THE SUPER FRUIT、メジャーデビューは「通過点の一つ」 結成から3年半…実感する7人の成長

男性版清純派7人組グループ・THE SUPER FRUIT(通称:スパフル)が今夏、ユニバーサルミュージックからついにメジャーデビューを果たす。フルファミ(ファンの総称)にとってもうれしいこの報告は、3月3日に行われたTikTok生配信内で発表された。ENCOUNTでは同日、生配信での発表を直前に控えた7人にインタビューを実施。喜びの胸の内やファンへの感謝の思いを語ってもらった。

今夏にメジャーデビューを果たすTHE SUPER FRUIT【写真:藤岡雅樹】
今夏にメジャーデビューを果たすTHE SUPER FRUIT【写真:藤岡雅樹】

サプライズで伝えられたメジャーデビューの報告「何よりも驚きが1番」

 男性版清純派7人組グループ・THE SUPER FRUIT(通称:スパフル)が今夏、ユニバーサルミュージックからついにメジャーデビューを果たす。フルファミ(ファンの総称)にとってもうれしいこの報告は、3月3日に行われたTikTok生配信内で発表された。ENCOUNTでは同日、生配信での発表を直前に控えた7人にインタビューを実施。喜びの胸の内やファンへの感謝の思いを語ってもらった。(取材・文=中村彰洋)

――メジャーデビュー決定、おめでとうございます! メンバーの皆さんが知ったのはいつごろだったのでしょうか。

阿部隼大「1月にグループで舞台をやっていて、その千秋楽の日に初めてお話を聞きました。スタッフさんの演技が巧みで『怒られるのかな?』という雰囲気が漂う中でのメジャーデビューの報告だったので、本当にサプライズでした(笑)」

鈴木志音「素直にびっくりでしたね。何よりも驚きが1番でした」

田倉暉久「『やっとここまで来れた!』と本当にうれしかったですね。でもここからが勝負だなと思っています」

――グループ結成当初からメジャーデビューは目標に掲げていたのでしょうか。

星野晴海「活動初期の頃は目標という目標はなくて、目の前のことを頑張ることで精一杯でした。一昨年の夏に、初めてファンの皆さんに『アリーナでライブをしたい』という目標を発表しました。そこから段階的に考える中で、メジャーデビューは通過点の一つでもあったので、メンバー内でも『まずはメジャーデビューしなきゃだ!』と話すようになりました」

阿部隼大【写真:藤岡雅樹】
阿部隼大【写真:藤岡雅樹】

――2022年にリリースしたデビュー曲『チグハグ』は「TikTok流行語大賞 2022」を受賞するなど大きな話題となりましたが、グループにとって『チグハグ』という曲はどんな存在になりましたか。

堀内結流「本当に僕たちにとって大事な曲です。声を掛けていただく際にも『チグハグ』について言っていただくことが多いというぐらい象徴的な楽曲です」

――デビュー曲での大バズりでしたが、その後にリリースする楽曲へのプレッシャーを感じることはありましたか。

星野「初めて出した曲があのような形になり、僕たちはそれしか知らなかったので、あの時に起きていたことを当時は理解しきれていなかったなと思います。次もその次も、どこかで当たり前のようにそうなってくれると考えていた部分がありました。でも、もちろんそんな簡単ではなく、当時は『チグハグ』を基準にしてしまって、ネガティブな感情になってしまうこともありました。でも、この2年ぐらいで自分たちの中での基準が定まってきたかなと思います。改めて『チグハグ』は普通じゃなかったんだなと知ることができましたし、例えば今、『チグハグ』の時のような波が来たら、もっと必死に食らいついていると思います。その波を自分たちで起こしたいって気持ちです」

田倉「2023年末に初めて1stフルアルバム『青い果実』をリリースしたのですが、その時期がメンバーもいろんな壁にぶち当たっていた時期で、ゴールを見失ってしまうような瞬間も正直ありました。でも、メンバーそれぞれがグループとの向き合い方を見つめ直すきっかけにもなったので、今思うと大切な時間だったなと思います」

