グラビアで脚光…菊地姫奈の未来像「心に寄り添える俳優に」 共演した畑芽育から刺激
モデル、俳優の菊地姫奈が、初めて単独主演を務めた映画『V. MARIA(読み:ヴィイマリア)』(宮崎大祐監督)が、4月1日から東京・目黒シネマで上映される。2020年のデビューからグラビア活動で脚光を浴び、non-no専属モデルに就任するなど着実に歩を進める20歳に俳優業への思い、見据える未来像を聞いた。

初の単独主演映画『V. MARIA』が東京・目黒シネマで上映
モデル、俳優の菊地姫奈が、初めて単独主演を務めた映画『V. MARIA(読み:ヴィイマリア)』(宮崎大祐監督)が、4月1日から東京・目黒シネマで上映される。2020年のデビューからグラビア活動で脚光を浴び、non-no専属モデルに就任するなど着実に歩を進める20歳に俳優業への思い、見据える未来像を聞いた。(取材・文=イシイヒデキ)
菊地はグラビアで培った表現力、想像力を武器に、俳優としてのキャリアを着実に積み重ねている。近年は、テレビ東京系連続ドラマ『ウイングマン』など、話題作への出演が続いている。今回は単独主演で臨む作品とあって、今までにない緊張感があったことを振り返った。
「オファーをいただいたときはうれしい気持ちも大きかったのですが、『私に主演が務まるのか……』というプレッシャーが常にありました。でも『絶対にすばらしい作品にしたい』と思っていたので、いつも以上に強い気持ちで撮影に臨みました」
同作では、主人公の女子高生・マリアが、バンギャルだった母が残した遺品からビジュアル系バンドという存在に出会う。そして、亡き母の軌跡をたどりながら成長していく姿が描かれる。しかし、菊地自身は、物語の鍵となる“ビジュアル系バンド”に深く触れる機会がない状態で役作りを始めたという。
「最初は『どんなものなんだろう?』という気持ちで台本を読み始めました。ただ、マリアもビジュアル系バンドを何も知らないところから楽曲やカルチャーに触れていく役柄でした。そこがうまく自分と重なり、マリアの心境に寄り添うことができたと思っています」
中学校時代まで、引っ込み思案で内気な性格だった菊地は、母の存在に支えられつつ、15歳で芸能界へ飛び込んだ。環境が大きく変わり、グラビア、モデル、俳優業でも「心情の変化」を意識しながら、大切に演じてきた。そして、今回の作品で、主人公のマリアを見つめ、「自分と重なっている部分がたくさんある」と気付いたという。
「マリアは落ち着いている性格で、クラスの中心にいるタイプではありません。でも、好奇心旺盛で知りたいと思ったことには一直線に突き進んでいく。そんな怖いもの知らずな一面があり、そういったところも含めて、『私と似ている』と感じました。母親を大切に思っている気持ちにも共感できます。私も人生を変えることになった芸能界入りについて、背中を押してくれた母に感謝しています」
実は俳優を始めたころ、「自分に演技は向いていない」と感じていたという。だが、さまざまな作品で演じることの面白さ、やりがいを知り、好奇心旺盛に演技を追求してきた。そして、23年7月期の日本テレビ系連続ドラマ『最高の生徒~余命1年のラストダンス~』では、尊敬できる同世代の俳優たちと出会い、切磋琢磨したという。
「クラスメート役のメンバー同士で、ダンスの練習を重ねて絆が深まりました。演技についてもたくさん話す機会がありました。作品は1人で作るものではなく、みんなで作り上げていくもの。それをあらためて感じることができた現場でした」
特に刺激を受けた共演者は、難病によって余命1年と宣告される主人公を演じた畑芽育だった。
「この撮影が終わったら、本当に芽育ちゃん自身がいなくなってしまうのではないかと感じてしまうくらい、彼女は役に向き合っていました。たくさん、演技のことも教えてもらいましたし、プライベートでも仲良くしてくれて、芽育ちゃんと共演できたことは大きかったです」
1月に公開されたスクールカースト・サスペンス映画『遺書、公開。』でも、同世代の俳優たちと共演。演技のぶつかり合いに圧倒され、悔しい思いをした現場だったという。その状況下、自分の課題を見つけ、成長につなげている。
「意外性のある演技をする方が多く、私も『頭を柔軟にして演技をしなければ』と感じました。怒りの演技ひとつでも、怒りだけで考えるのではなく、『あえて喜ぶ姿でそれを表現してみよう』ということです。いつか(共演者に)リベンジしたいです」
さまざまな活動で、壁に当たりながらも成長してきた20歳。俳優としては、どんな未来像を描いているのか。
「いろんな俳優の方々とお仕事をしてきて、私自身を変えてくださった方がたくさんいます。そして、『誰かに影響を与えられることはすごい』と感じました。何かに悩んでいたり、元気がないときに、私のお芝居を見ると『明日から前を向いて頑張ろう』と気持ちになれる。そんな心に寄り添える俳優になりたいです」
引っ込み思案だった少女は、競争の厳しい芸能界で負けず嫌いになり、優しさも兼ね備えてきた。グラビアから知名度を高め、俳優として輝いた先輩たちも多くいる。この5年を基盤とし、菊地は飛躍を期す。
□菊地姫奈(きくち・ひな) 2004年10月19日、茨城県生まれ。20年にグラビアデビューし、『ミスマガジン2020』で『ミス週刊少年マガジン』を受賞。24年3月、non-no専属モデル就任を発表。俳優としては近年、テレビ東京系連続ドラマ『ウイングマン』や映画『遺書、公開。』など、話題作に多数出演。4月1日から、初の単独主演映画『V. MARIA』が東京・目黒シネマで上映される。身長160センチ。
