フジ会見、一部記者が主張連呼や怒号の大荒れ 社長も思わず「どこが質問ですか?」
元タレントの中居正広氏が起こした女性とのトラブルに関連するフジテレビの対応を巡って3月31日に行われた、第三者委員会と同局による記者会見。社会的関心事となった会見は、2段階に分ける方式がとられた。今年1月に港浩一前社長らが出席した“やり直し会見”は、日付をまたいで10時間20分超に及ぶ異例のロングランとなったが、今回の2つの会見は合計約5時間で終了した。一方で、記者が大声で主張を繰り返したり、怒声が飛ぶことも。司会が「不規則発言はおやめください」「関係ない質問は控えてください」と強く制止するなど、一時緊迫する場面もあった。

質問は「1人1回1問」に限ると伝えられたが…一部で荒れる
元タレントの中居正広氏が起こした女性とのトラブルに関連するフジテレビの対応を巡って3月31日に行われた、第三者委員会と同局による記者会見。社会的関心事となった会見は、2段階に分ける方式がとられた。今年1月に港浩一前社長らが出席した“やり直し会見”は、日付をまたいで10時間20分超に及ぶ異例のロングランとなったが、今回の2つの会見は合計約5時間で終了した。一方で、記者が大声で主張を繰り返したり、怒声が飛ぶことも。司会が「不規則発言はおやめください」「関係ない質問は控えてください」と強く制止するなど、一時緊迫する場面もあった。
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同局と親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)が設置した第三者委員会(委員長・竹内朗弁護士)は調査報告書を公表。被害者については、フジテレビに在籍していた女性アナウンサーだと明かしたうえで、中居氏による女性への「性暴力による被害があり、重大な人権侵害があった」と認定し、業務の延長線上にあったものと指摘した。また、長年にわたってフジテレビとFMHの役員を務めてきた日枝久氏について、「人事を通じて支配している」と断罪し、日枝氏の経営責任に踏み込んだ。
第三者委の会見は、午後5時のほぼ定刻でスタート。委員を務めた竹内弁護士、五味祐子弁護士、山口利昭弁護士の3弁護士のほか、それぞれの調査を担当した弁護士を加えて、総勢15人が登壇した。
98媒体265人が集まった報道陣は、質疑応答で次々と手を挙げる。調査ヒアリングの方法や日枝氏の説明責任への見解を求める質問など、多岐にわたった。
事前に司会から質問は「1人1回1問」に限ることが伝えられた。数分間に及んで自身の見解を述べる記者がいたが、おおむね一問一答、補足で確認する内容で進んだ。
記者会見に際して、「関係者に人権侵害・プライバシー侵害の二次被害を与えることのないよう、ご配慮いただきますようお願いいたします」との注意喚起があった。質疑応答の中で、竹内委員長が「匿名化された表現でお願いできませんでしょうか」と質問した記者に促す一幕があった。また、竹内委員長の中立性を問う声が上がり、竹内委員長と記者が何度かやり取りする場面も見受けられた。
当初の終了予定だった午後7時が過ぎ、最後の質問が終わったところで、会場内から芸能人の名前を挙げる内容の大声が発せられた。すかさず司会が「不規則発言はおやめください」と止めた。終了間際に一時、緊張感が高まった。第三者委の会見は、弁護士である委員が質問に端的に淡々と答え、司会が矢継ぎ早に次の記者を指名することが多く、ほぼ時間通りに終了した。
休憩を挟んで午後7時25分過ぎから始まったフジテレビの会見。清水賢治社長が1人で対応した。
序盤で波乱が。挙手で指名された参加者が、複数の宗教団体の名前を連呼するなど、大声で主張を語り始めた。参加者は叫ぶように大声となり、司会が「申し訳ありませんが、本事案と関係ない質問は控えてください」と何度も制止。マイクの音が切られた。会見場は一時騒然となった。
全体的に司会者の“コントロール”も目立つ中で、午後10時を過ぎて、質問は“2巡目”に入った。司会から「あと5問程度でお願いします」とあったが、記者からの質問が続いた。一部でヒートアップし、質問をいくつもぶつける記者に清水社長が「どこが質問ですか?」と聞き返すなど、押し問答となることもあった。約3時間で終了した。
ほかに会見中に怒号が飛び交ったり、記者たちからは厳しい意見も。同局が今後に示した再生・改革ロードマップに触れ、清水社長に対して「あなたが第2の日枝になるロードマップなのではないか」と糾弾(きゅうだん)したり、会見の地上波中継が午後9時で打ち切られて月9ドラマの最終回が放送されたことに関して、「どうして今回は午後9時で終わるのか?」と問い詰める質問者もいた。