小田惟真【写真:藤岡雅樹】
小田惟真【写真:藤岡雅樹】

結成から約3年半…実感する成長「7人それぞれの変化を感じますね」

――22年10月1日の結成から約3年半がたちましたが、成長を感じる点などはありますか。

松本勇輝「最初の頃は『目の前のライブを頑張らなきゃ』と、本当にがむしゃらにやっていました。今はTHE SUPER FRUITとしてどう見られたいのかとか、アリーナを目指したいなどの目標がしっかりとあるので、グループのことを俯瞰して冷静に見られるようになったと思いますし、最初の頃よりも純粋に楽しく活動できていると思います」

小田惟真「僕は、グループに入ってから物事の考え方が大きく変わりました。7人それぞれの価値観があるので、『あ、こういう考え方があるんだ』といろんな学びがありました。結成時は14歳で、思春期の時期ともかぶっていたので、自分の精神面もすごくグルグルと揺れ動く時期でした。今は少しだけ大人になれた自分がいるなと感じます。自分の性格を見つめ直すこともできましたし、物事を客観視して見られるようにもなりました。自分自身の成長を感じています」

星野「去年の春くらいから、本当の意味でスパフルとしての活動が始まったという気持ちがあります。グループ結成当初は、学生をしながらだったりで少し浮ついていた部分もあったと思います。それに、活動をするにあたっての知識がそもそも足りていなかったなとも思います。今はやっと地に足がついてきた気がしています」

堀内「本当に一年一年を振り返った時に昔とは全部が違うなと感じます。自分だけではなく、7人それぞれの変化を感じますね」

鈴木志音【写真:藤岡雅樹】
鈴木志音【写真:藤岡雅樹】

――昨年は海外でのライブや47都道府県フリーライブなど激動の1年でしたね。

阿部「47都道府県も回っていたら、予定通りに進まないこともありました。会場がリハーサルで想像していたものと違った時などに、とっさの判断で立ち位置を変更したりできるようになりましたね」

堀内「対応力が上がりましたね。瞬時に判断できるようになりました。7人が何も言わずとも、空気を読んで動くことができるようにもなったと思います。海外でトークショーをする日もあって、マイク7本あると思っていたら、2本しか用意されていなかったり(笑)。でもそれに動揺せずに、7人がそれぞれできることをやっていて、『この7人すごいな』と感じることもありました」

――たくさんの場数を踏んだからこその成長ですね。「結成からの1番の思い出は?」と言われた時に浮かぶことはありますか。

松本「一番最初のライブをJOL原宿という場所でやったのですが、そのライブの写真をたまに見返したりすることがあります。グループの原点ですし、そこから数年で大きな会場でもライブをできるようになったと考えるととても感慨深いです」

田倉「僕は去年のTOKYO DOME CITY HALLでのライブが印象に残っています。初ワンマンの時に『僕はアリーナに立つまで泣きません!』とかっこつけながら宣言したんです。でも、TDCでのライブで、お客さんがスマホのライトを点けて照らしてくれて、会場の一体感を肌で感じた時にボロ泣きしちゃって……(苦笑)。これまでも楽しいとかうれしいと感じることはありましたが、その時に初めて心の底から感動したんです。活動に対するモチベーションがさらに上がった出来事でした。でも、泣いた後に『アリーナ行くまで泣きません!』と宣言している映像が使われていて、恥ずかしかったです(笑)」

小田「僕は『チグハグ』のリリースイベントが印象に残っています。初日と最終日が同じ会場(ダイバーシティ東京)で、2か月ぐらいの期間だったのですが、初日の10倍ぐらいのお客さんが最終日に見に来てくださいました。同じ会場だったので、すごく目に見えて分かりやすい変化だったので、その光景が自分の中で色濃く残っています。すごく感動しました」

