19歳の新センター誕生 STU48、昭和歌謡テイストの新曲に込める思い「これからずっと愛されて」

瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ・STU48は、15日に11thシングル『地平線を見ているか?』をリリースした。夢を追いかける“僕”の挫折と葛藤を、昭和歌謡にのせて表現。新境地に足を踏み入れたSTU48に迫るべく、初選抜でセンターに抜てきされた3期生の曽川咲葵、1期生の石田千穂、ドラフト3期生の中村舞を直撃した。

(左から)STU48・石田千穂、曽川咲葵、中村舞【写真:荒川祐史】
(左から)STU48・石田千穂、曽川咲葵、中村舞【写真:荒川祐史】

【前編】新センターに抜てきされた曽川、石田と中村の印象は「お母さん」

 瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ・STU48は、15日に11thシングル『地平線を見ているか?』をリリースした。夢を追いかける“僕”の挫折と葛藤を、昭和歌謡にのせて表現。新境地に足を踏み入れたSTU48に迫るべく、初選抜でセンターに抜てきされた3期生の曽川咲葵、1期生の石田千穂、ドラフト3期生の中村舞を直撃した。(取材・文=小田智史)

――『地平線を見ているか?』は、STU48にとって1年2か月ぶりのシングルとなります。

石田千穂(以下、石田)「(リリースの話を聞いて)やった~! って思いました(笑)」

中村舞(以下、中村)「まさにそれ!」

石田「1stアルバム(2024年6月12日発売の『懐かしい明日』)から結構間が空いていたので、久々のシングルだ~って感じです」

曽川咲葵(以下、曽川)「初めての選抜で緊張します。でも、『うれしい』『頑張ろう』というポジティブな気持ちの方が大きいです」

――3期生の曽川さんは、初選抜でセンターを務めます。先輩の2人から見た印象は。

中村「すごく責任感が強いと思います。さっちー(曽川)が話している言葉1つひとつがSTU48愛にあふれていて、かっこいい!」

石田「STU48愛を感じる! 最初はクールそうな印象だった」

曽川「よく言われます(笑)」

石田「さっぱりしている性格なところが好き。でも、たまに赤ちゃんぽくなって、年下だし、後輩だなと感じる瞬間があってギャップがかわいいなと思う」

中村「たしかにかわいい」

曽川「『サバサバ』とか、『人に興味がなさそう』って言われます(笑)。実際、結構人見知りなところはあります。でも、1人でいる時間も好きだけど、みんなでワイワイしている時間も大好きです」

――逆に、曽川さんから見た先輩2人の印象は。

曽川「いや、もう先輩すぎて……(笑)。(テレビ)画面で見ていた方で、私はキラキラ踊っている姿を見て(STU48に)入ったので、そのイメージがずっとあります。ステージを見ると、『憧れていた人なんだな』『一緒にいるんだな』と何度も思います。お2人とは今回のシングルでたくさんお話させていただいて、本当にやさしくて、安心するというか、怒られちゃうかもしれないけど(笑)、お母さんみたいです」

石田「『お母さん』なんてメンバーに言われたことない(笑)。初めてだよね?」

中村「ないない(笑)」

石田「そんなに年齢変わらないし!」

曽川「え~、変わりますよ(笑)」

石田「たった3歳差だから! でも、初選抜だし、同期が(選抜に)いないなかで入ってのセンターは、もし自分だったら、と考えると、気が気じゃないです(苦笑)。毎回のお仕事がきっとドキドキのはず。だから、いっぱい近くで支えて、たくさん話したいです」

新曲は「覚えやすくてキャッチー」とアピール【写真:荒川祐史】
新曲は「覚えやすくてキャッチー」とアピール【写真:荒川祐史】

初の昭和歌謡テイストに「びっくり」

――『地平線を見ているか?』は、これまでのSTU48にはなかった昭和歌謡のテイストが特徴です。

石田「(グループ)8年目で初めての曲調だったので、初めて聴いた時はすごくびっくりしました。でも、本当に覚えやすくて、何回か聴いていたら頭から離れないくらいキャッチー。日本はもちろん、世界のたくさんの方々に聴いて頂きたいと思います」

