朝ドラ『あんぱん』、制作統括が明かす今田美桜の起用理由「現場にいてくれるだけで明るくなる」
連続テレビ小説『あんぱん』の第1週試写会見が10日、都内にて行われた。会見後には、制作統括の倉崎憲氏が囲み取材に応じ、ヒロイン・朝田のぶ役の今田美桜、のぶの夫・柳井嵩役の北村匠海の魅力について語った。

ヒロインオーディション思い出し「今田さんでよかった」
連続テレビ小説『あんぱん』の第1週試写会見が10日、都内にて行われた。会見後には、制作統括の倉崎憲氏が囲み取材に応じ、ヒロイン・朝田のぶ役の今田美桜、のぶの夫・柳井嵩役の北村匠海の魅力について語った。
放送100年、そして戦後80年を迎える2025年。第112作目となる連続テレビ小説『あんぱん』は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルに制作。生きる意味を失っていた苦悩の日々を送るも、夢を忘れなかった2人が荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでの愛と勇気の物語を描いた。
半年間撮影し、ヒロインに今田を起用してよかったと思うことを聞かれた倉崎氏は「座長として、彼女が現場にいてくれるだけで、前室、スタジオ含めて明るくなる。天性のものだと思う。毎朝見たいと思わせてくれるようなヒロイン像だと思っています」と絶賛し、さらに「半年収録している中で、台本を的確に捉える能力に長けている。のぶのキャラクター、快活でスピード感があって、行動力にあふれている。朝田のぶ像に近いものを今田さんの芝居を見ていて感じます。ヒロインオーディションを思い出していましたが、今田さんでよかったなと、心の直感を信じてよかったなと思っています」と充実した表情を見せた。
撮影当初は、土佐弁に苦戦していたというが、現在は「苦労されている感じはないです」ときっぱり。「最近は『終わり見えてきてすでに寂しい』と言ってます。朝ドラって最初は『長いな』って感じですが、今回は本当に早いんです。なんでかと言ったら毎日楽しいからなんだろうなってのがあって、あと半年しかないんだなって。『あんぱん』の現場に行けている幸せ、作っている幸せを感じながら、完成に向けてやっている感じです」としみじみと話した。
撮影の進行が早く感じる理由について問われると「今回はキャスティング、スタッフィングもそう、実力もちろん、人柄含めてリスペクトできる方に集まっていただいている。朝ドラはいつも和やかですが、例年以上に和気あいあいとしています」と答え、「隣のスタジオでは『べらぼう』を撮っていますが、その出演者、マネジャーが『あんぱん』の現場に遊びに来るんです。そのくらい、コミュニケーションが取れている現場。あと半年、みんなで最後まで頑張っていきたいです」と意気込んだ。
また、北村の魅力を聞かれる場面も。「彼はあの年齢(27歳)にして非常に達観している部分がある。今回、主人公は今田さんです。ドラマの中でもそうですが、カメラが回っていないところでも支えてくれている。今田さんだけではなく周りの出演者、スタッフに対しても彼なりの配慮、心遣い気配りができる方だなと思って。自分の言葉でいろいろな引き出しを持っている方なので、現場的にもみんな北村さんと話したいみたいな。ちょっとでも隙間があればコミュニケーションが生まれている現場です」と答えた。
第1週は、晩年の柳井嵩がアンパンマンの前進となる絵を描いているところから始まる。このシーンを演じた北村の姿勢については「早めに現場に入られて、カメラセッティングしていない中で、集中しながら描いていました。柳井嵩役になっている時間を増やしたいと。実際に書いているので。スタジオ内もそうですが、前室でも紙に自分でいろいろな絵描かれたりしていいて。柳井嵩の絵を描くことに対して、その時間をなるべく多く使っているんだなって。非常にその姿勢をリスペクトしています」と称賛していた。
同会見には、今田、北村も登壇した。
