石井亮次アナ、コンビ組む爆笑・太田光の番組をあえて「見ない」ワケ ツッコミは「あまり深く考えないで」

大物芸人&名物司会者の異色コンビが、全国放送で新風を吹き込む。『爆笑問題』の太田光とフリーアナウンサーの石井亮次がMCを務める『太田石井の多すぎニッポンGP』(CBCテレビ制作TBS系全国28局ネット、25日午後2時)の放送が決定した。「“多すぎる”は面白い!」をテーマに据えたドキュメントバラエティー。特番となるこの放送では、有名俳優・芸能人をゲストに加えて総勢6人が集結し、スニーカー1500足を保有するコレクターの自宅を“収録スタジオ”にする異例のロケを行った。「全国レギュラー」への意気込み十分。石井の口から“相方・太田”との抜群コンビネーションの秘訣(ひけつ)が明かされた。

石井亮次(左)と太田光の名コンビで新番組『太田石井の多すぎニッポンGP』が誕生【写真:CBCテレビ提供】
石井亮次(左)と太田光の名コンビで新番組『太田石井の多すぎニッポンGP』が誕生【写真:CBCテレビ提供】

特番ロケが大成功 「本気でね、全国ネット」気合十分

 大物芸人&名物司会者の異色コンビが、全国放送で新風を吹き込む。『爆笑問題』の太田光とフリーアナウンサーの石井亮次がMCを務める『太田石井の多すぎニッポンGP』(CBCテレビ制作TBS系全国28局ネット、25日午後2時)の放送が決定した。「“多すぎる”は面白い!」をテーマに据えたドキュメントバラエティー。特番となるこの放送では、有名俳優・芸能人をゲストに加えて総勢6人が集結し、スニーカー1500足を保有するコレクターの自宅を“収録スタジオ”にする異例のロケを行った。「全国レギュラー」への意気込み十分。石井の口から“相方・太田”との抜群コンビネーションの秘訣(ひけつ)が明かされた。(取材・文=吉原知也)

 日本全国から「多すぎ」を探し出し、衝撃映像と“過剰なこだわり”の人間ドラマを届ける新たな切り口の新番組。「止まれの標識多すぎ」「多すぎ居酒屋」など、太田と石井による現場ロケを含めた、“トゥーマッチ”な人やスポットを紹介し、審査委員長を務める太田が最後にグランプリを決めるという内容だ。

 ゲストは黒木瞳、藤本美貴、速水もこみち、小森隼(GENERATIONS)。そんな豪華出演陣が、一般住宅に駆け付けた。ビシっとスーツで決めた太田、台本資料にマーカーを引いて準備万端の石井も入り、いよいよ収録開始だ。驚がくしたのが、スニーカーの部屋。ナイキを中心に、カラフルな約600足のレアものが並べられ、まるで美術館のようだ。

 この部屋をスタジオ代わりに、6人の芸能人が肩を寄せ合ってVTRを見ながらトークを展開するのだから、ユニークそのもの。“強すぎる”こだわりと情熱の物語が次々と披露され、ゲストとのトークは大盛り上がり。他にも、名前に関することが“多すぎ”のアイドルらが登場するなど、笑いと驚きがさく裂した収録時間はあっという間に過ぎた。

「前振りで『こういうことなんじゃないの?』と思うことを裏切って、ものすごい意外なものが結構出てくる。これが見どころかな。それより、なんで黒木さんが引き受けてくれたのか。これが不思議でねえ」。太田は収録を終えた開口一番、笑いを取りながら、充実の思いを口にした。

“多すぎ”なコレクター本人の自宅を借りての大胆なロケ。徹底したリアル追求は、尾田真一プロデューサーのこだわりだ。今の時代のテレビ撮影は、クロマキー合成の幕をバックにスタジオ収録するケースも多い。この番組では、出演者が現場に一同に会して、語り合い、笑い合う。収録後のスニーカー部屋は熱気がありありと残っており、石井は「一般の民家にお伺いして、こだわりを持った皆さんと触れ合う。それがすごく新鮮でした。それに、部屋をピタッと閉めて、カメラさん以外は演者だけ。そうすると、ぐっと集中できるんですよ。このコンパクト感、近い距離感、それがギュッとなると、“みんなでやってる”という和気あいあいの感覚も増してくるんです。それは収穫になりました」と興奮気味に語る。

