浅野忠信、映画『SHOGUN 将軍』撮影現場でも“悪者状態”「『早く帰してくれ』って泣き叫んでいた」
俳優の浅野忠信が29日、都内で行われた映画『レイブンズ』の舞台あいさつに、共演の瀧内公美、メガホンをとったマーク・ギル監督と共に登壇した。

映画『レイブンズ』の舞台あいさつに登壇
俳優の浅野忠信が29日、都内で行われた映画『レイブンズ』の舞台あいさつに、共演の瀧内公美、メガホンをとったマーク・ギル監督と共に登壇した。
浅野が、クレイジーで寂しがり屋で猫を愛した天才写真家・深瀬昌久をチャーミングに演じている本作。深瀬昌久の物語にほれこんだイギリス人のマーク・ギル監督が、9年がかりで完成させたフランス・日本・ベルギー・スペイン合作映画となっている。
鑑賞後の観客から拍手で迎え入れられた浅野は「主人公を演じて、こうして舞台あいさつに立つのは久しぶりだなと思って、確か全然やってないと思うんですよね。日本の監督は全然(主役に)誘ってくれないので、こうしてイギリスの監督が誘ってくれない限り、全然主人公でやってくれなくて……」と嘆いて会場の笑いを誘いつつ、「やっぱり主人公と脇役では僕の中で全然違って、いろんな役を演じて、自分の引き出しがいっぱいになっていたんですね。これは脇役をやるときにも使っていたんですけど、主人公でやりたかったんですね。主人公で演じるためのプランとか引き出しがいっぱいになっていたので、今回はそれを思い存分に使わせていただいた感じでした」とうれしそうに話した。
また、浅野がゴールデングローブ賞を受賞して話題となった映画『SHOGUN 将軍』の撮影後に、本作を撮影する予定となっていたそうだが、コロナ禍などの影響で撮影がどんどん延びていく中「6月からマーク監督と『レイブンズ』を撮るんだ。帰してくれ」とお願いしていたそうで、「『SHOGUN 将軍』では悪い役をやっていたんですけど、現場でも悪者状態で、浅野はわがままばかり言っていると。『早く返してくれ』ってずっと泣き叫んでいました」と回顧。結局、カナダから帰ることができず本作の撮影ができなかったそうで「絶対やりたいのに、マークさんが諦めて『なしにしよう』って言ったらどうしようと思って。そうしたらちゃんと延期してくれて、たっぷり役作りできると思って、逆に『SHOGUN 将軍』には感謝していますね」と笑顔を見せ、「結果、賞もいただけて、みなさんにも喜んでもらえて、映画館にもいっぱいお客さんが来てくれて、こんなに最高なことはないですね」と声を弾ませた。
