フジ清水新社長、週刊文春の記事訂正にチクリ「もう少しきちっとした対応が必要」 公表タイミングを疑問視
フジテレビの清水賢治新社長が30日、東京・台場の同所で報道陣の取材に応じた。元タレント・中居正広氏と20代女性との「性的トラブル報道」を巡り、週刊文春が記事内容を一部訂正したことを受け、「もう少しきちっとした対応が必要」と苦言を呈した。
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「強力なメディアである文春さんは、それなりのノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)を持っているのではないか」
フジテレビの清水賢治新社長が30日、東京・台場の同所で報道陣の取材に応じた。元タレント・中居正広氏と20代女性との「性的トラブル報道」を巡り、週刊文春が記事内容を一部訂正したことを受け、「もう少しきちっとした対応が必要」と苦言を呈した。
グループは同日、定例の取締役会を開き、経営刷新に向けた体制づくりや、財務状況、今後の対応などが話し合われた。
取締役会では一連の文春報道が議題に上がり、意見が交わされたといい、「一様に非常に厳しい意見が多かったです。それはやはり、メディアの責任とは何かというところです。言ってみますと、今の文春さんはかなり強力な影響力があり、絶大なメディアだと言えると思います。そのメディアである文春さんにとって、その義務とはなんだろうか。そういうところに厳しいご意見がありました」と、議論の内容を明かした。
週刊文春は、今回の一連の報道について、フジテレビ編成幹部社員の「関与」を巡る記事内容を一部修正し、今月27日のフジテレビによる「やり直し会見」の後の28日に一部訂正について発表、29日夜になって謝罪の声明を出している。
清水社長は、一部修正公表の“流れ”を疑問視。「私はなぜあのタイミングで出したのかな。そこが一番疑問に思ったところです。この一連の週刊誌報道がある意味ベースとなるような質疑応答に終始してしまうものですから、そうすると、その基盤となっている報道がどういうファクトだったのか、ベースが崩れたりほころびがあると、皆様にとっても真相の部分で、そこから上に乗っかるものが崩れてしまう。そこは(文春側に)、もう少しきちっとした対応が必要なのかなと思います。強力なメディアである文春さんは、それなりのノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)を持っているのではないかと思います」と、自らの考えを口にした。
フジテレビ側は、社内調査の結論として「社員Aが現時点で問題の食事会そのものには関与していない」と否定。事実関係の認定については、最終的には第三者委員会の調査に委ねるとしている。
また、編成幹部社員A氏については、30日付で人事局付けに異動したことが判明している。
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