寿司1貫2000円…インバウンドで溢れるニセコのキッチンカーが話題 ご当地アイドルの胸中「こんな町になるとは」
長引く円安の影響を受け、インバウンドによる訪日外国人の増加が止まらない。各地の観光地では、外国人観光客向けの高額な価格設定や、日本人旅行者向けの価格と差をつけた二重価格の設定も議論となっている。そんな中、北海道のバーチャルタレント・北乃カムイが紹介したニセコのキッチンカーの値段が大きな話題を集めている。外国人が大挙して訪れる人気のスキーリゾート・ニセコを巡る現状とは、どのようなものなのか。北乃カムイの“中の人”に、投稿に込めた意図や思いを聞いた。

うにやいくら、トロが1貫2000円、マグロやサーモンは2貫で2000円、海鮮丼は5000円
長引く円安の影響を受け、インバウンドによる訪日外国人の増加が止まらない。各地の観光地では、外国人観光客向けの高額な価格設定や、日本人旅行者向けの価格と差をつけた二重価格の設定も議論となっている。そんな中、北海道のバーチャルタレント・北乃カムイが紹介したニセコのキッチンカーの値段が大きな話題を集めている。外国人が大挙して訪れる人気のスキーリゾート・ニセコを巡る現状とは、どのようなものなのか。北乃カムイの“中の人”に、投稿に込めた意図や思いを聞いた。
「それではニセコのスシキッチンカーの値段を見てみましょう」
今月5日、北乃カムイ公式アカウントが紹介したニセコのすし専門キッチンカー。投稿された写真には、うにやいくら、トロが1貫2000円、マグロやサーモンは2貫で2000円、海鮮丼は5000円と、日本人であればなかなか手が出せない高額な値段がつけられている。
投稿には、「え? 私の目がおかしいのだろうか…? 1貫2000円?」「都内の高級寿司店のような値段」「さすがニセコ価格」「ニセコは、、物価高だと聞いていたけど、、恐ろしい」「キッチンカーで出す価格帯じゃないだろ」「ボッタクリですやん……」「某寿司屋も無事インバウンド価格に成長し、お茶のお代わりは550円(税込)になったようですね」「いつまでこの状況が続くのか? 某スーパーでは、商品の値段が異常です!」など、驚きの声が相次いでいる。
バーチャルタレント・北乃カムイは、2013年4月1日に誕生。同年8月には全国健康保険協会北海道支部の「健康づくり大使」に就任、企業とコラボし「北乃カムイガラナ」や北乃カムイ監修「北海道ねぎ味噌納豆」など数々のヒット商品を発売したほか、14年から20年までの6年間、HBCラジオで番組を持つなど、北海道のご当地アイドルとして幅広い活動を行っている。
北乃カムイの“中の人”は、「実は私にとって昔働いていたところでもあり、羊蹄山とじゃがいもしかない田舎(褒め言葉)が、こんなに外国人ばかりの町になるとは思ってもいませんでした」とニセコとの縁を告白。「行き交う人々はほぼ外国人です。そして富裕層。地元にとって当たり前の風景、自然が海外の人にとって魅力であり、お金を払ってでもわざわざ来たい、住みたい場所なんだと感じております」とよく知るニセコの激変ぶりを語る。
道民の間でも「ニセコは外国人が多くて、高いんでしょ」と足が遠のく人が増えているといい、今回、ご当地アイドルとして実際に足を運び現地を視察。「投稿では何かを決めつけることはせず、この投稿をきっかけに皆さんがどう思うか考えてもらえたらと思っています」と意図を説明する。
「失われた30年、経済は悪くなっていますが、ニセコのようにバブルの町もあり、そこには日本経済復活のヒントがあると思います。北海道というコンテンツを使ってもうけるのは、地元だけでなく、なるべく日本全体であってほしい」と“中の人”。「オーバーツーリズムも問題視されていますが、長期的な解決策、共存方法があるはずです。北乃カムイプロジェクトとしても、何かできることがないか考えていきます」と話している。
