グランジ、結果が突き抜けなかった20年 トリオを継続できたのは「各々のポテンシャルが相当あるから」

4月に結成20周年を迎えるお笑いトリオ・グランジが、4月13日に20周年イベントの第1弾としてMOOK本『GRUNGE 20th Anniversary Magazine』を発売する。遠山大輔、大、五明拓弥が、実力派トリオと呼ばれながらも思うような結果が残せなかったという20年を振り返り、メモリアルイヤーへの意気込みを語った。

取材に応じたグランジの五明拓弥、遠山大輔、大(左から)【写真:ENCOUNT編集部】
取材に応じたグランジの五明拓弥、遠山大輔、大(左から)【写真:ENCOUNT編集部】

20周年イヤーの目標は「NGKの通常公演に出たい」

 4月に結成20周年を迎えるお笑いトリオ・グランジが、4月13日に20周年イベントの第1弾としてMOOK本『GRUNGE 20th Anniversary Magazine』を発売する。遠山大輔、大、五明拓弥が、実力派トリオと呼ばれながらも思うような結果が残せなかったという20年を振り返り、メモリアルイヤーへの意気込みを語った。

――20周年が迫っていますが現在の心境は。

大「20年、山も無し谷も無し、平坦な道をひたすらゆっくり歩いてきて、日々平穏に生活して来れたことがうれしいです」

五明「健康で20周年を迎えることができて本当によかったです。40歳半ばですが病気をしてげっそり痩せることもなく、食が細くなることもなく、元気いっぱいで駆け抜けたことを誇らしく思っています」

遠山「若い時は喧嘩もしましたが、辞めていった芸人もたくさんいる中で、解散することなく20周年を迎えられることをありたがく思っています。今もライブに足を運んでくださる方にも感謝しています」

――20周年を記念したムック本が発売されることになりました。

大「こういうのってアイドルとかだったらあるけど、芸人ではなかなかないので不思議です」

遠山「親が喜んでくれそうですね。あとは、小学4年生になる甥っ子がいるんですけど、僕がどんな活動をしているのか分かっていない。でも、これを見せればけっこうな仕事をしているんだと感じてくれるのではないかと思っています」

――20年を振り返り、特に印象に残っている出来事を教えてください。

大「2013年のキングオブコントで時限爆弾のネタがめちゃくちゃウケて、決勝に行ったと思ったんですが、落ちてしまった。あれで決勝に行けなかったら永久に無理と感じ、あの瞬間に気持ちが折れたというのはありましたね。絶対に行くと思わなかった?」

遠山「ネタ終わりのインタビューも自信に満ちあふれていたし、楽屋でさらば青春の光の森田くんが駆け寄ってきて、『絶対に行きましたね!』と言ってくれたのも憶えています」

五明「でも、あれで決勝に行っていたとしても、絶対に上手くいっていなかったと思うんです。ベストを尽くしても8位くらいだったかもしれません」

大「たぶん最下位だったと思うし、下手したら解散していた。あとはフジテレビのニュージェネレーション枠『新しい波16』に選ばれた時に、これは明るい未来が待っているという期待感があったのに何も無かった。グランジは反省会や作戦会議をしたことがないんですが、それでも20年やって来られたのは、各々のポテンシャルが相当あるからだと思います」

遠山「2、3回出させてもらった『爆笑レッドカーペット』でも、突き抜けた結果を出せていない。1回目なんて、なかなか見ない中笑いでしたからね。あの今田耕司さんでも中笑いが出たら反応に困ってしまうんですから(笑)」

――20周年イヤーにトリオで実現させたいことはありますか。

大「NGKの通常公演に出たいです。特別公演に出る機会はあるのですが、若干客層が若いんです。通常公演は、全国から年配の方も集まってきて緊張感がある。最近あまりやっていないげんこつ漫才は、沼津の劇場で目の前のおばちゃんが涙を流して笑っていたことがあったので、NGKでやってみたいですね」

五明「僕が全力で遠山さんにげんこつをするんですが、めちゃくちゃ痛いんでしょ?」

遠山「幕張の劇場で5、6発げんこつされて、痛すぎて倒れたことがあります」

大「倒れた大輔を見ていたけど、これもエンターテインメントだと思いましたよ(笑)」

遠山「僕は単独ライブを年に一回でもいいから開催できたらと思っています。若手の頃は単独をやりすぎて、朝まで稽古をして大変でした。金がたくさんもらえるわけでもないのに」

大「達成感のみでやっていましたね」

遠山「60歳とかになって、若手時代のネタをやるのもおもしろいのではないかと思っていて、老人のぶん殴り漫才とかめちゃくちゃおもしろそうですよね」

――5月にはトリオの思い出の地を巡るバスツアーが開催されます。

五明「若手の頃からやってきたイベントなので、定員割れして中止にならないようにしたい。20周年イヤー、まずは絶対にバスツアーを成功させたいです」

大「バスツアー芸をどんどん開発して、バスツアーに特化する芸人というのもありかもしれない」

五明「最終的にバスを買い取って。我々が稼働しない時は、レンタルとして貸し出しましょう(笑)」

 ムック本『GRUNGE 20th Anniversary Magazine』は、ロングインタビューや3人それぞれによる50問50答、グランジ年表、撮り下ろし写真や秘蔵写真などが収録され、グランジの歴史のすべてを知ることができる一冊。4月13日には、高田馬場芳林堂書店で発売記念イベントが開催される。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください