『まどか26歳』最終回に「大きな隠し玉がある」 プロデューサーが予告「ベイスターズがそんな協力もしてくれるんだ」

俳優の芳根京子が主演を務めるTBS系連続ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』(火曜午後10時)。18日放送の最終話を前に、プロデューサーの塩村香里氏が見どころを語った。

『まどか26歳、研修医やってます!』の最終話が18日に放送される【写真:(C)TBS】
『まどか26歳、研修医やってます!』の最終話が18日に放送される【写真:(C)TBS】

最終話は18日放送

 俳優の芳根京子が主演を務めるTBS系連続ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』(火曜午後10時)。18日放送の最終話を前に、プロデューサーの塩村香里氏が見どころを語った。

 本作は、水谷緑著『まどか26歳、研修医やってます!』『あたふた研修医やってます。』『離島で研修医やってきました。』(KADOKAWA)が原作。“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公の研修医・若月まどか(芳根)が、働き方改革で変わりゆく医療現場でベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う濃厚な2年間を描いた成長物語となっている。

──最終回に向けて、まどかと菅野尊(鈴木伸之)の恋の行方のポイントは。

「まどかが1話で『一生懸命自分がどういうお医者さんになるのか』『どういう生き方をしたいのか』と向き合う中に、菅野先生っていうのは人生の1つの大切な存在になっていて、想いが高まる感じはあります。今までもそうだったんですけど、ちょっと一筋縄ではいかない2人の恋模様があって、お互いの生き方を尊重するが故に、すれ違いがあるようなやり取りがあります。キューピット的な存在で言うと、ドクターKですよね。最初から最後までドクターKだったなと思います」

──本作の脚本は、前川洋一氏、船橋勧氏、松井香奈氏、村野玲子氏、原野吉弘氏と複数人が手がけたのも特徴の一つでした。複数人体制にした理由は。

「いろんな理由がありますが、まどかがいろんな科を回っていくお話であるが故に、いろんな視点があった方がいいだろうなっていうのはありました。集まっていただいた脚本家さんには、それぞれ得意分野や個性がありました。地に足のついた人間ドラマに仕上げていただいたような印象があります」

──本作は、研修医たちの成長ドラマが描かれ、働いていく中で仕事への向き合い方や覚悟が生まれています。塩村さんご自身は時代とともに変わっていくような価値観や仕事感をどのように感じているのか、また作品を通じて伝えたいと思っていることは。

「極端な話、昭和のダメ親父と言われている人たちも、自分が昭和のダメ親父だとは思ってないだろうなって思って……。私自身、40代なんですけど、今を生きることで精一杯で、自分の価値観が自分の中では主じゃないですか。だけど、時代が変わっていって、作品を作る上において、まどかの気持ちを考えるので、新人の頃ってこうだったよねとか、若い子たちとかにもリサーチしながら、上の人と向き合う時ってこういうところがだるかったよねとか、そういうことを話したりしてるんですけど、ふと気づくと我々の世代って会話してる間に目線が変わって、ダメ親父側の目線になったりするんですよ。

 それが今回新しい発見です。研修医と昭和のベテランの医師っていう括りを作ってはみたんですけど、どっちの気持ちがわかる部分もあるし、わからない部分もある。だから価値観の変化は時代とともにもあるんですけど、線は引けないなって思ったり、グラデーションになっているなと感じました」

──主演・芳根京子さんの撮影現場での印象を教えてください。

「印象に残ってることで言うと、座長として皆さんをすごく明るい気持ちにさせてくれる。本当にまどかみたいな感じで、同期の子であったり、ちょっと上の溝端(淳平)さんの世代であったり、奥田(瑛二)さんだったり、木村(多江)さんたちの世代ともすごく仲良くなっていらっしゃった。どの世代の人とも同じ距離感で、もちろん気遣いとかはあるんですけど、親しくなるので、すごく温かい気持ちになるなと思いました。

