「“これ”やってる時点でアウト」 難関試験に合格の小川直也が明かす会場での“NG行動”とは

バルセロナ五輪柔道銀メダリストという肩書きを持ちながら、昨年は合格率16%と呼ばれる宅建試験に合格していたことが話題になった小川直也が、自身の体験に基づく、試験に向き合うための心構えや準備法を公開した。聞けば納得のその具体的な方法とは?

小川直也(右)が宅建合格の師・宮嵜晋矢塾長と
小川直也(右)が宅建合格の師・宮嵜晋矢塾長と

「基本、型を学びましょう」

 バルセロナ五輪柔道銀メダリストという肩書きを持ちながら、昨年は合格率16%と呼ばれる宅建試験に合格していたことが話題になった小川直也が、自身の体験に基づく、試験に向き合うための心構えや準備法を公開した。聞けば納得のその具体的な方法とは?(取材・文=“Show”大谷泰顕)

 9日、“暴走王”小川直也が自身のYouTubeチャンネル「暴走王チャンネル」を更新した。現在、小川は神奈川・茅ヶ崎にある小川道場で、主に小・中学生を相手に柔道を指導しているが、小川には宅建士というもうひとつの顔がある。

 毎年20万人以上の受験者が挑むという宅建試験だが、動画内では小川を合格に導いた宅建の師匠であり、「超特急合格」を掲げる、宅建みやざき塾の宮嵜晋矢塾長と対談。試験会場における、合格に向けた秘けつを語っている。

 まず、宮嵜塾長が宅建試験の受験者が過去問やテキストと向き合う際の注意点を指摘する。

「(宅建受験者は)自分のやりたいように過去問を読んだりテキストで学ぶ方が多いんです。それで受かる方は受かるんですけど、うまくいかない方は、自分の悪い癖がどんどん増えていくので、正しい学び方で学んでいないから、時間をかけてもなかなか伸びなくなっちゃうんですよね」

 その際に重要なことは「基本、型を学びましょう」ということだ。

 実際、小川も宮嵜塾長に師事し、その手法を学ぶことで合格を果たしているが、小川は試験当日、会場に着いた段階での準備法について興味深いコメントをしている。

「宮嵜先生に、“これ”やってる時点でアウトって聞いているから。あのね、チラチラ見えちゃうんだよ。(それを見ると)『ついつい、何やってるんだよ、お前』って上から目線で言いたくなっちゃうんだよ」

 小川の話す“これ”とは、学生時代に英単語を暗記する時などに誰もが使った、表に「問題」、裏に「正解」が書かれた単語カードを指す。小川は試験会場に着いてまでそんなことをしているようではとても合格できない、というニュアンスのことを塾長から学んだという。

 しかも小川は宮嵜塾長から試験当日に実施する、具体的な指示を公にした。

「俺は(宮嵜塾長から)試験前には全部入れた状態で試験に臨んで、『アンケートを書いてこい』って言われるわけよ。アンケートだよ、分かる? 合格のために(宮嵜塾長は)『アンケートを書いてこい』って言ってるんだよ」

宅建合格祝賀会にゲスト参加した小川直也と合格者のみなさん
宅建合格祝賀会にゲスト参加した小川直也と合格者のみなさん

(試験会場へは)「アンケートを書きに行く」

 これには隣にいた宮嵜塾長も「はい、リラックスをして臨んでいただきたいと思いまして」とその真意を語ったが、小川は「自分に言い聞かせるんだよ、先生が『アンケート』って言ったからって。先生に言われちゃうと、暗示をかけられちゃうじゃん。俺はアンケートを書きに行くんだ、アンケートを書きに行くんだって」と成功への自己暗示にまで言及した。

 そこまで行くと、改めて小川が五輪銀メダリストの実績を持つ人物だなと痛感するが、意外なことに10年ほど前には、小川以外にも五輪のメダリストで宅建士になった人物がいたと宮嵜塾長は明かした。

 さらに「ほかにも五輪に出られた方がいらっしゃいましたね」(宮嵜塾長)と語り、過去にオリンピアンの宅建士が存在したことを証言すると、「やっぱり自分の闘ってきた世界に、次、何かをやろうとした時に、不動産はいろんな場面で役立つので宅建試験をやってみようって方は多いんじゃないですかね」と話した。

 この話には小川も「スポーツマンってさ、(いかに自分の競技で勝つかを)計画するんだよ。似ているんだよ、やることがね」と話すと、以下のように言葉を続けた。

「たぶん、自分のやってきたこととリンクさせていくんだよね。俺、柔道のときはこうだったな、こうだったなって。格闘技の時にはこうだったなって。(それと)結構似てる。要するに(毎年、宅建試験が実施される)10月の第3週の日曜日が試合の日になるわけよ。例えば、格闘技だったら大みそかになるわけよ。それ(勝利)に向けて戦略を練るじゃん。すごい似てるの、それが。だから(試験勉強を)やりながら、緊張するんだよ」

 思わず小川は、過去に自分が経験した柔道や格闘技の試合に重ね合わせながらそう分析しつつ、「あれいいですね、一発勝負!」と証言した。

 小川からすると、年に一度というサイクルに興奮を覚えるようだ。

 すでに今年は、学生にける受験シーズンを終えているが、小川や宮嵜塾長の言葉や受験対策は、人生における数々の難関に立ち向かっていく際において、非常に参考になることは間違いない。

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