一発勝負の歌謡ショー『ミスタートロット ジャパン』（水曜午後9時）の第2回が、動画配信サービス『Lemino（レミノ）』で26日に配信された。今回はトロットの本場・韓国からの挑戦者たちの様子が放送された。

（※以下、番組の内容に関する記述があります）

　同番組は、韓国で社会現象を巻き起こした大人気歌謡オーディション番組の日本版。番組MCをフットボールアワーの後藤輝基、レジェンドマスターを細川たかしが務める。トロットとは、韓国で演歌や懐かしの歌謡曲にあたる音楽ジャンル。『ミスタートロット ジャパン』は、全世界から選ばれた男性ボーカリスト74人が初代Mr.TROT（ミスタートロット）の座をかけオーディションに挑む。

　マスター予選では、74人の出場者をそれぞれのプロフィールから9つのチームに分け、一人ひとりの歌唱を審査していく。今回は現役シンガーとして活動するチーム「シンガー」の9人、現役のアイドルや俳優として活動するチーム「アイドル＆アクター」の7人、トロットの本場・韓国出身で日本でも活動経験のあるチーム「KOREA」の5人の計21人が予選に挑んだ。予選のマスター（審査員）は、細川たかし、武部聡志の他、高橋洋子、hitomi、ソニン、K、椿鬼奴、NON STYLE・井上裕介、あみか、チャン・ミンホらが務める。

　予選では出場者が自分の好きな楽曲を歌唱し、マスターは出場者の歌声が「心に刺さった」場合のみ、手元のボタンを押す。ボタンが押されるとマスターの席に付いているハートに光が灯り、楽曲を歌い終わる前に10人全員のハートが押される『オールハート』の状態になれば、次へ進むことができる。5ハート以下は即刻失格、6～9ハート獲得者はマスター審議で合否が決まる。

　審査員で韓国出身のKは「KOREA」チームを見つめると、「僕も韓国から海を越えて日本に来て全てを賭けてやってきた者として、ここはしっかり審査しますが、一緒にレギュラー番組をやっていた人もいれば、一緒に住んでいた人もいる」と告白。チーム「KOREA」メンバーのユンジェヒとは、若い頃に共同生活を送っていたという。日本で歌手活動していた時期もあったが、現在は韓国で作曲家をしているユンジェヒについて、「彼の苦労も全部知っているので、その苦労をぜひ歌に乗っけてほしい」と期待した。

　41歳のユンジェヒは、「今回が最後の挑戦」と語り、「韓国で（作曲家として）いろんなアーティストさんたちと作業しながら、（アーティストが）歌っている姿を見ると、僕も日本で歌っていた記憶が思い出され、今回応募しました」と、諦めきれない歌手への思いを語った。ユンジェヒが選んだ楽曲は石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』。歌い出しから高音の美しい声で審査員を驚かせ、難しい演歌のこぶしも表現力豊かに歌い上げてオールハートを獲得した。

　最後にボタンを押したKは、「すごく複雑な気持ちで、彼の頑張りも知っていましたし。でも審査は審査なのでしっかりやりたいと、最後の最後まで聞かせていただいた」と振り返り、「一生懸命、素晴らしいパフォーマンスで、マスターのみなさんを満足させた」と評価した。また細川も「素晴らしいよね。日本の演歌歌手も勉強しなきゃいけないよ」と絶賛。「サビの『津軽海峡～』の前の『あ～あ～』のところ。あれだけ（こぶしを）まわして、高い音がスポーンと抜ける。なかなかあんなに抜けていかない。あそこ、すごいですよ」と、ユンジェヒの技術力を称え、「日本に来て、もっと演歌を歌ってください」とエールを送った。

　チーム「KOREA」ではユンジェヒの他に、幼少期に韓国で“トロットの神童”と呼ばれたYANAGIと、アーティストとして来年10周年を迎えるメイジュンがオールハートを獲得した。

　日韓合同の5人組ボーイズグループ・BEE SHUFFLEや、同グループメンバーのGYUMIN（ギュミン）と共にユニット・JG（ジェイジー）で活動していたジュノは、メンバーが別の夢を追うため、ソロ活動に。「歌手という夢を持って、日本で初めてグループ活動させてもらって人生が変わった。ちゃんと、日本という国で結果を出して恩返ししたい」と挑戦を決意した。MISIAの『アイノカタチfeat. HIDE GReeeeN』を伸びやかな声で熱唱し、9ハートを獲得。マスター審議の結果、合格となった。

　また、超新星のユナクがプロデュースしたPLAYBACK7 projectで活動したコゴンは、難易度の高いX JAPANの『ENDLESS RAIN』で高音を響かせ、9ハートに。こちらも審議の結果合格となり、チーム「KOREA」は5人全員が本選に進むこととなった。