田倉暉久【写真:藤岡雅樹】
田倉暉久【写真:藤岡雅樹】

メジャーデビューも変わらぬ思い「もっとフルファミに寄り添える存在に」

――7人が仲良い姿も印象的ですが、7人でここまで続けてこれた秘訣などはありますか。

鈴木「7人にとって一番大事なものがスパフルという軸があるから、1人も欠けずにここまでやってこれたと思います」

阿部「後はまあ最年長のおかげかな(笑)」

一同「まぁ……確かに(笑)」

田倉「でも、シンプルに楽屋の雰囲気がいいと思います! 普段から支度しながらでも仲良くしゃべるし、楽屋の雰囲気が温かくて居心地がいいです。昨日もメンバー数人でラーメンを食べに行きました(笑)」

松本「僕は一昨日、惟真とカラオケ行きました!」

星野晴海【写真:藤岡雅樹】
星野晴海【写真:藤岡雅樹】

――プライベートでも仕事の話をすることはありますか。

堀内「する時としない時がありますね。『今日のライブどうだったね』とか『今後どうしていきたい?』みたいな話をすることもありますし、しょうもない話もしょっちゅうしています。『(アプリの)10連ガチャ引いて!』みたいな(笑)」

――7人でいると遠征先も楽しそうですね。

堀内「遠征先でご飯にめっちゃ行ったね」

星野「確かに! 去年は47都道府県だったので、みんなで行く回数が多かったですね」

堀内結流【写真:藤岡雅樹】
堀内結流【写真:藤岡雅樹】

――インディーズラストとなるベストアルバムのリリースやライブハウスツアーも控えています。メジャーデビューまでの数か月をどのように過ごしていきたいと考えていますか。

星野「今年の目標は、11月23日の幕張メッセ公演を超満員にすることです。そういう意味でも、メジャーデビューはスタートラインとして捉えたいです。まずは幕張メッセを成功させて、来年、再来年とつなげていけるようにしていきたいです」

小田「キャパもTDCの倍ぐらいの人数になります。あと7~8か月でもっとフルファミを増やすためにも、これからの時期が一番大事だと思っていますし、勝負の年になります!」

――この先の大きな目標について話すこともありますか。

星野「本当に漠然と大きい会場でやれるようになりたいですし、そこに絶対に7人で立ちたいです。『この7人でスパフル!』という話をよくしますね」

阿部「一番最初に出した曲が『Seven Fruits』という曲なので、大きな会場で『Seven Fruits』をやりたいです。7人じゃないとセブンじゃなくなっちゃいますからね(笑)!」

松本勇輝【写真:藤岡雅樹】
松本勇輝【写真:藤岡雅樹】

――最後にフルファミへのメッセージをお願いします。

松本「これからメジャーデビューをして環境も変わっていくとは思いますが、フルファミのみんなが『ずっとスパフルを推したい』と思えるようなグループになれるように頑張ります。メジャーデビューすることで、『ちょっと遠い存在になっちゃう』と思う人もいるかもしれませんが、だからこそもっとフルファミに寄り添える存在になりたいです」

鈴木「フルファミがいなければ、活動の意味がないと思ってしまうほど、かけがえのない存在です。ライブに来てくれた人たちが、僕たちの目の前にいる時間は笑顔でいられるようなパフォーマンスをしたいですし、これまで支えてくれたフルファミのみんなにこれから恩返しをしていきたいです」

小田「本当にフルファミの皆さんに支えられてばかりの日々でした。これからは、僕たちが恩返しできるように頑張っていきたいです。これからも応援していただけるとうれしいです」

□THE SUPER FRUIT(ザ・スーパーフルーツ/通称:スパフル)2021年10月1日に結成。22年8月にリリースしたデビュー曲『チグハグ』が「TikTok流行語大賞 2022」に選出された。25年4月9日にインディーズベストアルバム『BEST FRUIT BOX』をリリース。5月からはライブハウスツアー「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウス TOUR -」を開催。夏にユニバーサルミュージックからメジャーデビューを果たす。また、11月23日には幕張メッセでグループ最大規模のライブ「THE SUPER FRUIT WORLD 2025 in 幕張メッセ」を開催する。

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