、あまり見られていないです。

 共演者が老若男女問わず骨抜きになっている印象ですが、お会いして納得です。魅力をひしひしと感じています。フラットに接してくださいますし、居心地がとてもいい気です。これからもっと時間をかけて知っていくと思うのですが、すてきな作品が作れるんじゃないかなと思っています」

――撮影はこれからかと思いますが、本作においての役との向き合い方を教えてください。

麻生「まだ分からない部分もありますが韓国の監督さんが演出することで演じ方も変わってくるんだと思っています」

塩野「この作品はいろんな感情を言葉でむき出しにする展開があります。そういったところは今までの作品とは違ってくると思います。韓国の監督さんがで撮られることでどんな化学反応が起こるのか楽しみです」

――では最後に、本作に期待することやおすすめポイントを教えてください。

麻生「脚本が面白いので、面白い作品になることは間違いないです。見る側であれば『すばらしい作品』とだけ言えるのですが、私は演じないといけないので責任を感じています(笑)」

塩野「『すばらしい作品になったらいいな』と思います。日本でも盛り上げたいですし、結果として『世界につながったらいいな』という思いです。僕たちは役によりそって、作り込んでいくだけです!」

◆麻生久美子
・ヘアメイク:合谷純子(MARVEE)
・スタイリスト:井阪恵(dynamic)
・衣装クレジット:ドレス/ラム・シェ(ブランドニュース)

◆塩野瑛久
・ヘアメイク:時田ユースケ(ECLAT)
・スタイリスト:能城匠
・衣装クレジット:ジャケット・パンツ (LAD MUSICIAN)

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