箱根の雪道にノーマルタイヤ→あちこちで立ち往生のカオス 「わ」ナンバーの無謀な挑戦を目撃

日本有数の温泉地・箱根は都心から車で約1時間のアクセスの良さから老若男女問わず多くの観光客が訪れる。3月に入り、春のような陽気も増えてきたなか、箱根周辺の山間部では6日夜から7日朝、8日に雪や冷たい雨が降った。天気予報を確認せずノーマルタイヤで現地入りした旅行者たちがあちこちでスタックし立ち往生し、渋滞。カオスな光景を目にした。

冬の箱根で起きたまさかの光景を目撃【写真:ENCOUNT編集部】
冬の箱根で起きたまさかの光景を目撃【写真:ENCOUNT編集部】

付近でチェーン規制敷かれるも…

 日本有数の温泉地・箱根は都心から車で約1時間のアクセスの良さから老若男女問わず多くの観光客が訪れる。3月に入り、春のような陽気も増えてきたなか、箱根周辺の山間部では6日夜から7日朝、8日に雪や冷たい雨が降った。天気予報を確認せずノーマルタイヤで現地入りした旅行者たちがあちこちでスタックし立ち往生し、渋滞。カオスな光景を目にした。

 食べ歩きなどができる箱根湯本付近は雪が積もることがなかったが、山を登って入るススキ草原が有名な地域・仙石原では6日夜から雪が降り、翌朝には積雪。チェーン規制が敷かれていたため、冬用タイヤにチェーンを装着し走行していると急な坂道の道路上で斜めに止まっている赤い車が。ハザードランプをたいておらず、運転手と思われる高齢女性とその同行男性が“手信号”のような形で交通整理をしていた。その数100メートル先では「わ」ナンバーの乗用車が凍結する道路で停車。後ろには長蛇の列ができていた。「ノーマルがスタックして渋滞になってるんだよ」と仕事に遅刻した地元民は嘆いていた。

 ノーマルタイヤが原因の渋滞は別の場所でも発生していた。箱根から車で約30分ほどで行くことができる国内最大級のアウトレットモール「御殿場プレミアム・アウトレット」では8日に積雪。坂も多い施設付近ではチェーン規制が敷かれていたが、ノーマルタイヤユーザーが“チャレンジ”したようでスタックしていた。ハザードランプを付け、停車している車両が5台以上は並び通行に支障をきたす事態に。停車している車の多くは若者が乗る品川ナンバーなどのレンタカーで他にも家族連れの都内ナンバーのSUVなどもいた。駐車場の警備員は出ようとする帰宅者のタイヤを1台ずつ確認。ノーマルタイヤの車が駐車場を出ようとすると、駐車場内に引き戻していた。

 まさに地獄絵図となった箱根周辺。同様の光景を目撃したネットユーザーの映像には「雪道ノーマルスタックは免停で」「根拠のない自信で雪道走れると思ったの?」「降るとわかって、なぜノーマルタイヤで行こうと思うの?」「やめてくれマジで」「なんでノーマルタイヤで行けると思うんかな」「首都圏から近いせいか、甘く見ている人多いよね」「迷惑極まりない」などの声が寄せられていた。

 筆者も旅行で箱根に来た人間の一人。ここまで降られるとは思わなかったが、準備を整えて訪問した。実際は現地で何十台も準備不足な旅行者を目撃することに。地元で働く人間はさぞかし怒っているだろうと聞いてみると、この時期はよくあることのようで「こんな場所まで来てくれるだけありがたいです」と意外な返事が返ってきた。

次のページへ (2/2) 【写真】「わ」ナンバーらが雪道で立ち往生
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