マルーン5、3日間で約15万人を集めた東京ドーム公演 1時間30分ノンストップで20曲熱唱 アダムは大谷翔平ユニで粋なファンサ

アメリカのロックバンド・マルーン5が、約2年ぶりとなる日本公演を東京ドームで行い、6日、8日、9日の3日間でトータル約15万人の観客を集めた。ENCOUNTは6日の初日公演をレポートする。

2年ぶりに東京ドームに戻ってきたマルーン5【写真:Ryota Mori】
2年ぶりに東京ドームに戻ってきたマルーン5【写真:Ryota Mori】

『Maroon 5 Asia 2025』東京ドーム公演レポート

 アメリカのロックバンド・マルーン5が、約2年ぶりとなる日本公演を東京ドームで行い、6日、8日、9日の3日間でトータル約15万人の観客を集めた。ENCOUNTは6日の初日公演をレポートする。

 マルーン5は、米ロサンゼルスでボーカル・ギターのアダム・レヴィーンらを中心に前身のバンドが結成され、後にバンド名をマルーン5と改名。バンド名の由来は現在もトップシークレットとされている。これまでグラミー賞を3度受賞するなど名実ともに世界のトップバンドに君臨する彼らの魅力は何といっても楽曲の良さだ。ロック、R&B、ヒップホップ、ダンスミュージックなどさまざまな音楽を取り入れ、時代に合わせた最新のサウンドと覚えやすいメロディーで世代を超えて愛されるヒット曲を次々と生んできた。日本でも2001年にリリースした1stアルバム『ソングズ・アバウト・ジェーン』収録の『サンデイ・モーニング』『シー・ウィル・ビィ・ラヴド』が立て続けにCMソングとして起用されるなど、デビューの頃から20年以上にわたり、多くのファンに愛されている。

 今回は、そんな新旧ヒットナンバーばかりを集めたツアー『Maroon 5 Asia 2025』が発表されると、日本でもドーム3日間公演は瞬く間に全公演ソールドアウトとなった。

 初日のドーム周辺は、見切れ席(ステージが見えにくい座席)が急きょ発売となり、チケットを求める列やグッズを買い求める長蛇の列で開演ギリギリまで大混雑となった。

 場内に入るとDJが大音量で新旧ダンスナンバーをノンストップで流し、観客を迎えた。

 定刻の午後7時を回ると場内が暗転し、バンドメンバーがスタンバイ。BGMがゆっくりと落ちて、1曲目に『アニマルズ』を演奏。アダムの美しいファルセットが聴こえると、演奏が聴こえなくなるくらいの大歓声が沸き起こった。演奏の途中でアダムが黒のジャケットを脱ぐと地元ロサンゼルス・ドジャースのユニフォームを着ていて、背中には大谷翔平と背番号17の文字が書かれていた。粋なファンサービスに観客も一斉にスマホを構えた。

 1曲目が終わると演奏を止めることなく、そのまま次の曲『ワン・モア・ナイト』へ。今回はノンストップ・ヒットナンバーと言ってもいいくらい、次々と代表曲を演奏していく。アダムは広いドームのステージを左右に移動しながら歌い、アダムが近づくとオーディエンスは手を挙げて彼を迎えた。

 日本のファンにとっても思い入れの強い、初期のナンバー『ディス・ラブ』のイントロが流れると、地鳴りのような大きな歓声が起こった、アダムが花道を歩いてドーム中央で歌うと360度囲まれたオーディエンスたちと合唱を楽しんだ。歌い終わるとアダムはそのまま花道で「20年以上応援してくれたあなたたちのおかげで僕たちは大きくなった」と日本のファンに向けて感謝の言葉を送った。

