5人組ダンス＆ボーカルグループ・Da-iCEが15日、神奈川・Kアリーナ横浜でメジャーデビュー記念公演の初日を開催した。昨年、『I wonder』がヒット。大みそかの『NHK紅白歌合戦』に初出場と勢いに乗る5人は結成14年、メジャーデビュー11年のこの日、記念公演では過去最多の2万人を集め、全22曲を歌い、踊った。アンコールでは「Da-iCE大好き」を公言する和田アキ子が登場。会場をどよめかせつつ、ともに同日リリースのコラボシングル『FUNKEYS』を披露した。

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　本編の20曲を全力でパフォーマンスした5人。アンコールで登場したステージには、和田の姿もあった。観客から「えっ、えっ」「すご～い」「サプライズ～」の声が上がる中、和田とボーカル兼パフォーマーの花村想太、大野雄大が、昭和テイストも感じさせる『FUNKEYS』をパワフルかつリズミカル（時にスロー）に歌い、パフォーマーの岩岡徹、和田颯、工藤大輝がキレッキレに踊り上げた。

　同曲リリースのきっかけは昨年、音楽番組でのコラボから和田がDa-iCEに興味を持ったことだった。今月11日放送のニッポン放送『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』（土曜午前11時）に出演した際も、5人を絶賛していた。

「歌番組で一緒になって私の『古い日記』を歌ってくれたというか、一緒にやってくれたんだけど『ものすごく上手いな』と。今まで『古い日記』とか、『あの鐘（を鳴らすのはあなた）』とか、歌った人はいっぱいいましたけど、上手いなって思って」

　続けてDa-iCEの歌って踊るスタイルに触れながら、「みんな今、何か群を抜いて歌はちゃんと聴こえたし。また性格がいいの。みんな。みんな質朴として、よう笑うし、もう、大好き」と声を弾ませていた。

　そして、2万人の前でコラボパフォーマンス。終えると、和田は「めちゃ、緊張した～」と第一声を上げた。その後、5人に向けて「デビューして11年でしょ。まだガキだよ。でも、いい勉強をさせてもらっています」「すごいな。踊りながら歌って」などとリスペクトを込めた。メンバーは「生アッコだ～」「ありがとうございます」と言いながら和田に感謝。6人で「アッコにおまかせ～」の掛け声で記念写真を撮った後、観客からは「もう1回」の声も上がった。そのリクエストには時間の都合で応えられなかったが、和田も去り際に「いい思い出になった」と感謝を込めた。

　振り返ると、2011年1月17日にグループを結成。当時は「BLACK OUT」のグループ名で活動予定だったが、2か月後の3月11日に東日本大震災が発生し、同名が英語で「停電」という意味が含まれていることから改名に至った。新たなグループ名のDa-iCEは、「DANCE」とサイコロの「DICE」を掛け合わせた造語。メンバー5人（5面）にファンを加えた6面で「Da-iCE」が形成されるという意味を持っている。

　14年1月17日にメジャーデビューしてからも、順風満帆ではなかった。だが、4オクターブのツインボーカルとハイレベルのダンスが評価され、21年には21枚目シングル『CITRUS』で日本レコード大賞を初受賞。スターグループの仲間入りを果たし、情熱のこもったパフォーマンスで多くの人々を元気づけてきた。難病「成人発症スチル病」と診断された女子プロゴルファーの平塚新夢も励まされてきた1人。昨年11月、超難関のJLPGA（日本女子プロゴルフ協会）最終プロテストに7度目の挑戦で合格した後、「病気になってから好きになったDa-iCEの花村想太さんに支えられてきました」と涙を流しながら言った。そして、この日も会場に駆けつけていた。

　そんなDa-iCEは、芸能界で長く活躍し続ける和田からパワーをもらい、16日、17日もメジャーデビュー記念公演を開催する。3公演で計6万人を動員。その人気ぶりを証明した5人を代表して花村が「もう1度、レコード大賞を獲ります」と宣言し、『I wonder』で約2時間30分にわたったステージの幕を閉じた。