高専卒業後に警察官→YouTuber→元セクシー女優…異色の道歩んだちゃんよたが肉体派プロレスラーになるまで

もともとは化学が得意な女の子だった。その彼女が警察官となり、その後パーソナルトレーナーへ。YouTuber、セクシー女優としても名を馳せたちゃんよたの現在の肩書は「プロレスラー」。なぜ彼女は、プロレスラーへの道を選んだのか。

圧倒的な肉体を誇るちゃんよたのポーズ【写真:(C)P.P.P. TOKYO】
圧倒的な肉体を誇るちゃんよたのポーズ【写真:(C)P.P.P. TOKYO】

「生」と「死」に直面しコロナ禍で自分の行く末を考えた日々

 もともとは化学が得意な女の子だった。その彼女が警察官となり、その後パーソナルトレーナーへ。YouTuber、セクシー女優としても名を馳せたちゃんよたの現在の肩書は「プロレスラー」。なぜ彼女は、プロレスラーへの道を選んだのか。(取材・文=橋場了吾)

 ちゃんよたは高専卒業後に警察官になった。当時はプロレスのことを何も知らなかったという。

「プロレスを一切見たこともなくて、ルールも知りませんでした。知っているプロレスラーといえば、ジャイアント馬場さんやアントニオ猪木さんというレベルでしたね。体を鍛えることに対してはずっと興味があって、中学生時代はバスケットボールをずっとやっていたんですよ。高専は女子がほとんどいなかったので、女子の部活がなくて……ジムに行ったりはしていました。卒業後に警察官になったんですが、2年弱で退職しました」

 警察官になってから、同僚が心を病み自ら命を絶ってしまったことがあった。また、職業柄遺体を扱うこともあり、彼女自身「生」と「死」に直面することになる。そこで彼女は自分の得意なこと・好きなことで生きていこうと決意し、パーソナルトレーナーになりトレーニング系のYouTubeをスタートさせる。

「私がYouTubeを始めた当時には、すでに有名なトレーニング系の配信者さんはいました。最初は登録者数も1000人くらい(現在は15万5千人)で、コメントも全然つかなかったですね。ただ自分が出したいものを出していたという感じでした。そもそもパーソナルの集客につながればいいなという気持ちで始めたんですが、コロナ禍になってしまってパーソナルの仕事がなくなってしまったんですよ。

 それで今後どう生きていこうか考える時間が増えて、風俗で働いている友人たちが体型維持も大事だけど病みやすいことを知って、そういう人たちに寄り添いたいと思いましたし、トレーニングをもっと世に広めたいと思うようになりました。そして同じく高専出身の紗倉まなさんがセクシー女優として活動しているのを知って、私もやってみようと。警察官の時にご遺体を扱うことが多く、検死解剖のお手伝いをすることも多かったので、どんな仕事でもできるなという気持ちではありましたね」

プロレスラーになるまでの過程を語ったちゃんよた【写真:橋場了吾】
プロレスラーになるまでの過程を語ったちゃんよた【写真:橋場了吾】

誹謗中傷する人を一人残らず黙らせてやろうという気持ちでいる

 2021年9月、ちゃんよたは現役のセクシー女優ながらプロレスラーとしてデビューすることになる。

「同じジムだった三富(兜翔)さん(=P.P.P. TOKYO代表)から誘われたのがきっかけです。ちょうど見に行ったときのP.P.P.で男女混合マッチをやっていて、女子なのにあんなに男子の技を受けて、しかもやり返していて。そもそも私は本当に強くなりたかったから筋トレをして、パワーリフティングの大会にも出ていたので、プロレスをやったら強くなれるんじゃないかというシンプルな考えで、プロレスラーになろうと思いました。リングを使えない日は、柔道場で受け身を取ってめちゃくちゃ痛かった記憶があります(苦笑)。

 あざだらけで撮影に行ったこともありましたよ、本当満身創痍状態で。(デビュー当時は)批判しかなかったですね。某コメント欄もひどいことになってしまって。デビュー戦を見ていない人たちですよね、書き込んでいたのは。でも今では私も慣れたというか、誹謗中傷する人が絶対的に悪いことが前提で言いますが、ある程度こっちもそういうものに耐えられるメンタルを持っていないとやっていけないとは思います。私が書かれたのは、なんでもかんでも中途半端、みたいな感じでしたね。今でもそういう意見を見るとムカつくんですけど(笑)、もうこういう意見を書き込む人たちを一人残らず黙らせてやろうという気持ちに変換できているので、メンタルは強くなったかなと思います」

 2024年9月、ちゃんよたはセクシー女優を引退しプロレスラーとボディーメイク活動に専念することを発表した。

「私はAV業界に向いている人間ではないな、というはずっと思っていて。プロレス業界にいると、“素”の自分でいられる感じがしていたんです。セクシー女優をしていると、好きじゃないことも好きと言わないといけなかったり、髪型もイメージに合わせて自由にできなかったり……。そしてプロレスは“戦い”だと思っているんですが、お客さんの喜怒哀楽を揺さぶるエンタテインメント性もあって、自分の感情を伝えるのは格闘技よりもプロレスが向いていると思いましたね。本当、今が楽しいですし気持ち的にも自由ですよ」

(2日掲載の後編へ続く)

次のページへ (2/2) 【写真】ちゃんよたの6パックボディー
1 2
あなたの“気になる”を教えてください