のん、ふかわりょうは「唯一無二な存在でかっこいい」 初共演で実現したコラボ曲の裏側

芸歴30周年を迎えた50歳の“ROCKETMAN”ことふかわりょうが4月9日に配信シングル『no worries』をリリースした。ふかわにとってDJの“師匠”でもあり、かつてユニットを組んでいた音楽家の小西康陽、かねてより敬愛している俳優・のんを迎えてのスペシャルコラボとなった1曲。ENCOUNTでは、まさにレコーディングを終えたばかりのふかわとのんにインタビューを実施。意外なコラボが実現した背景などを聞いた。

レコーディング終了直後のふかわりょう(左)とのん【写真:藤岡雅樹】
レコーディング終了直後のふかわりょう(左)とのん【写真:藤岡雅樹】

ふかわりょうにとってのDJの“師匠”小西康陽とのスペシャルコラボ

 芸歴30周年を迎えた50歳の“ROCKETMAN”ことふかわりょうが4月9日に配信シングル『no worries』をリリースした。ふかわにとってDJの“師匠”でもあり、かつてユニットを組んでいた音楽家の小西康陽、かねてより敬愛している俳優・のんを迎えてのスペシャルコラボとなった1曲。ENCOUNTでは、まさにレコーディングを終えたばかりのふかわとのんにインタビューを実施。意外なコラボが実現した背景などを聞いた。(取材・文=中村彰洋)

――レコーディングお疲れ様でした。スムーズに進みましたか。

ふかわ「大変なところもあったとは思いますが、のんさんの抜群の歌唱力、のんさんらしさで無事に終えることができました。さすがのんさんという感じです」

のん「すごく楽しかったです! 本当にすてきな楽曲でワクワクしていて、緊張していましたが、楽しくできたと思います」

――ふかわさんとのんさんにとっての“初共演作”となりましたね。

ふかわ「私としては『ぜひのんさんに歌ってもらいたい』という気持ちはありましたが、のんさん側からしたら、隕石が落っこちてきたぐらいの驚きだったと思います(笑)。びっくりしたと思いますが、ポジティブに受け止めてくださって、今日のレコーディングを迎えられて、本当に感無量です」

のん「本当に寝耳に水といった感じで、びっくりしました。お会いしたこともなかったですし、お仕事をご一緒したこともなかったので、『なんでなんだろう?』とも思いました(笑)」

――ふかわさんにとっては“師匠”ともいえる小西さんとの再タッグとなった大事な1曲かと思いますが、このタイミングでのんさんにお願いしようと思った理由をお聞かせください。

ふかわ「『no worries』という曲ができまして、『non non no worries』という歌詞がのんさんと親和性があるなと思いました。それに、のんさんご自身も人生でいろんな起伏を感じてこられたと思いますし、歌詞とのんさんのイメージがすごくハマったので、『のんさんしかいない!』となりました」

のん「うれしいです! 曲を聞いたら、本当におしゃれですてきな曲でした。『え、なんで私なんだ?』とちょっとだけ考えましたが、ピリッと辛口で静かに刺すような歌詞が心に響きわたって、自分でやっている音楽とは全く違ったものにチャレンジしてみたい! と思い、飛び込んでみました」

――これまでのんさんが挑戦してこなかった早口なラップ調の部分もありますね。

のん「すごくかっこいいですよね。でも最初は早口ではなかったんですよ。制作過程で早口に変更されたので、『やばい!』って焦りました(笑)。でも無事に終えることができました」

ふかわ「オファーを受けていただけることが決まってから、のんさんのライブを実際に見に行ったんです。そこで私が浴びた情熱や光を反映した形です。ラップパートが『感情爆発』で始まって『エイリアン』で終わるのですが、まさにそのライブの世界観そのものになっています。でも、歌う立場としてはちょっと難易度が上がってしまったかもしれません(笑)」

のん「うれしいです!」

インタビューに応じたのん(左)、ふかわりょう【写真:藤岡雅樹】
インタビューに応じたのん(左)、ふかわりょう【写真:藤岡雅樹】

ふかわりょう「一人でも多くの人に前向きになってもらえたら」

――ふかわさんはのんさんを「かねてから敬愛している」と評していましたが、のんさんはふかわさんにどのような印象をお持ちでしたか。

のん「唯一無二な存在で、おしゃれなイメージがすごくありました。芸人さんとしてのイメージがありますが、他とは一線を画す空気感で、めちゃくちゃかっこいいなと思っていました!」

ふかわ「これちゃんと(ボイスレコーダーで)録音できてます?」

――バッチリです(笑)。今回は小西さんとの“再共演”という点もふかわさんにとって大きい部分ですね。

ふかわ「芸歴30周年という節目で、これからの活動のエネルギーになるような曲を作りたいと思った時に、小西さんとまた共同作業をしたいと思うようになりました。もともと2人で“ロケットマン”だったものが、私のソロ活動になっていきました。今回は再結成というわけではありませんが、一緒に作るという形で一肌脱いでいただきました」

――音楽活動を始めたきっかけでもある小西さんと再び一緒にレコーディングされてみて、実際にいかがでしたか。

ふかわ「今回、のんさんに歌っていただくディレクションは私がしましたが、後ろのソファーに小西さんが鎮座されていて、本当に仏様が見守ってくれているような安心感がありました(笑)。レコーディングも終わり、これから小西さんに魔法を掛けてもらいながら楽曲を仕上げていきます」

のん「ピチカート・ファイヴ(小西がリーダーを務めていたグループ)の楽曲を聞いていたので、『あ、(小西さんが)いる!』って感じでした(笑)」

和やかな雰囲気でレコーディングは進んだ【写真:藤岡雅樹】
和やかな雰囲気でレコーディングは進んだ【写真:藤岡雅樹】

――『no worries』にはどのような思いが込められているのでしょうか。

ふかわ「漠然とした不安ばかりが蔓延するこの世の中ですが、不安な時こそ『帆を広げて』ほしい。『no worries』を通して、一人でも多くの人に前向きになってもらえたらいいなと思っています。それを僕が歌うと伝わりにくいので、のんさんの力を借りて、のんさんの声によって世の中に風を吹かせてほしいと思っています」

――最後に曲の聞きどころ教えて下さい。

ふかわ「『non non no worries』が一番届けたい思いです。途中の難易度高めのラップ部分は、なかなか脂が乗っているので、ぜひご賞味くださいといった感じです(笑)」

のん「日々過ごしている中で、日常的に口ずさんだり、自分の生活の中にどんどん入ってくる曲だと思います。ぜひみなさんに毎日聞いて歌って自分を元気付けてほしいです。難易度高いラップ部分にも挑戦してほしいです(笑)」

ふかわ「些細な悩みにぶつかった時に、ふと頭の中に流れてくる曲になってほしいなと思います」

次のページへ (2/2) 【写真】ふかわりょう&のん、スタジオ内での貴重ショット
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