 4曲目の『ステレオ・ハーツ』が終わるとドラムのマット・フリンがドラムソロを披露し、続けて初期の『ハーダー・トゥ・ブリーズ』、さらにノンストップでダンスナンバー『ラッキー・ストライク』へ。ギターのジェームス・バレンタインも花道中央までやってきて豪快なギターソロでファンを圧倒。オーディエンスもジャンプしたり、横に揺れたり、自由に楽しんだ。

ファンサービスで大谷翔平選手のユニフォームを着て登場【写真:Ryota Mori】
ファンサービスで大谷翔平選手のユニフォームを着て登場【写真:Ryota Mori】

日本のファンに大人気の『サンデイ・モーニング』を大合唱

 アダムはドーム中央に立ち、オーディエンスとコール・アンド・レスポンスを楽しむ。日本のファンになじみのあるドラムのリズムを刻み、キーボードのPJモートンが甘美なピアノのイントロを鳴らすと日本でも大人気の『サンデイ・モーニング』へ。アダムの歌が聴こえた瞬間に泣き出すファンもいた。サビではドーム全体でスマートフォンのライトが照らされる中、全員で大合唱。この日一番の感動に包まれた瞬間だった。

 中盤も休むことなく『ペイフォン』『メイクス・ミー・ワンダー』とヒット曲を連発。アダムは一切息を切らすことなくステージを動き回りながら観客をあおり、ハイトーンボイスで魅了する。アダムとジェームスはステージを動き回るが、ギターのジェシー・カーマイケルとベースのサム・ファーラーは、定位置から動くことなく、しっかりと演奏を支えた。

 ここでアダムが、キーボードのPJモートンを紹介する。過去に10回以上グラミー賞にノミネートされた著名なソングライターは2010年にマルーン5に加入し、バンドはさらに大きくなった。PJがソウルフルな自身のナンバー『ヘビー』を歌うと、アダムもコーラスで参加し、オーディエンスもさらに熱狂する。

 終盤も盛り上がったまま、口笛のイントロが流れると大歓声が上がり、『ムーヴス・ライク・ジャガー』の演奏へ。大きなコール・アンド・レスポンスがドーム中に響きわたり本編が終了した。

 そのままアンコールの歓声が鳴りやまない中、すぐにメンバーが戻ってきた。

 アコースティックギターを持ったジェームスとアダムが花道を通ってドーム中央に立つと2人で『シー・ウィル・ビー・ラヴド』を披露。アダムの歌に合わせてドーム中が大合唱となった。

 バンド演奏に戻り『ガールズ・ライク・ユー』では、アダムがステージ最前列にいた女の子に手を差し伸べて歌い、最後はソウルフルなナンバー『シュガー』でハイトーンの大合唱のうちに終了。バンドメンバーが最前列に並び、肩を組んであいさつすると惜しみない拍手が送られた。ドーム公演初日を大成功に終わらせメンバーも最高の笑顔でステージを下りた。

 演奏時間1時間30分とジェットコースターのようなあっという間の時間だった。「もう終わっちゃうの?」と物足りなさを感じる観客の声も聞こえてきたが、それを超える満足度の高いライブだった。MCも少なめで誰もが聴きたい曲ばかりを詰め込み、観客も途中で集中を切らすことなく最後まで盛り上った。何より1時間30分動き回って最後まで歌い切ったアダムの強靭さに驚かされた。

『Maroon 5 Asia 2025』日本公演
2025年2月6日東京ドーム セットリスト

01. Animals
02. One More Night
03. This Love
04. Stereo Hearts (Gym Class Heroes feat. Adam Levine cover)
05. Harder to Breathe
06. Lucky Strike
07. Sunday Morning
08. Payphone
09. What Lovers Do
10. Makes Me Wonder
11. I Wanna Be Your Lover (Prince cover)
12. Heavy (PJ Morton song)
13. Maps
14. Memories
15. Don’t Wanna Know
16. Love Somebody
17. Moves Like Jagger

アンコール
18. She Will Be Loved
19. Girls Like You (Behati Prinsloo Levine & kids)
20. Sugar

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