 撮影の印象で言うと、1話の心臓マッサージとかは、本当にもう全力を注いでやってらっしゃった。ひたむきさみたいなことが、まどかのキャラクター作りのヒントになったなと私たちも思います。あと、『“七色の涙”を持ってらっしゃる女優さんだね』っていうことをおっしゃった知人がいて、涙のシーンでも全然違うんですよね。当然、感情によって涙の出方が違う。涙のお芝居が1つ1つ丁寧で、その時の気持ちに応じた感情がワーって出てくる涙のお芝居が、すごく見てる側にも迫ってくるものがあって、平常時の明るくて朗らかなまどかと、ワーって感情が出てくる時のまどかっていうのもすごく魅力的だったなと思います」

──本作では、まどかが熱狂的な横浜DeNAベイスターズファンだとわかるようなシーンも描かれています。どういう構成の上でやられていたのでしょうか。

「水谷先生が描きたかったお医者さんの人間らしさを描くには、やっぱりまどかに推しがある。自分が好きなものに対してもちゃんと諦めないキャラクターにしたいなっていうところがあり、野球好きというのを大切にしようと話しました。実際、先生も好きな球団の服を着てらっしゃったりして、本当にお好きなんですねみたいな感じのところから盛り上がりました。『部屋の一角にそういうコーナーがあります』とか、そういうお話も聞けたので、じゃあ、まどかもグッズだったりとか、お部屋の作りだったりとか、そういうのは意識してやろうと始まったのがきっかけです。

 また、球場での撮影の時にベイスターズのファンクラブの方たちにお力添えいただいたんですけど、本当に皆さん温かく、撮影に協力的で、空き時間とかに芳根さんたちに応援の仕方を教えてくれたりとか、みんなで歌って音楽流してくれたりとか、ベイスターズのファンの方たちって素敵だなって思いました。そんなベイスターズファンであるまどかを作ったからには、掴みだけで使って、最後の方になし崩しにその設定がなくなるっていうのは、ベイスターズファンの皆さんに顔向けできないなみたいな気持ちもありました。なので、最後まで出したいと思ったんです。ちなみに、最後に結構大きな隠し玉があります。ベイスターズさんが、そんな協力もしてくれるんだって思うようなことがあります」

──医療用語などが入るとドクターKの人形劇が描かれますが、人形劇を入れたきっかけは。

「まどかがお医者さんになったきっかけを何気ないものにしたいというのがありました。実際には親が医者だったからという理由の方も多いようですが、もう少しみんなが自分の進路を選ぶ時のように、『なんとなくこの大学に入ったんですよね』とか、『大学入ってる間に将来の仕事は考えればいいよね』って思うようなぐらいの動機にしたいねっていうのが当初ありました。お医者さんの人たちに聞くと『ブラックジャック読んで』っていう人も多かったんです。漫画とかアニメに影響されて、そういう職種を選ぶことはあると思うので、子どもの頃にそういうアニメとか漫画を好きで、なんとなく選んだっていう設定にしようかとなりました。

 その時にもう1人のプロデューサーの松本(桂子)が、とある人形劇に出会って。漫画とかアニメっていうのもよくある話なんで、人形劇とかにした方が、もう少し間口が広がるというか。医療ものってちょっと難しくて、大人のドラマだなって思われがちなのが、この人形劇があることによって、若い世代の人たちもほほ笑ましく入ってこれる要素になるんではないかということで、人形劇が取り入れられました。

 結果的に作った人形がめちゃくちゃかわいかったのと、大塚明夫さんと大谷育江さんにお声をやっていただくことによって、命が吹き込まれたドクターKとQ太っていうのが本当に魅力的で、思い出の人形劇だけで終わらせてしまうのはもったいないなとなりました。そして、少し難しい医療用語の時や解説の時に監督から『割とフレキシブルに出していいんじゃないか』と提案があったんです。テレビの中の世界だけになっていたのが、まどかにしか見えてないのかどうかわからないぐらいひょっこり背中から出てくるとか、時にはモニターに出てくるとか。そうやっていろんな出方で登場することで、愛されキャラというか、この作品の顔になってくれたら、すごくこの作品のカラーになるんじゃないかなっていうのもあって、シーンとしては増えていった感じです」

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