戸澤陽がWWEで成功をつかんだワケ メタボリックボディーの過去
WWEの8・3ロウ大会(フロリダ州オーランド)で、元ドラゴンゲートの戸澤陽が、Rトゥルース、シェルトン・ベンジャミンとの三つ巴戦を制して24/7王座奪還を果たした。
3度目の24/7王座を獲得
WWEの8・3ロウ大会(フロリダ州オーランド)で、元ドラゴンゲートの戸澤陽が、Rトゥルース、シェルトン・ベンジャミンとの三つどもえ戦を制して24/7王座奪還を果たした。
見事にビルドアップされた体で世界のひのき舞台・WWEで大活躍する戸澤だが、実は日本では今よりも25キロも太っていた時期がある。
海外遠征を機に一念発起した戸澤は、トレーニングと徹底的に管理された食生活を貫き、見事にダイエットに成功。かつてブログに「トレーニングしない選手はただのデブ」と記していたが、元来ストイックな性格も幸いしたようだ。
WWEでは忍者3人組を率いている。8・3決戦でも忍者軍団が時間稼ぎをする中、スキを突いてロープ最上段から、Rトゥルースにダイビングセントーンを命中させた。身軽でスピーディーな動きが3カウントにつながった。
戸澤に限らず、WWEに参戦するレスラーは、ぜい肉とは無縁な存在だ。腹筋は割れ、無駄な脂肪はそぎ落とされている。
日本でも今では、ぽっちゃり型の選手はほとんど見かけなくなった。彫刻のようなマッチョ選手が主流となっている。
そこで思い出した。かつてWWEでトップスターとして活躍したKENSOが、凱旋帰国した時のこと。「もう少し、肉をつけた方が、相手の技を食らったときのダメージが少なくないですか?」と聞くと「団体の首脳陣に『太った選手は使わない』と厳命された」と事も無げに言ってのけた。
戸澤がWWEでチャンピオンに君臨できたのも、鍛えたあげた肉体を誇っていればこそ、なのかもしれない。
とはいえ、その前途は多難だ。2019年12月22日、20年6月22日に続いて、3度目のベルト獲得だが、過去2回の戴冠では、短命王者に終わっている。
3度目の正直で、今度こそ安定政権を築くことができるか。24/7王座は前身のハードコア王座同様、ハードコアルール(いつでも、どこでも相手をする)が適用される。1日中、あらゆる場所で狙われる厳しい状況の中で、戸澤の真価が問われる。