フジ港浩一社長、やり直し会見で辞任を自らの口で説明 「真実の解明」を約束 今後は日枝久氏の処遇も焦点に
フジテレビの社長を辞任することを発表した港浩一社長が27日、東京・台場の同局で行われた「やり直し会見」に出席した。元タレント・中居正広氏と20代女性との「性的トラブル報道」を巡って開催された重大局面。自らの進退を改めて説明した。
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大企業やスポンサーのCM撤退などが相次いでおり、経営の根幹を揺るがす事態に
フジテレビの社長を辞任することを発表した港浩一社長が27日、東京・台場の同局で行われた「やり直し会見」に出席した。元タレント・中居正広氏と20代女性との「性的トラブル報道」を巡って開催された重大局面。自らの進退を改めて説明した。
今回のやり直し会見に出席したのは、港氏のほか、フジテレビの嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、親会社のフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長の4人。フジ・メディア・ホールディングスとフジテレビの相談役を務める日枝久氏は出席しなかった。同局はこの日の会見に先立ち、臨時取締役会を開き、嘉納氏、港氏の退任を決定した。
午後4時の定刻を過ぎ、経営陣は険しい表情を浮かべながら会場に入った。
嘉納氏は冒頭で、「人権に対する意識の不足から十分なケアをできなかった当事者の女性に対し、心からお詫び申し上げます」と女性に謝罪。その後、視聴者や広告主、株主や出演者らに対して謝罪の言葉を述べた。「責任は私ども経営者にあります」と経営責任を認めた。
港氏は「このような事態を招いた責任を痛感しています」と述べ、「私も第三者委員会の調査対象となっております。全面的に協力して真実の解明、再発防止に尽力して参ります」とし、視聴者らに謝罪の言葉を述べ、頭を下げた。
フジテレビを巡っては、中居正広氏のトラブルを巡り、同局社員の関与が報道され、問題化。今月17日に港社長による記者会見を実施したが、参加メディアを限定し、映像撮影もNGにしたことで「閉鎖的」との批判が噴出。大企業やスポンサーのCM撤退などが相次いでおり、経営の根幹を揺るがす事態に発展している。
一方で、87歳の日枝氏は、同局の社長、会長を歴任し、役員を40年以上務めており、グループ内で強い影響力を持っているとされている。日枝氏が公の場で説明することを求める声が強まっており、フジテレビの労働組合も日枝氏の会見参加を求めていた。日枝氏の処遇や責任の所在にも、今後の焦点になりそうだ。
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