俳優の永野芽郁が13日、都内で行われたテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「晴れたらいいね」（3月30日午後9時）のトークイベントに、共演の芳根京子とともに出席。年下俳優との共演が増えたことで芽生えた悩みを吐露した。

　原作は、自身が看護師でもある藤岡陽子氏原作の人気小説『晴れたらいいね』（光文社文庫刊）。脚本は数々の名作を送り出してきた岡田惠和氏。仕事への活力を失った看護師の主人公が、1945年のフィリピンの戦場で働く陸軍看護婦としてタイムスリップするところから物語がスタート。戦時中で物資も少なく、死と隣り合わせの過酷な状況の中、DREAMS COME TRUEの名曲『晴れたらいいね』を歌いながら、希望を見失わず、仲間たちとともに強く生き抜こうとする姿を描く。

　戦時中のフィリピンにある野戦病院で働く陸軍看護婦（雪野サエ）としてタイムスリップしてしまう主人公の高橋紗穂を演じる永野は、現代にはない職業の役を演じて大変だったことを聞かれると「私自身はお芝居とか、今にはない職業という大変さよりも、自分の心を保つのが大変でした」といい、その理由について「その時代を生きて陸軍看護婦として勤められていた方々の大変さをほんの少しわかったような気がして、もしかしたらもう戻ってこないかもしれないという人たちを送り届けなければいけないという思いで、毎日やっていたかと思うとすごいなとともに、お芝居でしたけどちょっとしんどくなる時間があったりして、私はそれがこの役を通して1番学んだことであり、大変だったなと思ったことですね」としみじみと語った。

　また、自身の役と共感する部分はあったかと尋ねられた永野は、これまで撮影現場では“末っ子”だったことが多かったが、最近では自分よりも年下の俳優との共演が増えてきたことを明かし「自分がちょっとお姉さんの立場になることがあったりするんですね。紗穂も自分に後輩ができて、看護師として仕事がこなせるようになって、それを教える立場になったときに、自分がやりたいことってなんだったとか、自分が目指しているところはどこだっけって、ふと疑問に思ったりすることがあるように、私も先輩たちに甘えて過ごしてきたのに、私が教えてあげたり、支えてあげる立場になったときに、先輩たちってどうやってくれていたんだけってことがあったりして、歳を重ねるごとに、そのときに出てくる悩みとか、不安だったりを紗穂は体現している女性なので、それは演じながら、（悩みや不安の）内容は違えど共感できる部分だなと思いました」と打ち明けた。