乃木坂46井上和、コロナ禍の高校生活を回顧…マスクで級友の顔分からず、黙って食べた昼食、学んだ人々への感謝
乃木坂46の井上和(いのうえ・なぎ)が主演のテレビ朝日系ドラマ『スプリング!』が、21日午後11時15分に放送される。グループではセンターを務める20歳にとって、初の地上波ドラマ初主演作。小論文をテーマに高校生の葛藤と恋を描く青春ラブストーリーで、井上が放送前に取材に応じ、撮影時のエピソードや自身の学生生活を振り返った。

21日、テレビ朝日系『スプリング!』で地上波ドラマ初主演
乃木坂46の井上和(いのうえ・なぎ)が主演のテレビ朝日系ドラマ『スプリング!』が、21日午後11時15分に放送される。グループではセンターを務める20歳にとって、初の地上波ドラマ初主演作。小論文をテーマに高校生の葛藤と恋を描く青春ラブストーリーで、井上が放送前に取材に応じ、撮影時のエピソードや自身の学生生活を振り返った。(取材・文=星川莉那)
井上は昨年4月に上演された『乃木坂46”5期生”版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」2024』で主人公・セーラームーン/月野うさぎ役を演じた。ミュージックビデオでも演技はしている。だが、今回は全国ネットの地上波ドラマ初主演。より多くの人々の目に触れることも踏まえ、井上は言った。
「(撮影の)最初はすごく緊張しました。でも、ストーリーも現場もすごく温かくて楽しかったです。周りのスタッフさんやキャストさんがたくさん声をかけてくれて、みんなで良い作品にしようと向かっていっているところに乗せてもらいました」
その上で「(心が)温かくなる作品だと思います。それぞれのキャラクターの変化に注目してほしいです」とアピールした。
井上が演じた逢坂碧(おうさか・あおい)は、「合格間違いなし」と言われていた国立大学の前期試験に落ちてしまったガリ勉優等生。「性格が似ている」と話すヒロインの碧は、井上から見て「人の言葉を1回素直に受け取れない、自分で考えてから言葉にする子」のイメージがあるという。また、「不器用でなかなか素直になれないところがすごくかわいらしい。人からもらった言葉や人に与える言葉を大切にしているところが好きです」と語った。
さらに、「(碧は)セリフ数が多いわけではないので、一つひとつのセリフで感情を感じ取っていただけるように演じないといけないところが難しかったです」と回顧。「(井上と碧を)リンクさせると、むずがゆくて『もっと素直になってよ(笑)』といった感情もありました」と打ち明けるも、「いろんな角度で碧と自分を見ることができました」と満足気だった。
書道部員役を演じた井上だが、「あんまり字がきれいではないので、最初お話をいただいた時に『大丈夫かな?』と不安でした」と茶目っ気たっぷりに答えた。実際に撮影では「ノートに文字を書くシーンが多かった」という。そして、不安を払拭すべく「ペン字練習帳を一冊買って、撮影までにやって挑みました」。その効果はてき面だったという。
「4、5年ぶりに習字をやったのですが、撮影の時に練習帳の注意点を思い出してやったら褒めてもらえてうれしかったです」
劇中では、小論文を書くシーンもあるが、「文章から自分自身のことを知ってもらうって、『すごく大事だな』とあらためて思いました。言葉は人に思いや感情を伝える手段だと思います」と実感を込めた。自身が手掛けるブログについては、「かわいげがないなと思います(笑)。アイドルらしい書き方ではなく、淡々と客観的に自分を見て書いてしまう」と冷静に分析。「出来事をただ書くのではなく、自分のことを好きになってもらえるように、もっと自分を出して書いてみたいです」と意気込んだ。
高校3年生の役どころだが、自身の高校生活はコロナ禍で始まったという。
「入学した時(2020年4月)からコロナで、ほとんど学校に通えずオンライン授業でした。ずっとマスクを付けていたので、クラスの人の顔も見れなかったです」
行事やイベントを実施できてもさまざまな制限があり、「食事系はダメで、時間も退縮、外部の生徒や親も来れなかったです」。日々の昼食も一人ひとりの席での「黙食」だったという。
そうした生活の中で、井上は「先生や地域の人が、(学校生活を)楽しんでもらおうと一生懸命に動いてくださっていたことに気づけました。『周りの人への感謝を大切にしないと』ってすごく思いました」と話した。そして、弓道部に所属していた当時を振り返り、「部活動に打ち込んで一生懸命だった自分がすごく好きでした。そういう自分でこれからもいたいです。成長しても無邪気に頑張っている自分を大切にしたいです」と打ち明けた。
“努力家”…話すことを丸暗記して臨んだオーディション
ちょうどこの時期、乃木坂46に5期生として加入。オーディションでは「原稿用紙に何をしゃべるか、一語一句書き出して、それを一生懸命に暗記していました。準備に準備を重ねて行きました」と“努力家”の一面をのぞかせた。これまでも新しい仕事が決まると、「うれしくて」メンバーに報告。今回も「一番先に同期の五百城茉央ちゃんに報告したら、すごく喜んでくれました」とエピソードを明かした。
無事に主演作の撮影を終え、「(演技の仕事は)楽しい」とほほ笑んだ井上。それは自身の可能性をより広げることにもなり、「グループの外で頑張ることによって、ファンの方に喜んでもらえたり、グループのためになるお仕事だと思います。これからもグループ内外問わず、(演技の)お仕事ができたらうれしいです」と手応えを口にした。
□井上和(いのうえ・なぎ) 2005年2月17日、神奈川県生まれ。22年2月1日、乃木坂46の5期生オーディションに合格。翌23年3月29日発売の32枚目シングル『人は夢を二度見る』で初めて選抜メンバーに入り、同8月23日発売の33枚目シングル『おひとりさま天国』で初めてセンターに抜てきされた。その後、36枚目シングル『チートデイ』でもセンター。今月26日発売の38枚目シングル『ネーブルオレンジ』では、同期の中西アルノとダブルセンターを務める。4月22日には初写真集『モノローグ』(講談社)を発売予定。158センチ。血液型B。
