小川直也「見ちゃっていいんですか?」 原辰徳前監督がデーブ大久保氏に送った“就任要請”DMの中身
バルセロナ五輪柔道銀メダリストの“暴走王”小川直也が18日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王チャンネル」を更新した。内容は元東北楽天イーグルスの監督であるデーブ大久保氏との対談になるが、動画内で小川は大久保氏に対し、プロ野球界に関する素朴な疑問をぶつけていた。

原監督からのDMを開けるかためらう
バルセロナ五輪柔道銀メダリストの“暴走王”小川直也が18日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王チャンネル」を更新した。内容は元東北楽天イーグルスの監督であるデーブ大久保氏との対談になるが、動画内で小川は大久保氏に対し、プロ野球界に関する素朴な疑問をぶつけていた。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
小川と大久保氏との対談は、お互いの持つYouTubeチャンネルのコラボ企画で実現したものだが、動画内では小川がプロ野球団からの首脳陣要請に関する疑問を大久保氏に質問している。
「あの時(2022年)は原監督からメッセージ(DM)が届いたんですよ。その時には『ハッキリ言う』って書いてあったんですね」
大久保氏はそう語ったが、DMの冒頭だけ確認した大久保氏は、それ以降を見ることをためらった。
その理由は、「僕は血液型G型っていうくらい巨人ファンなんですよ。だけど(その頃)負けて笑っているヤツがいたんですよ、ベンチで。その時に『てめえ、練習してねえから笑えるんだよ、この野郎! 練習していたら悔しがるだろう』と思ったので、当時の野球ニュースとか自分の持ってるコラムとかで、『巨人なにやってんだ!』みたいに叩き出してたんですよ。だからこれ、(原監督は)怒ったなと思って。やっちゃったよって」
だからこそ、大久保氏は「これ、いつ開けようか。開けるしかねえよな」とためらいつつも、意を決してそのDMを開いたところ、「俺と一緒に闘ってくれ、みたいな。だから、ええー!って」と驚いたという。
しかも大久保氏は、「まだ残ってるんじゃねえかな」と自身のスマホを触りながら、「見ます?」と小川に水を向ける。
思わず小川も「見たいですねえ。逆に見ちゃっていいんですか?」と反応した。
その後、大久保氏は小川にスマホを渡すと、小川が原監督からのDMを読み上げた。
「ストレートに言います。今期終了後、ジャイアンツのコーチ陣に入ってください。力を貸してください」。
日付は2022年8月31日だったとのこと。結局、大久保氏は原監督に対し、以下のように返信した。
「お疲れ様です。突然の連絡でとまどっているのが正直な気持ちです。監督に憧れ、野球をしてきた私にとって、微力ながら監督のお役に立てるとするなら光栄の極みです。すぐにでもお返事させていただきたいのですが、息子に会社を譲って日も浅いですし、お時間をいただけますか」
小川が原監督と遭遇した意外な場所
もちろん、大久保氏は息子に相談したが、父である大久保氏の性格を理解している息子は、当然のようにこう答えた。
「どうせ手伝うんでしょ」。
これには小川も「断れないですよねえ……」と言葉を返したが、大久保氏は、「断れないですけど、役に立てないんじゃないかと。もうその時に監督を辞めて6年くらい経ってたんじゃないですかね」と話した。
大久保氏は2012~15年まで楽天の監督・コーチを務めたが、大久保氏いわく、「現場から離れると、目も脳も腐るんですよ」と証言。それでも結局、大久保氏は原監督からの依頼を正式に了承し、翌23年には読売巨人軍の一軍打撃チーフコーチに就任した。
ちなみに小川は原監督に関して、意外な場所でまさかの遭遇を果たしたことも明かしている。
小川が原監督と遭遇したのは、フランスにあったホテル内のサウナだった。
大久保氏によると原監督は「サウナ、大好きです」らしいが、動画の内容から推測すると、この話は小川がPRIDEやLEGEND UFOなどの格闘技の試合に出ていた2000年代の話だと思われる。
小川が家族で旅行中に宿泊したフランスのフォーシーズンホテルのサウナに入ったところ、「日本人がいると思ったら、原監督から『おお!』って言われて」と明かした。
また、この話は原監督の右腕だった大久保氏も初耳だったらしく、「原監督がフランスって聞いたことないですね」と口にしていたが、動画によると、原監督は試合でよい結果が出なかった場合、選手以上に自身の指導が悪かったと考え、それが地方だった場合は、球場から宿泊するホテルにバスが到着し「お疲れさん!」と口にした瞬間に気持ちを切り替えるという。
さらに大久保氏いわく、「原監督はホテルのサウナから出た時には試合のことは一切忘れている人です」と話した。
現在、日本のプロ野球チームは年間140試合以上を戦っているが、たったひとつの黒星をいかに引きずらずにシーズンを戦い抜くか。これは勝負の世界に生きる者の思考や言動のみならず、日常生活においても非常に参考にすべき振る舞い方になるに違いない。
なお、「デーブ大久保チャンネル」での小川は、自身が高校に入学し本格的に柔道に向き合うことになってから、わずかひと月で黒帯を取得し、最強の相手と出会う。その男こそ、“昭和の三四郎”古賀稔彦だったと明かしていた。
