真面目路線から一度はギャル気質へ STU48新センター・曽川咲葵の素顔「第一印象と違うと100%言われる」

瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ・STU48は、15日に11thシングル『地平線を見ているか?』をリリース。8周年を迎える中での1枚、センターに抜てきされたのは3期生の曽川咲葵だった。加入から1年9か月でつかんだ初選抜での大役。ベールに包まれた19歳の素顔とは――。

STU48曽川咲葵はセンターとなって「意識は変わった」という【写真:ENCOUNT編集部】
STU48曽川咲葵はセンターとなって「意識は変わった」という【写真:ENCOUNT編集部】

表題曲4人目のセンター経験者・曽川咲葵…アイドルを目指すきっかけは「違ったことをしてみたい」

 瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ・STU48は、15日に11thシングル『地平線を見ているか?』をリリース。8周年を迎える中での1枚、センターに抜てきされたのは3期生の曽川咲葵だった。加入から1年9か月でつかんだ初選抜での大役。ベールに包まれた19歳の素顔とは――。(取材・文=小田智史)

 山口県出身の曽川咲葵が、STU48に加入したのは2023年4月。研究生期間をへて、24年5月に正規メンバーへ昇格し、そこから1年足らずで異例の初選抜で初センターを射止めた。「STU48のセンター」として人前に立つことが増え、「意識はすごく変わった」という。

「さすがにもう自分がセンターだと理解しました(笑)。ファンの方からは、『初選抜・初センターおめでとう』と声をかけていただいてうれしかったです。『センターだからちゃんとしなきゃ』『センターだからここでミスしちゃダメだ』と、前向きに取り組んでいます。周囲のメンバーは(センターになったからと言って)あまり変わらず、楽しく優しくって感じです」

 今回の選抜はSTU48の公式YouTubeチャンネルで4日間にわたって4人ずつ発表され、センターはYouTube生配信で明らかとなった。曽川はセンターである旨を告げる手紙を読み上げる際に涙を流したが、「センターと(いう言葉を)口にするのが怖い」時期があったことも明かしている。

「最初は、『アイドルと言えばセンターがかっこいい』とライトな気持ちで言っていました。でも、アイドル活動をしていくうちに、自分よりもすごい人はたくさんいるし、センターになりたいと言っていいほど自分のパフォーマンスがすごいのかなとか考えるようになって。ネガティブな意味ではないですけど、そう思った瞬間があって、自分から言うのはやめておこうと思いました(苦笑)」

 もともと、「バリバリのキャリアウーマンになりたかった」と話す曽川。高校卒業時の進路は、「商品開発系の大企業に入りたい」と思い描いていたという。

「当時、自分の中で『これ!』というやりたいことはなくて、テレビ番組を見て、企業さんが企業努力を語るのが楽しそうで、みんなで一致団結して1つの商品を作るのがすてきだなと感じました」

 そんな状況から、アイドルを目指したきっかけは、高校生活の中でふと「違ったことをしてみたい」との思いが芽生えたからだった。

「見つけた他のアイドルさんのオーディションを受けて落ちて、『悔しい』となって。STU48を見つけて、受けて(合格した)という感じです。48グループだと、STU48に入る前から(1期生の)石田千穂さんが好き。他のアーティストさんでは、櫻坂46の(3期生)山下瞳月さんに惹かれます。パフォーマンスの圧倒的センター感がすごいなと。表現力にぞくっとしますし、自分もああなりたいと思います」

自身の歌声を「好き」だと語り、「強みにしたい」と意気込む【写真:荒川祐史】
自身の歌声を「好き」だと語り、「強みにしたい」と意気込む【写真:荒川祐史】

 2005年8月19日生まれの曽川。小さい頃は「わんぱくでした」といたずらに笑う。

「幼稚園の時は我が強くて、姉御肌だったらしいです(笑)。少しふくよかだったこともあって、慕ってくれている子が『さきちゃん』『さきちゃん』と周りにいた記憶があります。リーダーとか“お利口系”でした。小学2年の頃から、家族の影響で気だるく生きるようになって、真面目路線から少し外れました(苦笑)。4年生の時が一番マセていて、恋愛ソングとか聞き始めて、みんなでキャッキャッしていました。5年生の時は普通、6年生はマセていて、『それなー!』とか少しギャル風。その後は、中学から割とずっと一緒です。打ち解けるとキャピキャピするタイプです」

