堀江貴文氏がRIZIN復活のキーマンに? 「ホリエモンに経営指南をしてほしい」
RIZINに一発逆転の大復活の可能性
なお、過去のRIZINを振り返ると、大会終了後には次大会を発表し、「点を線につなげてきた」(榊原CEO)経験則を持つRIZIN。だが、次回大会に関しては、先述通り9月末を予定してはいるが、コロナ禍の状況が刻一刻と変化していることから、様子を見つつ、「8月20日頃には発表する方向で」調整していくという。
一説によると、開催地を正式に発表した段階から、開催場所に対する使用料金を支払う責任が発生してしまう模様。
実際、今大会では、もし来場者から陽性者が出た場合を想定し、感染経路を特定する、もしくはそれに近い情報を取得できるよう、来場者全員に連絡先などの情報を登録してもらったが、仮の話、次の大会の開催場所と日程を発表した直後に、今回の来場者から多数の陽性者が出た場合、その時点で大会そのものを中止、もしくは無観客などの方向に切り替える可能性が出てきてしまう。
前代未聞の状況下だけに、誰にも予想はできないものの、それでも活動継続を求めたクラファンまで実施して、多くの支援者から寄付を募ったRIZINである。集まった資金は、今まで以上に無駄にすることは許されない。
そのため、少しでも状況を見極めながら最善策を模索していきたい、という意図があって、次大会の発表を遅らせているのでは、と考える。
なお、想定を下回ったとはいえ、観客を入れての大会開催にこだわったRIZINだが、榊原CEOは「もし今回も観客がいなかったら、これだけの結果が引き出せたかは分からない。たとえ我々が演出、照明を用意したとしても、それよりファンの皆さんの中に漂うエネルギーで(選手の)背中が押されますから」とコメント。
さらには「それでももしこのままコロナ禍が続いていく場合、格闘技界でRIZINが生き続けていくためには、もしかしたら新しいアイデアが2ページ目として必要だな」と話す。
それが無観客でのスタジオマッチを指すのか、他に別の手段があるのかは不明だが、そうなった場合は泣く泣く現在のRIZIN以外のRIZINという形式が出現してくる可能性は否定できないし、これはもう誰にもわからないレベルの話になる。
とはいえ、冒頭の記載した堀江氏をはじめ、少し目線を変えると、大きな視点で物事を考える人たちがある一定層、存在していることが確認できる。
「ホリエモンに経営指南をしてほしいですね。資産家が周りにたくさんそうだから。ビジネスとしてRIZINというコンテンツをどうすれば安定的に企業として担保されるのか、率直に相談してみたいけどね」
最後にそう語った榊原CEO。ホリエモンといえば、かつてはフジテレビの親会社であるニッポン放送の株を過半数取得し、経営権を手にしようとした経歴を持つだけに、フジテレビで放送されているRIZINと組むとなれば、様々な点で物議を醸す可能性も否定はできない。
さらに今回のRIZINでは、お笑い芸人で「雨上がり決死隊」の宮迫博之が第1試合のリングアナを務めたが、このままこれが続けば、例えば大みそ日のRIZINでは、芸人としてではなく、リングアナとして地上波に復活する可能性も考えられなくない。
他には、今年開催されるはずだった東京五輪の動向によってはオリンピアンが当初の想定以上にRIZINに流れてくることも十分考えられる。
そうなれば、活動継続を掲げてクラファンで資金を幅広く呼びかけたRIZINが、これまでにないカタチで大きな復活を遂げることもあり得る話。
いったいこの後、どの手札が成長していくのか。前代未聞のコロナ禍になった以上、いかに先の見えない状況を逆利用していくか。生き残るための最善策はそれしかない。
実際、選択肢が広がればその分、可能性も広がるだけに、様々な点を総合しながら、一発逆転の大復活を実現してほしいものだ。