【おむすび】吉本新喜劇的展開の舞台裏 制作統括「台本通り…皆さん面白がっていました」

俳優・橋本環奈が、主人公・米田結を演じるNHK連続テレビ小説『おむすび』(月~土曜午前8時)。6日に第109回が放送され、さくら通り商店街のテーラー・要蔵(内場勝則)が妻の介護のために神戸から離れた老人ホームに引っ越すことになった展開が描かれた。要蔵は理容店に集まっていたみんなに別れを告げるが、別れのシーンながら吉本新喜劇のような明るいノリだった。制作統括の真鍋斎氏に舞台裏を聞いた。

要蔵を演じる内場勝則【写真:(C)NHK】
要蔵を演じる内場勝則【写真:(C)NHK】

第109回で要蔵がさくら通り商店街を去る展開

 俳優・橋本環奈が、主人公・米田結を演じるNHK連続テレビ小説『おむすび』(月~土曜午前8時)。6日に第109回が放送され、さくら通り商店街のテーラー・要蔵(内場勝則)が妻の介護のために神戸から離れた老人ホームに引っ越すことになった展開が描かれた。要蔵は理容店に集まっていたみんなに別れを告げるが、別れのシーンながら吉本新喜劇のような明るいノリだった。制作統括の真鍋斎氏に舞台裏を聞いた。

 要蔵はみんなに感謝と別れをしみじみと告げていたが、福田(岡嶋秀昭)には「福ちゃん、あんた特にないわ」と言い、その場にいた聖人(北村有起哉)、愛子(麻生久美子)ら全員コケていた。その後も翔也(佐野勇斗)に「最後に翔也君。あんたにはずっと言わなあかんと思ってたんや」と意味深な言葉を投げかけると、「いつまで栃木弁つことんねん」と言い、再び全員コケていた。この吉本新喜劇的展開は当初から台本にあったのか。

「台本通りです。以前、第18週で結がNST(栄養サポートチーム)に所属した際も要蔵がNSC(吉本総合芸能学院)と間違えるシーンがありましたが、要蔵さんが絡むシーンでは脚本家の根本ノンジさんが時々、吉本ネタを入れてくるんです」

 お笑いのベテラン内場の反応が気になる。

「内場さんはプロですからキッチリ自分の仕事をやっていくスタンスです。特に大きなリアクションもないですが、見事な分かりやすい間。新喜劇に親しまれている方はよく分かると思います」

 いつものドラマの空気と違い、北村有起哉ら出演者は素で笑っているような気もした。現場の雰囲気、キャストたちの反応も紹介してもらった。

「皆さん楽しんでいたと思います。別れのシーンながら笑いを織り込むのはこのドラマにはすごく合っていたと思いますし、ほぼNGもなくスムーズに収録できました。とにかく皆さん面白がっていました」

 内場はキャストたちがコケる様子をどう見ていたのだろう。

「特に何も言っていませんでしたが、新喜劇ならもっと派手にコケる、と思いながら見ていたかもしれません(笑)」

 最後に内場の魅力をあらためて語ってもらった。

「新喜劇の座長を務めていた方ですが、大袈裟に笑いを取りに行くお芝居ではなく、すごく自然体なんです。お笑いの方はにぎやかなイメージがありますが、内場さんは物静かでおしゃべりでもない。なおかつ、間の取り方がうまい。お笑いの方というのは抜きにして芝居の間の取り方が本当にうまいです」

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