「大人しそう」「大人っぽい」「肝が据わっている」――。曽川は第一印象でそんなイメージを持たれることが多いという。しかし、実際は「そんなことない」と語る。

「『第一印象と違う』と100%言われます。(STU48の)同期からも、いい意味で『こんな子だとは思っていなかった』と(笑)。大人しそうとか言われますけど、本当はすごくしゃべるし、テンションが高い時はボケます。こないだは一発芸とかしちゃいました(笑)。テンションが高いとみんなに笑ってほしくて。特に、3期生が笑っている空間が好きでやってしまう。ツっこまれるのもうれしいです(笑)。よくご飯に一緒に行くのは井出叶ちゃんかな。あと、くるくるさん(2.5期生の久留島優果)と2人で遊びに行きたいです。真面目な印象ですけど、結構おちゃらける一面もあって、1人でボケたりするので面白い。ノリがすごく合います」

 STU48の新センターとなった曽川の特徴の1つが「歌声」だ。先輩であるドラフト3期生の中村舞が「唯一無二の歌声。耳に優しくて印象に残る」と語れば、1期生の石田千穂も「(声が)透き通ってる」と太鼓判を押す。「ずっと歌は好きです」。そう語る原点は、「森高千里さんをよく歌う」という歌好きの母親と共に、頻繁にカラオケへ足を運んだ幼き頃の日々だ。

「私、自分の歌声が好きです(笑)。自分の声が好きとか嫌いとかあまり気にしたことはなかったんですけど、皆さんが『好きだよ』と言ってくださるので、『自分の声っていいんだ』と好きになりました。歌は自分の強みにしたいし、もっと磨きたい。例えば、(STU48 9thシングル)『息をする心』の落ちサビ前、『誰か好きになると』という歌詞で、誰かの前に小さい『ぅ』を入れていたりします」

「ファッション雑誌のモデル」を夢に掲げる【写真:(C)STU/KING RECORDS】
「ファッション雑誌のモデル」を夢に掲げる【写真:(C)STU/KING RECORDS】

今年は「人生で一番思い出に残る1年になる」

 曽川はグループ公式サイトのプロフィールで、2024年度に「チャレンジしたい仕事」に「モデル・演技」と挙げていた。昨年4月には「TGC KUMAMOTO 2024 by TOKYOGIRLS COLLECTION」でランウェイを歩き、8~9月にかけて舞台『幸せになるために』、11月には映画『カーリングの神様』に出演と両方の目標をかなえた。そんな曽川の次なる目標は――。

「大きい夢ですけど、ファッション雑誌のモデルさんになりたいです。かわいい空間が好きだし、おしゃれも好きだし、メイクも好きだし、きれいになりたい。憧れのモデルさんは鶴嶋乃愛さん。口調までお嬢様で、自分の世界観があるんです。『TGC熊本』で鶴嶋さんと初めてお会いすることができて、写真も撮りました。(2020年8月まで)Popteenのモデルをやっていらしたので、『その時から見ています』とお伝えしたら、『ありがと~』と(笑)。すごくきれいで、かわいかったです」

 目まぐるしかった2024年は、「人生で一番濃かった」と語る曽川。「2025年はどうなるんだろう」。20歳を迎える新たな1年に思いをはせる。

「STU48での2年間は毎年濃さを更新してきました。間違いなく、2025年は人生で一番思い出に残る1年になると思います。もちろん全力で頑張るんですけど、今年がMAXだったとなるのは嫌なので、毎年更新していきたいです。センターという引っ張る立ち位置にはさせていただきましたけど、引っ張っていったり背中で見せる力はないので、先輩方に助けていただきながら、同期とも力を合わせて、みんなで頑張っていきます」

 曽川咲葵――。アイドルとして花を咲かせ始めた彼女から目が離せない。

□曽川咲葵(そがわ・さき)2005年8月19日、山口県出身。STU48 3期生。唯一無二の歌声を持ち、新センターに抜てきされた若きホープ。一見クールで物静かながら、時には一発芸やボケをかますなどひょうきんな一面を持つ。趣味のギターは歌手・大原櫻子の『真夏の太陽』がきっかけでギター女子に憧れて小4の時にスタートし、コードを見れば今も弾けるという。ファッションやメイクに関心があり、普段はガーリー系ながらジャンルを問わず着こなす。身長157センチ、靴のサイズは24センチ。

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