【おむすび】笑いも想定された聖人のおしゃれ 演出担当「何を着てもカッコよかった」

俳優・橋本環奈が主人公・米田結を演じるNHK連続テレビ小説『おむすび』(月~土曜午前8時)。2月18日に第97回が放送され、元気のない聖人(北村有起哉)を歩(仲里依紗)が元気づけようと洋服をコーディネートして着せる展開が描かれた。いつもと違う明るい色調と若々しいデザインの洋服に聖人は落ち着かない様子だった。演出を担当する松木健祐氏が取材に応じ、聖人のファンションのコンセプトや北村の反応、舞台裏の苦労などを紹介してくれた。また、制作統括の宇佐川隆史氏は北村の魅力を語ってくれた。

歩(仲里依紗)に洋服をコーディネートされる聖人(北村有起哉)【写真:(C)NHK】
歩(仲里依紗)に洋服をコーディネートされる聖人(北村有起哉)【写真:(C)NHK】

第97回では元気のない聖人を歩がファンションで支援

 俳優・橋本環奈が主人公・米田結を演じるNHK連続テレビ小説『おむすび』(月~土曜午前8時)。2月18日に第97回が放送され、元気のない聖人(北村有起哉)を歩(仲里依紗)が元気づけようと洋服をコーディネートして着せる展開が描かれた。いつもと違う明るい色調と若々しいデザインの洋服に聖人は落ち着かない様子だった。演出を担当する松木健祐氏が取材に応じ、聖人のファンションのコンセプトや北村の反応、舞台裏の苦労などを紹介してくれた。また、制作統括の宇佐川隆史氏は北村の魅力を語ってくれた。

 まずは洋服のコンセプトを聞いた。イケおじを意識したのかギャル化を狙ったのか。尋ねると思わぬ苦労が……。

 松木氏「イケおじを意識しました。とにかく、これまで絶対に着てなさそうな服を選ぼうと何着も着てもらいました。注意したのは、単純に派手にしてガチャガチャの服になったら歩のセンスが問題ということになりかねません。歩は服のプロですから。その歩が真剣に選んでかつ今まで着たことのない服で、加えてコーディネートもあってカッコいいという、このバランスが難しかったです。だから何着も着てもらいました」

 何着ぐらいから選ばれた洋服なのか。

 松木氏「5着は着てもらったと思います」

 北村の好みは反映されたのだろうか。

 松木氏「何も言わずに何でも着てくれました。北村さんは背が高くスタイルがいいから笑いの方向というよりは『似合う!』という感じでした」

 笑いを狙ったシーンだったのか。

 松木氏「台本を読むとちょっと笑いも混ざっているかなという思いもありました。普段、着たことのない服を着るのですから。でも何を着てもカッコよかったんです」

 笑いも起こりそうなシーンでカッコ良さが勝ったようだが、北村の反応も気になる。

 松木氏「最終的に着た服はすごく気に入っていました。1着目、2着目の時は『チンピラみたいだな』とは言っていました(笑)」

 娘の結を演じる主演・橋本環奈の感想はどうだったのか。

「『普通に似合ってるじゃん』と言っていました。他の共演者の方も台本を読んで、やはりとんでもない格好を想像していたようですが、北村さんを見て『カッコいい』と言っていました」

 最後に宇佐川氏に北村の起用の背景を語ってもらった。

 宇佐川氏「阪神・淡路大震災を描く際、聖人が自分の在り方に苦悩するシーンの芝居がキーポイントになると思っていましたので、北村さんのお芝居の力をお借りしたいと思っていました。また、心配性の父というお茶目さも含めたお父さん像も演じることができる方ということもあり、お願いしました」

 北村の魅力はどんなところにあるのだろうか。

 宇佐川氏「人との接し方が優しいというか、純粋に素敵です。橋本さんは、みんなを笑いとともに力強く引っ張っていく、まさに座長タイプですが、北村さんは、また違う意味でのムードメーカーです。人間味のあるお芝居を、ご自身の中で色々なアイデアと共にドラマの世界にもたらしてくれますが、それはちゃんと人というものを日頃から見ていたり、人と接する時の対応など人間性によるものだと思うんです。北村さんのお芝居は、私たちの想像をはるかに超え、聖人像がふくよかになったと思います」

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