【ONE】若松佑弥、悲願のフライ級王者に 王者モラエスに1RTKO勝ち「こんな自分でも夢は達成できる」
第11試合では若松佑弥(30=日本)が王者アドリアーノ・モラエス(36=ブラジル)に1R・TKO勝ち。悲願のベルトを獲得した。

ベルトと長男を抱えて会場を後に
格闘技イベント「ONE 172: TAKERU vs. RODTANG」(23日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)第11試合、フライ級MMA世界タイトル戦
第11試合では若松佑弥(30=日本)が王者アドリアーノ・モラエス(36=ブラジル)に1R・TKO勝ち。悲願のベルトを獲得した。
2018年からONEに参戦している若松。22年に行われた日本大会「ONE X」ではモラエスの持つタイトルに挑戦するも3R・一本負けを喫していた。直近では強豪相手に3連勝。今回が2度目のタイトル戦だ。
得意の打撃が光っていた。大歓声と拍手で迎えられた若松はゴング開始直後からジャブを当て、自らはモラエスの打撃をかわす。途中組みの展開でこう着する時間もあったが、細かい部分で脇を差す位置を変えたりと動き続けた。
組みの展開が終わると一気に打撃戦へ。右アッパー、左フックのコンビネーションを当てダウンを奪うとそのまま追撃のグラウンドパンチ。レフェリーが試合を止めると会場からは割れんばかりの歓声が上がっていた。
若松は試合が終わるとそのまま家族がいるコーナーまでダッシュ。一気に駆け上がると、そのまま顔をうずめ勝利をかみしめていた。
若松はベルトを渡されると「とりあえずお母さんやったよ! ここまで30年間まず自分が生きられたことに感謝して、こんな最高の舞台でうれしいです」と興奮を抑えながらコメント。
さらに「自分は本当に弱くて、精神的にも。こんな自分でも夢は達成できるってことをここで示したかったので、戦いを見て少しでも悩みがある人は『こういう人間いるんだ』と思ってもらえたらそれだけでいいです」と語った。
試合後には家族がリングに上がり、写真撮影。若松は長男とフライ級のベルトを抱えながら会場を後にした。
