フジ問題・第三者委員会報告の注目5ポイント…女性とのトラブルを認識後、中居正広氏を起用し続けた「真の理由」など
フジテレビは本日31日に東京・台場の同局で、元タレント・中居正広氏の女性トラブルに端を発する一連の問題について調査した第三者委員会の報告会見と、同報告を受けたフジ・メディア・ホールディングス(FMH)およびフジテレビによる会見を行う。委員会発足から約1か月半で公表される調査報告書の注目ポイントとは。

社員の関与はあったのか、似たトラブル例は、女性には事情を聴いたのか、フジへの提言は…
フジテレビは本日31日に東京・台場の同局で、元タレント・中居正広氏の女性トラブルに端を発する一連の問題について調査した第三者委員会の報告会見と、同報告を受けたフジ・メディア・ホールディングス(FMH)およびフジテレビによる会見を行う。委員会発足から約1か月半で公表される調査報告書の注目ポイントとは。
(1)中居氏と被害女性が接するきっかけは、編成幹部だったのか。事件には関与したのか
週刊文春によると、女性は編成幹部A氏の誘いで中居氏と会食したことがあった。2023年6月、事件当日については中居氏から連絡を受けた女性が「Aさん(編成幹部)がセッティングした会の“延長”」と認識し、中居氏の自宅を訪問。そして、「事件が起きた」としている。フジテレビ側は公式サイトで早々と「社員の関与はない」と否定し、1月17日の会見では石原正人常務が「この点についても調査委員会の調査に委ねたい」とコメントした。否定声明を出すまでの調査は、どのようなもので十分なものだったのか。
(2)女性から被害報告を受けながらも、中居氏をレギュラー番組や特番で起用し続けた理由とは
1月17日の会見、同27日の会見では、当時社長の港浩一氏が中居氏と女性とのトラブルを把握しながら、中居氏を起用し続けた理由を「女性のプライバシーを守りたかった」「番組を終わらせるタイミングを計っていた」などと釈明した。しかし、事件への関与が疑われているA氏は編成幹部であり、番組を継続するか否かを決める立場。中居氏と親しいことでも知られており、週刊誌報道がなければ番組が継続されていた疑いもある。また、中居氏を複数の特番で起用していたことからも、被害を受けた女性を守ることよりも、視聴率の取れる中居氏を大事にしていたのではないか。その疑念に関する調査結果は、最も関心の高い注目ポイントになる。
(3)女性に事情を聴くことはしたのか
港氏は1回目の会見で「女性は(被害を)知られたくないとの思いがあった」と説明したが、女性は週刊文春に中居氏がフジテレビから“出禁”にされず、テレビに出続けていることについて「絶望しました」とコメントしている。フジテレビ側は2回目の会見でも、中居氏の起用が継続されている際の思いを聞いていないことを明言した。その状況下、委員会として女性に事情を聴き、事実や思いを確認できたのか。
(4)女性アナを同席させた「上納接待」があったのか
週刊文春は、「フジ女性アナ」の告白内容を報道。A氏から「食事会があるから」と誘われ、都内のホテルに向かったところ、タレントから性被害に遭いそうになったことなどを明かした。また、女性社員にタレントらを接待させる食事会は、フジテレビでは「常態的に設けられていた」とも報道。1回目の会見で港氏は「懇親の場を持つことがあっても、週刊誌報道にあるような性的接触があるとか、そういったことは全くないと信じている」などとコメントしたが、調査結果ではどうだったのか。また、中居氏と女性の間に起きたトラブルと似た例はあったのか。
(5)委員会としてのフジテレビへの提言
判明したフジテレビのガバナンス、人権への取り組みへの問題点を洗い出し、失った視聴者、スポンサーからの信頼を取り戻すための提言をするのか。今月27日、フジテレビは41年間取締役だった日枝久氏の退任を含めた人事刷新を発表した。しかし、委員会として、日枝氏が礎となったとされる「企業風土」まで踏み込み、経営体制、組織の見直しが必要だと指摘するのか。
第三者委員会による調査報告会見は、午後5時から開始。委員長の竹内朗弁護士、委員の五味祐子弁護士、山口利昭弁護士らの参加で行われる。また、同7時からはフジテレビ社長でFMH次期社長の清水賢治氏が会見。フジテレビは、同4時50分から同9時まで『FNN緊急特報 第三者委員会が調査報告 フジテレビ会見』と題した特番を編成している。
