朝ドラ主演抜てきの高石あかり、念願の映画単独初主演で目指す新境地「アクションは最も身近であり、最も遠い存在」

俳優の高石あかりがアクション映画『ゴーストキラー』(4月11日公開、園村健介監督)で映画単独初主演を務めた。殺し屋の幽霊に取り憑かれた女子大生・ふみか(高石)が悪の組織に立ち向かう物語。園村氏がアクション監督を務めた人気シリーズ『ベイビーわるきゅーれ』では殺し屋役でアクションを見せているが、「アクション映画は遠い存在でもあります」と謙虚に振り返る。

『ゴーストキラー』で映画単独初主演を務めた高石あかり【写真:矢口亨】
『ゴーストキラー』で映画単独初主演を務めた高石あかり【写真:矢口亨】

『ゴーストキラー』で殺し屋の幽霊に取り憑かれた女子大生を熱演

 俳優の高石あかりがアクション映画『ゴーストキラー』(4月11日公開、園村健介監督)で映画単独初主演を務めた。殺し屋の幽霊に取り憑かれた女子大生・ふみか(高石)が悪の組織に立ち向かう物語。園村氏がアクション監督を務めた人気シリーズ『ベイビーわるきゅーれ』では殺し屋役でアクションを見せているが、「アクション映画は遠い存在でもあります」と謙虚に振り返る。(取材・文=平辻哲也)

 25年1月期のTBS系連続ドラマ『御上先生』にレギュラー出演し、秋放送予定のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』でのヒロイン役が決定している高石。ドラマ化もされた映画『ベイビーわるきゅーれ』では、スタントウーマン出身の伊澤彩織とともにダブル主演をしているが、単独での主演は初めてとなる。

 本作は殺し屋コンビの活躍を描く『ベイビーわるきゅーれ』の監督・阪元裕吾が脚本、アクション監督を担当していた園村健介氏がメガホンを取るなど『ベイビーわるきゅーれ』の制作チームが再結集した。

「お世話になったプロデューサーの方と、また作品を作ることができるということがうれしかったですし、新しい作品がどんなものになるのかワクワクしました。園村監督とはアクション監督として一緒に仕事をしてきましたが、映画の監督としてどのようにコミュニケーションを取っていくのか楽しみでもありました。信頼できるチームの皆さんと一緒に挑戦できることが心強かったです」と振り返る。

 本作で高石が演じるのは、バイト先や日常生活でストレスの多い日々を送る女子大生のふみか。ある日、道に転がっていた一発の薬莢を自宅に持ち帰ったことから、何者かに殺され、成仏できずに幽霊になった殺し屋の工藤(三元)にとり憑かれてしまう。工藤がふみかに乗り移ることで、生前の工藤の身体能力もふみかに宿ると気付いた2人は、工藤の無念を晴らすために動き出す……。

「ふみかはとても強く、『そこに踏み込んだら危ない』と分かっていても前に進む勇気があります。私自身はそういうタイプではありませんが、正義感や大切な人を守りたいという気持ちは共通しているかもしれません」

アクション映画について語った【写真:矢口亨】
アクション映画について語った【写真:矢口亨】

アクション映画から得られるエネルギーの大きさを実感

 劇中では、ふみかと工藤の人格が素早く入れ替わり、2人が激しく言い合うシーンが見どころの1つになっている。

「とても難しかったです。今までの作品でも役と向き合いながら楽しんできましたが、今回は楽しさと同じくらい難しさもありました。特に、ふみかと工藤の2つの人格を交互に演じるシーンでは、1秒後にふみかに戻り、さらに2秒後に工藤に戻るというように、短い時間で役を切り替える必要がありました。不安もありましたが、やるしかないと自分に言い聞かせ、楽しみながら精一杯取り組みました」

 これまで何度もタッグを組んできた制作チームでの単独初主演だったこともあり、特に気負いはなかったという。

「園村監督はすごく柔らかい雰囲気で、怖さは全くありません。アクションシーンでは『もう1回、もう1回』と細かく指示がありましたが、芝居の部分では私に任せてくださることが多かったです。ふみかというキャラクター作りに関しても、監督と話し合いながら進めましたが、私が作り上げたものを信頼してくれていると感じました」

 工藤役の三元雅芸は『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』『BAD CITY』などアクションにも定評があるベテラン俳優。『ベイビーわるきゅーれ』第1作でも共演している。

「三元さんはご自身の撮影が終わってもずっと現場にいてくださって、とても支えられました。工藤は三元さんのキャラクターであり、私はそれにどれだけ寄せられるかを意識していましたが、単なる真似事にはしたくないとも思っていました。三元さんの声を聞き、その感情を自分の中でどう表現するかを考えながら演じました。三元さんの持つ純粋さや真っ直ぐさ、優しさが工藤というキャラクターに宿っており、それを間近で感じることができたのはとてもありがたかったです」と感謝する。

 劇中での殺し屋が乗り移ったシーンでは、アクションも披露。アクション映画への意識に変化はあったのか。

「『アクションには自信があります』と言えたらかっこいいのですが、実際にはアクション映画への尊敬の気持ちが増すばかりです。スタントマンやスタントウーマンの方々の技術を間近で見ているからこそ、アクション映画は私にとって最も身近でありながら、最も遠い存在のように感じます。ただ、今後もアクション映画に関わる機会があればうれしいですし、アクションを通じて得られるエネルギーの大きさを改めて実感しています」

 完成した映画を観て、今までにない作品に仕上がっていると感じた。

「撮影中は主演であることをあまり意識していませんでしたが、試写の2~3日前から急に責任の重さを感じ、緊張しました。しかし、試写が始まるとすぐにその不安はなくなり、ただただ『面白い!』と思えたことが何よりもうれしかったです。監督が『私は自信があります』と言ってくださり、『私もです』と答えました。全員が熱を込めて作った作品であることを実感しました」と力を込める。そして、この経験を糧に、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』の撮影に挑む。

□高石あかり(たかいし・あかり)2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。19年より俳優活動を本格的にスタート。20年に映画『ベイビーわるきゅーれ』で主演を務め話題となり、映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ、映画『わたしの幸せな結婚』などの演技が評価され、23年第15回TAMA映画賞の最優秀新進女優賞を受賞。近年の主な出演作品には、アニメ映画『きみの色』(24年/山田尚子監督)、映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる』(24年/小林啓一監督)、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ(21~24年/阪元裕吾監督)、『スマホを落としただけなのに~最終章~ファイナルハッキングゲーム』(24年/中田秀夫監督)、『私にふさわしいホテル』(24年/堤幸彦監督)などがある。25年1月期のTBS連続ドラマ『御上先生』にレギュラー出演したほか、秋放送予定のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』でのヒロイン役が決定している。

※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか

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