【スターダム】“強さの象徴”朱里が語るユニットGod’s Eye、そして小波への本音「凶器を使わなくても強さも技術もある選手」
現在の女子プロレス界における“強さの象徴”朱里。前編ではスターダムにおけるベルトへの思いについて聴いたが、後編は自身が結成したユニットGod's Eyeのこと、そして自分自身の目標についてフォーカス。リング上の強さがクローズアップされることが多い朱里の、あまり語られたことがない本音に迫る。
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God's Eyeは「仲間っていいな」を再認識できるユニット
現在の女子プロレス界における“強さの象徴”、朱里。前編ではスターダムにおけるベルトへの思いについて聴いたが、後編は自身が結成したユニットGod’s Eyeのこと、そして自分自身の目標についてフォーカス。リング上の強さがクローズアップされることが多い朱里の、あまり語られたことがない本音に迫る。(取材・文=橋場了吾)
朱里が自身のユニット・God’s Eyeを立ち上げたのは2022年4月。プロレス界を席巻したユニットだったDonna del Mondoを脱退し、壮麗亜美(負傷欠場中)とMIRAI(現マリーゴールド)の3人でスタートさせたユニットだ。今は他団体も含めて9人という大所帯となった。
「若い選手が頑張っていますよね。目に見えて成長してきていますし、その成長が本人のモチベーションにもつながっているのもうれしいです。やっぱりGod’s Eyeに入ってくれたからには、輝いてほしいという思いがあるので、自分自身も結果につながるように責任感を持って頑張っていきたいですね」
インタビュー前日の2.12大阪大会では、8人タッグ(朱里&八神蘭奈&レディ・C&虎龍清花vsスターライト・キッド&AZM&星来芽依&鈴季すず)ながら、CがAZMから初勝利(ビッグブーツからのエビ固めでフォール勝ち)を挙げる快挙もあった。
「めちゃくちゃうれしかったですね。レディが(God’s Eyeに)入ってきてくれたときに、いろいろ話をして、レディ自身本当に悩んでいた事もあって。そのとき私は『これはちょっとダメかもしれない』と思ったんです。でも、一緒に練習してモチベーションが少しずつ変わっていって『頑張ります』と言ってくれました。その結果が出たと思います。まだ第一歩ですけど、この第一歩はすごく大きな事だと思うし、この勝利をきっかけにもっともっと成長していってくれると私は信じています。
あと蘭奈はキャリアは浅いんですけど、成長がすごいなと感じていて、本当にベルトを巻いてほしい。彼女にもすごく期待しています。そして(鹿島)沙希が入ってくれた事も私にとってすごく大きいですし、沙希のおかげでGod’s Eyeの見え方が良い意味で変わったと思っています。亜美もしっかりけがを治して完全復活してくれるのも楽しみですし、妃南とななみはあの若さで今の貫禄には驚きます。ともかも他団体だけどGod’s Eyeとして今年は結果を出したいといってくれてすごくうれしいし、清花もこれからもっと良くなっていくと思っています。God’s Eye皆に支えられて、皆に本当にありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです。やっぱり仲間っていいなと再認識できるユニットですね」
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本心としては小波とは正々堂々リングで向き合いたい
朱里には、今大きく引っかかっている存在がいる。それがH.A.T.E.で悪の限りを尽くす小波だ。もともと朱里とは師弟関係にあり、ゴッデス・オブ・スターダム王座を共に巻いた仲。しかし小波は朱里を裏切りヒールターンし、試合で朱里と当たるたびに凶器を使い、顔面には黒スプレーを吹きかける悪行を繰り返している。
「うーん……なんだかんだ特別な感情はあるんですよね、小波には。ずっとああいうムカつくことをしてくるんですけど、自分の道を突き進んでほしいですし、悔いのない選択をしてほしいって思っていて。たまにSNSで上がってくる写真を見ると、ムカつくんですけどイキイキしているなと思う部分もあるんですよ。でも本心としては、凶器を使わなくても強さも技術もある選手なので、正々堂々とリングで向き合いたい思いがありますね。そして小波は望まないかもしれないけど、月日がたったときにまた2人で並んで試合ができる日が来たらうれしいな、とちょっと考えてしまう自分もいます」
3月10日には2024年の女子プロ大賞受賞者・Sareeeの自主興行に乗り込むことも決まっている。Sareeeとは一度対戦している(2011.7.10)が、初シングルの気持ちで臨むという。最後に、朱里自身についてのこれからについて聴いてみた。
「私はリング上では強さが前面に出ているかもしれないですが、いろいろな意味で強くないんですよ(笑)。すぐ感極まって泣いちゃいますし。自分でいうのも変ですが、人以上の努力をしないと何もできないですし、今までたくさん練習してきたから今何とかできていることもあります。なんでもできると思われがちなんですけど、違うんです。だからこそ、今年は個人としてもユニットとしても結果を出していきたいですね。IWGP女子王座も、ユニットで狙えるベルトも、God’s Eyeのほかのメンバーも含めてベルトを狙って突っ走って行く1年にしたいです」
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