電車内で立っていた妊婦「涙出た」 立ち上がった男の子、心温まる行動は続いて…ネットも感動「なんて優しい世界」
出産間近の妊婦が電車内で立っていたところ、心温まる気配りを受け、涙したという投稿がネット上で大きな話題になっている。当時の詳しい状況について、投稿者のねここ(@mfmf_nekko)さんに詳しい話を聞いた。

“たった1駅”の間に起こったドラマ 「優しい世界だった」
出産間近の妊婦が電車内で立っていたところ、心温まる気配りを受け、涙したという投稿がネット上で大きな話題になっている。当時の詳しい状況について、投稿者のねここ(@mfmf_nekko)さんに詳しい話を聞いた。
「電車乗った時、たった1駅だし立ってたのね 目の前には小さい男の子とママさんが座ってて、ママさん、わたしが妊婦なの気付いて男の子に何やら耳打ち 男の子は立ち上がって『こちらどうぞ』って 大人同士なら1駅なので~って言うとこだったけど『わぁありがとう!』って答えて、ママさんに『お気遣いありがとうございます』って申し添えて座らせて貰った 男の子にママさんが『お膝においで』って声掛けたら、一部始終を見てた隣のおば様が立ち上がり、『ボクはこちらにどうぞ』って男の子を座らせた ママさん慌てて断ったけど、おば様笑いながら手を振って立ち去っていった 優しい世界だった」
3月18日、ねここさんはXに投稿し、なおも続けた。
「降り際、ママさんとボクに再度お礼言ったら、『あともう少しよね、頑張ってね』って声掛けてくださった 涙出た」
立ち上がった男の子から始まった優しさの連鎖に、ネット上は大反響。「なんて優しい世界…」「登場人物全員素敵すぎて泣ける」「何と可愛らしい!男の子も嬉しかっただろうね~」「こんな暖かい情景だけを眺めていたい」「主さん、あえてお礼言って座るの優しい世界すぎる」「Twitterだと意地悪な話見ること多いけど実際はわりと優しい世界だよね」「私も息子とこういうことを自然にできるようになりたいな…」など多くの声が寄せられた。
妊娠38週で、まもなく出産予定日というねここさん。身重の体ながら、次の駅で下車するため普通席の前で立っていたところ、思いもよらない出来事に遭遇した。
男の子は「おそらくですが、まだ小学校には上がっていない年齢かと思います。年長さんくらいに見えました」。
まだまだ席に座りたい年頃。まして見ず知らずの人に声を出して席を譲ることは、とても勇気のいる行動だったに違いない。
ねここさんが気持ちを受け止めると、隣の女性客から男の子にも温かい配慮が……。そして最後にねここさんにかけられたママからの言葉。
たった1駅の間に、席を譲るほうも、譲られるほうも、幸せで満たされる空間になった。
少子高齢化が急速に進む日本。ネット上では、優先席に妊婦や高齢者が座れなかったり、エレベーターの前でベビーカーの親子連れが長時間待たされるなどの報告がたびたび上がり、議論を呼んでいる。
だが、ねここさんは妊娠して以来、外出するたびに周囲の優しさを感じていた。
「マタニティマークに嫉妬したり、身体的にも状況的にも強く出られない相手に対して加害したり、SNS見てるとなんて息苦しい世の中かと感じるけどわたし自身は妊娠中、いろんな状況下でお気遣いいただくことばかりだったので、SNSに上がってこない“思い遣り”が、世界にはたくさんあるのだと思いたい」
詳しいエピソードを聞くと、どれもほっこりとするものばかりだ。
「まず、優先席でも普通席でも、車内で席をお譲りいただくことは多いです。特に学生さんや女性、30代くらいまでの男性は本当にすぐ譲ってくださいます。足腰の強そうなおじい様が譲ってくださったこともありました」
「エレベーターに乗った人が、まだ少し距離のあったわたしに向かって『乗る?』ってジェスチャーしてくれ、そのまま開ボタン押して待っててくれました。乗った後、『逆に急がせちゃったわね! ごめんね!』と言われましたが、『乗ろうか見送ろうか迷ってたところでしたのでうれしかったです~』『そう? よかったわぁ』のやり取りがありました」
「タクシーの運転手さんが、ちょっとした荷物をマンションのエントランスまで運んでくださいました」
「お水がセルフサービスの飲食店なのに、お腹を見た店員さんが動こうとするわたしを制し、笑顔で席までお水を持ってきてくださいました」
「友人への妊娠報告としてホテルラウンジを利用した際、ホール長らしき方から『ホテルからのお祝いです』とノンアルシャンパンを振る舞っていただきました」
「街中のカフェやレストランでも、お水を出される時に『氷は抜きましょうか?』、『背中にクッション御入用ですか?』、『ローソファよりテーブル席の方が座りやすいですか?』などの声掛けやお気遣いをたくさんいただきました」
いずれもねここさんを妊婦と気づいての行動。優しさに包まれる日本の社会が現実にあった。
まもなく出産 反響に驚き「似たような体験談も寄せられて…」
今回、投稿が大きな話題になったことには、「自分が受けた優しい出来事を投稿しただけですが、予想以上に反響があってちょっと驚きました。が、世間の皆さんも、やはりほっこり話や優しい話をプラスの感情で受け取ってくださるし、似たような体験談も寄せられてさらにうれしい気持ちになりました」とにっこり。
「SNSでは愚痴や不満、不安など、マイナスな話が見られがちですが、他人様からいただいたご厚意やお心遣い、それに対する感動や感謝の言葉こそ、多くあふれる世界であってほしいと感じます。また、自分も他者に対し、思い遣りと感謝の気持ちを持ち続けたいです」と結んだ。
