【御上先生】生理の貧困や介護問題…第7話のテーマに視聴者涙「一番しんどかった」「めちゃくちゃ辛い」
俳優の松坂桃李が主演を務めるTBS系連続ドラマ『御上先生』(日曜午後9時)の第7話が2日に放送された。今回は第6話から引き続き、題材となったテーマに注目が集まった。

椎葉のために動く3年2組「行動する姿勢がすごい刺さる」
俳優の松坂桃李が主演を務めるTBS系連続ドラマ『御上先生』(日曜午後9時)の第7話が2日に放送された。今回は第6話から引き続き、題材となったテーマに注目が集まった。
同作は未来を夢見る子どもたちが、汚い大人たちの権力によって犠牲になっている現実と、そんな現実に1人の官僚教師と令和の高校生たちが共に立ち向かっていく、“教育のあるべき真の姿”を描く大逆転教育再生ストーリー。松坂演じる東大卒でエリート文科省官僚の御上孝(みかみ・たかし)が、新たに設立された“官僚派遣制度”によって県内トップの東大合格者を誇る私立隣徳学院に赴任し、日本の教育を変えるために現場から声をあげる。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
3年2組の椎葉春乃(しいば・はるの/吉柳咲良)が、ドラッグストアで生理用品を万引きし、御上のもとへ連絡が入る。椎葉はこれまで生理による体調不良で頻繁に保健室を利用し、保健室から生理用品を盗んでいた。副担任の是枝文香(これえだ・ふみか/吉岡里帆)は「生理の貧困」を懸念し、椎葉が祖父母と暮らす和菓子屋『椎の葉』を調べていた。すると祖母が夏に倒れ、祖父は認知症が悪化。『椎の葉』は休業していた。
ドラッグストアに駆けつけた御上は、経済的な困窮と祖父母の介護で精神的に追い詰められていた椎葉を思いやる。椎葉はもともと生理が重かったが、祖父の認知症が悪化してからはPMS(月経前症候群)がひどくなったと告白する。御上は万引きの代金を支払う際、「これだけあれば卒業まで足りる?」とカゴいっぱいの生理用品を買い込み、「生まれて初めて買ったよ」と語りかけた。
今回の万引き騒動に加え、アルバイトを掛け持ちしながら通学していた椎葉は、マッチングアプリでサクラをしていたことから退学処分が決定した。椎葉を心配する3年2組の生徒たちに、御上は日本の「相対的貧困率(生活必需品などを買うことができない、貧困線に届かない人の割合)」が、G7(主要7か国)の中でワーストであることを伝えた。その場に現れた椎葉は、自身のひっ迫した状況について語り始める。マッチングアプリのサクラのバイトが詐欺罪で告発される恐れもあることを知っていたが、「家でできて、時給も良かったから、引き返せなかった」と状況を明かした。
御上から、盗んだものがなぜ生理用品だったのかを聞かれた椎葉は、『椎の葉』でお赤飯を作っていたと語り、「近所の人たちはみんな、お赤飯で初潮を祝うんです。私はそのおかげで、『生理っていいものなんだ。女の子にとって大切なものなんだ』って、信じることができたんです」と思い返した。しかし状況が一変し、生理がただ「辛いもの」になってしまったという。お金の問題、お店を手放すこと、祖父母を施設に入れることなど、椎葉は「考えなければいけない問題」をたくさん抱えていた。「本当の本当に困っていると、自分の中の何かを鈍らせないと、生きているのが無理になるんだよ。相談できる人がいるってことにも、気づけなくなる」と追い込まれた状況を吐露した。
それでも毎月生理が来ることに、「私はここで血を流しているのに、誰も気づいてくれない。苦しくって、私は『私がここにいる』ってことを、見つけてほしかったんだなって、気づいたんです」と、生理用品を盗んだ理由を涙ながらに語った。
その後、3年2組の生徒は校内で署名活動を行い、椎葉の処分取り消しと家庭環境が悪化した生徒の救済システム構築を古代真秀理事長(北村一輝)に訴えた。古代は椎葉の退学処分を取り消し、救済システムを構築することを約束した。
SNS上では「椎葉さん回めちゃくちゃ泣いた」「今までで一番しんどかった」「今日の御上先生めちゃくちゃ辛い話だった。椎葉一人で頑張りすぎてたんだね」「まさに『Personal is Political』を考えさせられた第7話」と、社会問題を凝縮した椎葉の状況に悲しくなった視聴者も。また、「3-2の生徒、ほんとに一人一人考えがしっかりしていて紡ぐ言葉が素敵で感動しちゃう」「生徒達の他人事にしようとせずに考え、行動する姿勢がすごい刺さる」と、3年2組の生徒たちの行動に感動する声も見られた。
