【御上先生】御上と母親が対峙 松坂桃李の演技に「限界突破してる」「目の動きだけで心情が伝わる」

俳優の松坂桃李が主演を務めるTBS系日曜劇場『御上先生』(日曜午後9時)の第9話が16日に放送された。今回は松坂の演技に称賛の声が集まっている。

『御上先生』に出演する松坂桃李の演技に称賛の声が集まっている【写真:(C)TBS】
『御上先生』に出演する松坂桃李の演技に称賛の声が集まっている【写真:(C)TBS】

最後に流れた一筋の涙「『現実の人間』みたいな感情の隠し方をした」

 俳優の松坂桃李が主演を務めるTBS系日曜劇場『御上先生』(日曜午後9時)の第9話が16日に放送された。今回は松坂の演技に称賛の声が集まっている。

 同作は未来を夢見る子どもたちが、汚い大人たちの権力によって犠牲になっている現実と、そんな現実に一人の官僚教師と令和の高校生たちが共に立ち向かっていく、“教育のあるべき真の姿”を描く大逆転教育再生ストーリー。松坂演じる東大卒でエリート文科省官僚の御上孝(みかみ・たかし)が、新たに設立された“官僚派遣制度”によって県内トップの東大合格者を誇る私立隣徳学院に赴任し、日本の教育を変えるために現場から声をあげる。

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 御上には、尊敬する兄・宏太(新原泰佑)が「学校への抗議行動による自死」を選んだ過去が。兄の死後、家庭が崩壊する中で、教育を変えるために東大を卒業。文科省を目指した。しかし巨大過ぎる組織では変革が難しいと痛感した御上は、隣徳への赴任を決めた。第6話では当時の出来事を生徒たちの前で打ち明けている。

 御上の母親は宏太の死後も宏太が生きていると思い、御上のことを「宏太」と呼んでいる。施設で生活する母親のもとを訪れる御上は、「宏太」と呼ばれても否定せず母親に接してきた。しかし、障がいのある弟との生活で家族への苦悩を抱えていた生徒・富永蒼(蒔田彩珠)と向き合ったことから、自身の思いを母親に伝えに行く。施設には富永と次元賢太(窪塚愛琉)を連れ、「よかったら一緒に聞いてくれる? ずっと先延ばしにしてきた宿題を、なんとかしなきゃと思っている。見届けてくれないかな」と頼んだ。

 車イスを止めた御上は、母親の前に座るとしっかり目を見つめ、「あのね、母さん。僕は孝だよ。分かる? 孝」と伝えた。「何言ってるの。宏太でしょ」と否定する母親。御上は、「宏太は……、死んだんだよ。22年前に」と続けるが、母親は首を横に振る。「母さんがそれでいいなら、それがいいなら、宏太でいたいと思っていたよ」と伝えながら、御上は声を震わせる。「でも……ウソだなって。母さんが『宏太』って僕のことを呼ぶ度、息ができないくらい……、苦しくてね。向き合わないとって、思ったんだよね」と、涙をこらえながら、ゆっくりと、優しい声で伝えた。

 御上が目を泳がせながら、「母さん、僕はね。宏太と2人分生きているつもりだから。ずっと、そうだったし。これからも……」と語ると、母親は御上の手を握る。そして「孝……?」と声をかけた。涙をこらえた御上は、「そうだよ。孝だよ」と笑顔を見せ、左目から一筋の涙を流した。

 このシーンにSNS上では、「松坂桃李の演技が限界突破してる」「やっぱり松坂桃李くんの演技好きだなぁ。目の動きだけで心情が伝わる」「松坂桃李さんの深い演技。御上先生の勇気や悲しみ母や兄を思う気持ちが痛いほど伝わってきて、気付くと涙が流れていました」「左目の目尻からのみ涙を流す。これが松坂桃李の”泣きの演技の技術です」と、松坂の演技を称賛する声が。また、「母との対話で、積もりに積もった思いをぶつけるシーン。普通の映像作品なら感情が溢れ出す演技が定番。でも現実社会の人間って、そこでぐっと感情を抑えて誤魔化す。松坂桃李が凄かったのは、あそこで『現実の人間』みたいな感情の隠し方をしたところ」と、松坂の丁寧な演技を分析する声もあがっている。

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