中村「昭和歌謡曲のテイストで、新しいなと思いました。いろんな世代の方々の心をくすぐる曲になるんじゃないかなと。今でも昭和歌謡曲は愛されているので、この曲もこれからずっと愛されていってほしいです」

曽川「歌謡曲は結構好きで、今は沢田知可子さんの『会いたい』にハマっています。センターをさせていただくので、自分が好きな感じだったらうれしいなと思って聴いたら、“ビビっ”と来ました。イントロが私の好みなんです。時代が変わる感じのイントロで始まって、パフォーマンスをする時に空気感を変えられたら最高ですね」

――歌詞など新曲の好きな部分を教えてください。

曽川「タイトルがまず好きです。『地平線』にエモさを感じるし、『見ているか?』がどんな曲なんだろうと気になりますね」

石田「『人は誰もみな 挫折しながら 当たり前のように大人になる』の歌詞が、すてきだと感じました。部活、学校、お仕事…、夢に向かって頑張っている人はその過程で何かしら挫折しそうになることもあると思いますけど、『みんなあるから大丈夫だよ』と背中を押してくれるような気がして、すごく刺さると思います」

中村「『夜中に飲む苦いコーヒー』というフレーズから始まるのがすごく好きです。ずっと短調で進んでいくなかで、背中を押してくれる曲であると同時に、全体的に哀愁ただよう切ない感じが最初からにじみ出ている気がして、ふわっとフレーズが頭の中に入ってきます。さっちーの歌声にも合うと思います」

石田「たしかに! 聴くのが楽しみ」

曽川は「顔と声のギャップがある」と言われるという【写真:荒川祐史】
曽川は「顔と声のギャップがある」と言われるという【写真:荒川祐史】

新センター・曽川の武器は「唯一無二の歌声」

――曽川さんは「顔と声のギャップがある」とよく言われるそうで。

曽川「顔も声もキャピキャピしていると思ったら、声は低いんだねとよく言われます。自分ではキャピキャピしている顔だとは思ったことはないんですけど(苦笑)」

中村「この声がいいんです」

石田「絶対に可愛らしい声だなと思っていたら、落ち着いたトーンで話すので、最初会った時はギャップを感じた」

中村「周波数がいいって感じ。耳に優しい」

曽川「(笑)」

石田「歌声もいい。歌謡曲に合う」

――新センターの曽川さんが、アイドルとして「これは負けないぞ」と思うことは。

曽川「えー! なんだろう…」

中村「唯一無二の歌声じゃない?」

曽川「フォローしていただいてありがとうございます(笑)」

中村「パフォーマンスもキラキラしているけど、声が耳に残る」

石田「透き通ってる」

曽川「本当ですか? 習ったりはしていないんですけど、母親が音楽好きで、カラオケ行ったり、歌を嫌いになった時期はなくて、ずっと歌と共に生きてきた感じです」

中村「大事! 苦手意識を持っちゃうのは良くないから。私だけじゃなく、みんなさっちーの歌声が大好きだと思う」

<後編に続く>

□石田千穂(いしだ・ちほ)2002年3月17日、広島県出身。STU48 1期生。優しく包み込むような笑顔とアイドルらしさを追求したパフォーマンスでファンを虜にする。お笑い芸人のコントやYouTubeチャンネルを見るのがマイブームで、推しはラランドのサーヤと令和ロマン。

□中村舞(なかむら・まい)1999年4月4日、愛媛県出身。STU48ドラフト3期生。アイドル然としたルックスと少女のような透明感の中にミステリアスさを秘めるグループの中心メンバー。ラーメン次郎の熱狂的ファンである“ジロリアン”を自負し、「アブラマシマシ」がこだわり。

□曽川咲葵(そがわ・さき)2005年8月19日、山口県出身。STU48 3期生。唯一無二の歌声を持ち、新センターに抜てきされた若きホープ。一見クールで物静かながら、時には一発芸やボケをかますなどひょうきんな一面を持つ。麻辣湯をこよなく愛し、自ら腕を振るうこともある。

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