“抱っこひもでスノボ”に「ありえない」 拡散動画が物議 施設側は「自己責任」、禁止求める声も
日本海側を中心に積雪量に恵まれた今冬、各地のスキー場では連日多くの人がスキーやスノーボードを楽しんでいる。そんな中、抱っこひもで乳児を抱えたままスノーボードに興じる子連れ客の動画が拡散、物議を呼んでいる。いったい何があったのか。「抱っこひもでのスノーボードは禁止にしてほしい」と問題提起を行った投稿者に、詳しい話を聞いた。

多くのスキー場では現状、抱っこひもでの利用は禁止されていないところが一般的
日本海側を中心に積雪量に恵まれた今冬、各地のスキー場では連日多くの人がスキーやスノーボードを楽しんでいる。そんな中、抱っこひもで乳児を抱えたままスノーボードに興じる子連れ客の動画が拡散、物議を呼んでいる。いったい何があったのか。「抱っこひもでのスノーボードは禁止にしてほしい」と問題提起を行った投稿者に、詳しい話を聞いた。
「スキー場は子供年齢制限かけたほうがいい。一人か親同伴でできる子ならいいけど、抱っこ紐で子供抱えてスノボ? ありえない。本当おかしいよ。お父さんが首座ってもいない赤ちゃん振り回してスノボしてて、危なさすぎる」「スノボしながら抱っこ紐はマジで駄目。残虐すぎるしギャン泣きだったよ」
先月27日、SNS上で拡散した動画では、抱っこひもで幼い赤ちゃんを抱えた男性がゲレンデでスノーボードを楽しむ様子が収められている。休憩していた男性が勢いよく立ち上がると、後ろ向きにのけ反った赤ちゃんの頭が激しく揺れ、危うく抱っこひもからずり落ちそうになる場面も。男性は泣きわめく子どもの頭を支えながら、斜面を滑り降りていくという内容だ。
投稿者はその後、施設側に問い合わせを行うも「基本的には自己責任」という内容の回答があったといい、「今まで事故が起きてなかったのか、しっかり固定して遊ぶ親の方が多かったのか。問題視されてないんだろうけど…ギャン泣きで振り回されている子供を見るのも不快だったし、声かけるかなにか注意すればよかったって思うし、自己責任とは言え、誰かがその人と衝突してしまって、子供がなくなったらみんなトラウマやし…」と懸念をつづっている。
苦渋の判断の末の投稿だった。「本当載せるか迷ったけど…助けを求めれない赤ちゃんへの虐待だと思うし、禁止にして欲しいから載せる。全ゲレンデ【抱っこ紐でのスノボ禁止】にして」「自分ではどうにもできない衝突だってあるし、赤ちゃんに何かあってからでは遅い」。あくまでも問題提起を目的に、当事者が特定できないようモザイク処理を行った上で動画を公開した。
公開された動画には「頭ぐわんぐわんなってる。絶対事故起こす…」「これでかっこいいとか、ばえるとか思ってるならガチ虐待」「首すわってないじゃん」「マジで死にかねんだろこれ」「子どもが子どもを育ててる」「あまりにも可哀想で辛くて涙が出て来ます」など批判の声が多数寄せられた一方、「シーズン通してゲレンデにいると週一くらいで見かけます」「昔からおんぶスキーヤーはいた」など、同様の行為は珍しいものではないと指摘する声も上がっている。
動画は2月24日に新潟県内のスキー場で撮影したものだといい、投稿者は当初、25日に文章のみで経緯を報告。その際、「心配しすぎでは」という声や「よくいる」といった軽い反応も多く寄せられたといい、「あまりにも衝撃的でショッキングな光景で、文字のみでは伝わない危険性、実際に目の当たりにしないと伝わらない恐怖があると思い、批判も覚悟の上でモザイク処理した動画を投稿させていただきました」と動画公開に至った経緯を明かす。
多くのスキー場では、リフトに乗る際に抱っこひも着用のルールを定めているものの、抱っこしながらの滑走についてはあいまいなのが現状だ。今回の問題提起について、用具を装着した幼児を親が指導することにはそれに当たらないとしつつも、「抱っこひもでのスノボは本当に危ないので、制限かけていただきたいです。親御さんは子どもを預けるか、親交代で面倒見るか、やり方はいくらでもあります」と投稿者。「スキー場は自己責任と言うかもしれませんが、実際に事故が起きたとき、施設も責任に問われるのは目に見えてます。ゲレンデには賢明な判断をしていただきたいです。そして、これから幼い赤ちゃんを抱っこほもでスノボーしようとしてる方々。今一度ちゃんと赤ちゃんの安全を考えてください」と訴えている。
