ハリウッドデビューの秋元才加、求められた「日本人」と生きた合気道の経験
海外進出を果たし、今後の展望は…
――ハリウッド映画の撮影現場はいかがでしたか。
「送り迎えの車が1人1台、トレーラーハウスや温かい食事も用意されていて、お芝居をする環境が整っていました。これだけ環境が整っているのだから、しっかりパフォーマンスをしなきゃ!、やるしかない!と気が引き締まりましたね(笑)さまざまな面でスケールの大きさを感じました」
――本作ではベケット親子の絆も描かれています。敵対する役でしたが、ベレット親子の絆はどう感じましたか。
「トーマスは口数が少ないのですが、トムさんの演技の重厚感、それって人間力にもつながってくると思うのですが、これから成長していくブランドンとの対比でしたり、親子の会話のシーンが素晴らしかったです。ただのガンアクション映画ではなく、しっかり親子の絆、ヒューマンドラマが描かれているので、そこにも注目していただきたいです」
――「山猫は眠らない8」で、どんな“女優・秋元才加”を感じてほしいですか。
「今作はアジア人が1人で、日本の作品とは映り方・見え方も違うし、言葉も違うので、自分としては何が正しいかが分からなくて、ジャッジができていない状況です。海外ではすでに作品が公開され、SNSでたくさん反響をいただきました。良い違和感なのか、良くない違和感なのか、日本人の方が観てどう思うのか、感想が楽しみです」
――海外進出というひとつの夢が叶いましたが、今後はどんな女優を目指していきますか。
「アクション映画に出演したからアクション女優、とジャンル分けする人もいるのですが、海外ではアクションが必要なものだと思っています。女優としての幅を広げて、『えっ、この役をやっていた人が、この作品にも出ているの?』と良い意味で期待を裏切れる女優になりたいです」
――最後に日本公開へ向け、作品を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
「今回、私が出演するにあたって、女性の方にも観ていただきたい、という個人的な願いがあります。今作は強い女性を堪能できる作品で、男性と対等に戦えるユキ・ミフネを演じられたことは、大変光栄なことだと感じています。女性にも『カッコいいじゃん!』と思っていただき、山猫シリーズを観るきっかけになったらうれしいと思っています。日本人として海外で頑張ってきたので、秋元才加の活躍を是非多くの方に観ていただきたいです」
□秋元才加(あきもと・さやか) 1988年7月26日生まれ、千葉県出身。2006年にアイドルグループ「AKB48」の2期生としてデビュー。13年にグループを卒業し、女優活動を本格的にスタート。映画「奴隷区 僕と23人の奴隷」(14年)、「ギャラクシー街道」(15年)、特撮ドラマ「牙狼 GARO 魔戒ノ花」(14年)、ミュージカル「ゴースト」(18年)など、様々な作品に出演。20年、「山猫は眠らない8 暗殺者の終幕」でハリウッド映画初出演。同年6月、結婚を発表した。