矢吹正道、世界2階級同時制覇へ「全てで上回る」 600gアンダーの王者アヤラも自信「全てを背負って勝ちたい」

ボクシング興行「3150×LUSHBOMU vol.4」(29日・愛知県国際展示場)の前日計量と会見が28日に行われ、IBF世界フライ級タイトルマッチに出場する同級王者アンヘル・アヤラ(24・メキシコ)とIBF世界ライトフライ級王者・矢吹正道(32・LUSH緑)をはじめ、出場全選手が計量をクリアした。

IBF世界フライ級タイトルマッチに臨むアヤラ(左)と矢吹(右)【写真:(C)「3150×LUSHBOMU」】
IBF世界フライ級タイトルマッチに臨むアヤラ(左)と矢吹(右)【写真:(C)「3150×LUSHBOMU」】

矢吹「今後、ライトフライでやることはない」

 ボクシング興行「3150×LUSHBOMU vol.4」(29日・愛知県国際展示場)の前日計量と会見が28日に行われ、IBF世界フライ級タイトルマッチに出場する同級王者アンヘル・アヤラ(24・メキシコ)とIBF世界ライトフライ級王者・矢吹正道(32・LUSH緑)をはじめ、出場全選手が計量をクリアした。

 IBFライトフライ級王座を保持しながら、フライ級での2階級制覇を目指す矢吹は、フライ級リミットちょうどの50.8キロ、王者アンヘル・アヤラはリミットから600グラムアンダーの50.2キロで共に一発クリアした。

 矢吹がベルトを返上せずに階級を上げたため、世界王者同士の対戦となったこの試合。矢吹は「今後、ライトフライでやることはない」とライトフライ級王座は保持しないことを明言。この試合に向けては、元WBCフライ級王者クリストファー・ロサレス(ニカラグア)や世界ランカーの健文トーレス(TMK)との質の高いスパーリングで順調に仕上げてきた。

 矢吹は「リングに上がらないと分からない部分もあるが、ライトフライ級のときより元気なのは間違いない。明日を楽しみにしている。アヤラ選手は好戦的で良い選手だが、相手の全てに対応し、全てで上回って勝ちたいと思います」とアヤラを圧倒しての勝利を誓った。今回は過酷な減量に苦しめられてきたライトフライ級から約2キロ重いフライ級に上げての試合となり、矢吹は前の試合以上にコンディションの良い状態でリングに上がる可能性が高い。

 対戦相手となるフライ級王者・アヤラも「600グラムアンダーは自分の中ではよくあること。私は規律正しいので計量オーバーは絶対にしない。明日は100%のコンディションに仕上げて試合に臨む。メキシコ人として全てを背負って勝ちたい。明日は王者対王者の戦い、どちらが優れた王者なのかが分かるだろう」とこちらも強気に必勝を誓った。

 セミファイナルの東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチでは、同級4位の横山葵海(23・ワタナベ)がリミットちょうどの52.1キロ、初防衛を目指す王者のジーメル・マグラモ(30・フィリピン)が52.0キロでともに計量を1回でパスした。

 計量時にはしっかりと仕上がった肉体を披露していた横山が、プロ3戦目で東洋太平洋王座を獲得すれば、堤駿斗(25・志成)に並ぶ日本最速タイ記録となる。ただ、記録に関して横山は「記録とかプレッシャーとかは別に考えていない。自分のボクシングを皆さんに見てほしいだけです。ベルトを取りたいと思います」と記録に関しては拘っておらず、世界挑戦の経験もあるキャリア豊富な王者を倒すべく、この一戦の勝利だけを目指して行く。

 所属ジムの渡辺均会長は今回の試合内容によっては、「日本最速となる4戦目での世界王座挑戦を検討したい」と話をしており、今回のプロモーターである「3150×LUSHBOMU」の亀田興毅ファウンダーも「陣営と選手が望むのであれば、面白いなと思います。世界でもすごい快挙。そのような世界戦をプロモーターとして組めるのであれば、僕自身もうれしいことです。どれだけの試合をするのか今回の試合を楽しみにしています」と横山の“日本最速記録”への挑戦を前向きに考えていた。

 なお、この試合を含む全試合はABEMAにて無料生中継される。

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