春風亭昇太、“オンカジ問題”質問を一笑「そんなお金、みんな持ってないですよ」

落語家の春風亭昇太が会長を務める落語芸術協会が21日、都内で新真打ち昇進披露記者会見を行った。令和7年5月上席より昇進する瀧川鯉津改め春風亭鯉づむ(しゅんぷうてい・りずむ=50)、瀧川鯉丸(たきがわ・こいまる=37)、立川幸之進(たてかわ・こうのしん=45)の晴れの席。不謹慎は重々承知で、会見後、昇太会長に「オンラインカジノについて芸術協会として調査する予定は?」とぶつけた。

会見に参加した春風亭昇太【写真:ENCOUNT編集部】
会見に参加した春風亭昇太【写真:ENCOUNT編集部】

趣味は「麻雀」と公言 春風亭鯉づむは「やってません」と余裕で回答

 落語家の春風亭昇太が会長を務める落語芸術協会が21日、都内で新真打ち昇進披露記者会見を行った。令和7年5月上席より昇進する瀧川鯉津改め春風亭鯉づむ(しゅんぷうてい・りずむ=50)、瀧川鯉丸(たきがわ・こいまる=37)、立川幸之進(たてかわ・こうのしん=45)の晴れの席。不謹慎は重々承知で、会見後、昇太会長に「オンラインカジノについて芸術協会として調査する予定は?」とぶつけた。(取材・文=渡邉寧久)

 冒頭、3人に対し昇太会長は「師匠のところで培った話芸を披露目(=披露興行)で存分に発揮していただいて、プロですので自分で切り開かないといけない世界ですので、これを機会に羽ばたいてもらえればと思います」とエールを送った。

 鯉づむと鯉丸の師匠である瀧川鯉昇(72)は「落語が嫌いになったら業界から去ってくれ、とそれだけを条件に弟子にしている」と入門条件を明かし、「寄席芸人ですので、寄席に来ていただいて生に当人たちに接していただければ」と“お客様”に呼びかけた。

 立川流と落語芸術協会の2団体で前座修業をするという稀有な経験をした幸之進。師匠の立川談幸(70)は「立川流からの移籍ですので遠回りさせた。早く(真打ちに)なっても遅くなってもなったときがベストのタイミング。最近、幸之進と話をしたときに、ようやく落語の面白さが分かったという気がする、と聞いた。真打ちがスタートだと言われます。長い目で見守ってもらえればと思います」と、スロー出世の弟子をいたわった。

 新潟出身の鯉づむは「昭和100年の記念すべき年に真打ちになれる。(他の協会など)他派を含めると、今年19名の真打ちが誕生します。力を合わせて、落語界を盛り上げていきたいと思います」と言葉に力を込め、神奈川出身の鯉丸は「ふらっと寄席に来た方に、人生、肩を張らなくていいなと思ってもらえる落語をしたい」と自らを位置付け「滋養を喚起する落語家、でしょうか」とキャッチフレーズを即席で披露すると、昇太会長も大笑いだった。

 島根出身者の幸之進は「(寄席の)楽屋は社会の縮図だと思いました。面白い人から陰気な人から、考え方が風変わりな人までいる。それを落語に生かせれば」と、人より長い前座修業で身に付けた人間観察力が武器になっていることを明かした。

 ごくごく当たり前の流れの会見で、平和裏にすべてはお開きになり、フォトセッションも無事済んだ後、昇太会長を直撃した。

「オンラインカジノについて調査する予定はありますか」と質問をぶつけると、“そんなこと聞くの?”という驚きの表情を一瞬見せつつ「そんなお金、みんな持ってないですよ」と笑顔で応対。

「怪しい芸人がいるという情報は聞いてないですか?」と畳みかけると「聞いてないですよ」と即答。さらに「そんな危険なものに(寄席芸人を)巻き込まないでくださいよ」と、お笑いタレントとは違い、洒落で済まないようなことに手を出さないことが寄席芸人の矜持であることを言外ににおわせた。

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