 太田と石井のコンビは、どんどん定着してきている。それは時間をかけて熟成されてきた。2人は過去に選挙特番で共演。2023年10月からは、地方グルメ・名古屋めしを中心に愛知・岐阜・三重の定番スポットを取り上げる情報バラエティー番組『太田×石井のデララバ』(CBCテレビ、水曜午後7時、東海エリア)でタッグを組んでいる。デララバは“名古屋のお化け番組”として業界内からも注目を浴びている。

 笑いのスイッチが入ると時に“暴走”してしまう太田を、石井が冷静に抑えながらも、ツッコミを入れて空気を盛り立てる。その絶妙な掛け合いが視聴者にも好評だ。

 2人のコンビ像について、石井は「やっぱり面白いんですよ。太田さんの独自の視点もそうですし、失礼なことを言っているのに失礼にならない感じが、本当に面白いです」と、コメディアン太田の“笑いのさじ加減”に感服の様子だ。

『ゴゴスマ』に『デララバ』も…新年から大忙しの石井亮次

 太田を相方としてどう捉え、実際にどのように収録に取り組んでいるのか。石井にズバリ聞いてみた。

「はっきり言って、僕は芸人さんでもないので、太田さんの扱いというものがよく分かっていないんです。じゃあ何かを参考にしようと思ったのですが、太田さんと共演するにあたっては『見ないこと』にしたんです。太田さんと一緒にやるようになってからは、太田さんの出られているラジオやテレビ番組はほとんど見たり聞いたりしていません」

 あえてお手本を持たないという方法論に驚きだ。なぜなのか。

「見ると、どうしても(『爆笑問題』相方の田中裕二や太田の共演者の)まねをしてしまうからです。ものまねをしてしまうので、見ないんです。僕はツッコミ役なのか、説明役なのか、太田さんの静止役なのか、場合場合によってその役割をやることでいいのかなと思って、あまり深く考えないでやっています」。まさに臨機応変。暴れ馬の太田をいい意味でハンドリングしながら、笑いの空気感を生み出す秘訣を教えてくれた。

 今回の『太田石井の多すぎニッポンGP』は、特番を皮切りに“全国レギュラー”を狙っている。石井が「やっぱり多くの人に見ていただきたいです。本気でね、全国ネット」と太田に促すと、太田は「もちろん」。その後すぐに「ギャラが違います」と、芸人らしくオチをつけた。

 太田は「探せばいろんな変わり者が全国にいると思うので、まずは1回この番組を見てもらって、『他にどんな人が日本にはいるんだろう』と興味を持ってもらって、これが第2弾、第3弾になればね」と真剣だ。石井は「これが最初の一歩です。シリーズ化できるかどうかは本当に視聴者の皆さんにかかっているので、よろしくお願いします」と力を込める。

 石井のパワフルさにも驚きだ。CBC制作・TBS系『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』のMCを務め、平日生放送の帯番組を抱える多忙ぶり。実は今回のロケはゴゴスマの放送がない日に関東でロケを敢行し、翌日は名古屋で『ゴゴスマ』と『デララバ』の2本の生放送をこなした。新年早々、アクセル全開だ。

「毎日を楽しく。1人でも多くの視聴者様に見ていただけるように、1個1個の情報をしっかり届けられるよう、目の前の仕事を頑張ります。それに、太田さんとはデララバの番組もそうですし、デララバの派生イベントも今年は結構あると思います。アナウンサー人生はもう26年目になりますが、仕事が一番好きです。まさしく“デラLOVER”です」。笑いの連続の太田との共演に、石井もすっかり夢中になっているようだ。

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