堤幸彦氏×ドリカム中村×上原ひろみ 豪華クリエイター集結、映画『Page30』が4・11公開決定
俳優の唐田えりか、林田麻里、広山詞葉、MAAKIIIの4人が4月11日に公開される映画『Page30』で主演を務めることが25日、発表された。
ポスターと特報映像も解禁
俳優の唐田えりか、林田麻里、広山詞葉、MAAKIIIの4人が4月11日に公開される映画『Page30』で主演を務めることが25日、発表された。
同作、とある難解な舞台演劇が舞台。4日目に本番を控えながら、30ページのみの終わりの決まっていない戯曲の元に急きょ集められた4人の女優達。演出家や監督不在の異様な閉鎖空間で、集められた理由や説明も無いまま、連絡手段も没収され、疑心暗鬼の中で熾烈な舞台稽古を強いられる。これが最後のチャンスという切実な事情を抱えた4人の女優たちおのおのが抱える悩みやプレッシャーから赤裸々にぶつかり合う様が、映画の虚構か実際に女優達が抱える現実か分からないセミドキュメンタリーの様な形で描かれている。自らの役者人生を賭けた芝居でぶつかる舞台本番当日には、とある仕掛けが用意されている。
劇中に登場する4人の俳優役を務めるのは唐田、林田、広山、MAAKIII。異色の経歴と実績を持ち合わせる表現者達が集まった。
原案・監督は、独特の切り口で多彩な作品を数多く手掛けてきた堤幸彦氏が務める。本作はエグセクティブプロデューサーの中村正人(DREAMS COME TRUE)が堤氏にオファーをすることでスタート、共に創り上げていったクリエイター陣には映画・音楽・舞台各ジャンルの本格派が集結した。
音楽を手掛けたのは中村に加え、世界的ジャズピアニスト・上原ひろみ、堤氏と共に脚本を務めたのは、劇団マカリスター・主宰の井上テテ。そして、劇中に登場する演劇の台本は劇団「□字ック」主宰の山田佳奈が担当する。
同時に本作のポスターと特報映像も解禁。ポスターは、スチールをセンタリングせずななめに配置する事で、作品の持つアート性の雰囲気を表現。タイトルロゴには舞台・ミュージカルの本場・イギリスのウィリアム・カスロンが18世紀前半に制作した「Caslon(カスロン)」を採用し、本場の舞台台本に刻まれるようなページナンバーをイメージし、さらにノイズを加える事で終わりの決まっていない舞台の不安定さを表した。ポスター全体にも“鉄のテクスチャー”を敷き、全体のトーンを怪しい雰囲気にする事で不安を抱える女優達の不透明な未来を表現した。ポスター下部の顔の無い人間達は舞台本番当日の“とある仕掛け”を表しており、象徴的な「あなたには分からないでしょう」という挑発的なコピーと共に観客への挑戦状となっている。
また、特報映像では舞台の上演開始前に流れる様なブザーから映像が始まり、本作の要でもある上原の劇中音楽を用いている。これから終わりの無い難解な戯曲に巻き込まれるキャスト・スタッフの名前をピアノの演奏に併せて出現させ、実際に舞台が始まる前に味わう様な期待と緊張感を表現している。
堤氏「非常に満足いく仕上がりに」
以下、出演者および製作陣のコメント全文。
○唐田えりか(平野琴李役)
「初の堤幸彦組。準備期間から撮影が終わるまでの間、ずっと楽しかったです。堤さんの演出は、刺激的で的確で、とても遊び心に溢れていました。私の役柄は、無愛想で、いじめっ子のような、簡単に言うと悪役で、私自身チャレンジングな役柄でしたが、あんなに芝居の中で真剣に遊べたのは初めてかもしれません。ラストシーンへの感情の昂ぶりは、自分の想像をはるかに超えるものでした。この作品に携わることができて幸せでした。ぜひ見届けて頂けたら嬉しいです」
○林田麻里(宇賀遥役)
「考える間も無く『絶対やりたい!』と思いました。宇賀遥は、芝居を通してしか生きている感触を得られない人。私は演じている時に、自由を感じるんですよね。私自身でいるより自由。そういう意味では、遥と似ているというか共感するところはあります。役を生きる時に、誰かの代弁者である怖さと責任を感じますが、どこまでが本当か嘘か分からないのが女優の面白さかもしれませんね」
○広山詞葉(宮園咲良役)
「出演のお話をいただいた際は、光栄さと共にすぐに恐ろしさが追って現れました。映画の内容と同じく、まさに女優4人が板の上にあげられ、今自身が持っている表現力を曝け出すというとんでもない作品だなと。私の演じる“咲良”は弱い自分を他人に見せまいと去勢を張って生きてきた女性。咲良ほどではないですが、私にもそういった一面があります。虚構とリアルが交差する、自身と役がくっついていく、撮影の途中からはそんな感覚もありました」
○MAAKIII(樹利亜役)
「エッ! あの堤幸彦監督の映画に……やったあ(※ハートマーク)超絶ラッキー。私の役は“樹利亞”沖縄出身36才ミュージシャン……。ンッ! これってわたしのことですか……。ゲッ! 劇中劇ってすごい台詞の量ですが……。キッ! きっつい! 未知の領域が過ぎる……本番が刻々と迫る……やっべえ。超絶ヤッべー。イカゲームじゃあるまいし!? 生きるにしても死ぬにしても。凄まじい“執念”を描く作品です。ズバリ劇場にてご体感くださいませ!」
○堤幸彦氏
「この業界で生きてきてずっと気になっていた『売れる事と売れない事」『映画・演劇・ドラマ』ジャンルや境遇でカテゴライズされる寂しさや甘んじている強がり、逆に感じる虚しさ、今まで自分にも色々ありまして、そこをテーマに出来ないかと、ふとアイデアが湧きました。全てが実験的でしたが、閉鎖された空間で即興映画の様な色彩で撮る為、我々の40年の技術を注ぎ、音楽・脚本・劇中劇・女優と最高のクリエイター達のセンスが合わさり、非常に満足いく仕上がりになりました。後はご覧頂いた皆さんのご判断で」
○中村正人(DREAMS COME TRUE)
「この映画、お気をつけください。『Page30』沼にはまると抜け出せなくなります」