DOMOTO 改名前のKinKi Kids、東京D公演68回で記録更新 歌詞変更「変わっていく 僕らの愛は 強く光り輝く」にファン涙

堂本光一と堂本剛のKinKi Kidsが12日、東京ドームで恒例の年末年始ツアー『KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO』東京公演初日を開催した。今回は大みそかと元日に京セラドーム大阪で、この日と13日に東京ドームで開催の計4公演。動員数は計20万人になる。東京ドーム公演はCDデビュー翌年の1998年から行っており、その数は68回(13日公演終了時点)で「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新する。そんな2人は、この日も約5万5000人を前に「らしさ全開」のステージを2時間51分に渡って展開。元日に発表したDOMOTOへの改名にも触れつつ、長尺MCは合計で80分を超えた。

「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新したKinKi Kids
「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新したKinKi Kids

KinKi Kidsとして最後の年末年始ツアーで20万人動員

 堂本光一と堂本剛のKinKi Kidsが12日、東京ドームで恒例の年末年始ツアー『KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO』東京公演初日を開催した。今回は大みそかと元日に京セラドーム大阪で、この日と13日に東京ドームで開催の計4公演。動員数は計20万人になる。東京ドーム公演はCDデビュー翌年の1998年から行っており、その数は68回(13日公演終了時点)で「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新する。そんな2人は、この日も約5万5000人を前に「らしさ全開」のステージを2時間51分に渡って展開。元日に発表したDOMOTOへの改名にも触れつつ、長尺MCは合計で80分を超えた。(取材・文=幸田彩華)

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 ロイヤル感を漂わせるメインステージの上部には「KinKi Kids」の看板が掲げられ、左右には大スクリーンが設置された。アリーナ席に広がるステージは、「八」の字を描くような独特な形状だ。開演時間が迫ると、どこからともなく手拍子が沸き起った。光一の赤、剛の青色のペンライトがぽつりぽつりと光り始め、観客のテンションが上がっていく。そして、午後6時2分に会場が暗転。97年からの歴代コンサート映像が2つのスクリーンに流れ始めた。

 白幕が左右に開くと、ステージ上空15メートルからKinKi Kidsが登場。歓声に包まれたが、イントロで一度音楽がストップ。すると、2人は身にまとっていたマントを脱ぎ捨てた。着用していたのは、デビュー曲『硝子の少年』の当時を彷彿させる上下白でキラキラと輝く衣装。会場の熱気が一気に高まった。

 その後、披露した『愛されるより 愛したい』では、ふぉ~ゆ~が約7年ぶりにKinKi Kidsのサポートとしてステージに登場。光一、剛のバックで、力強く、キレのあるダンスを披露した。そして、最初のMCで光一が改名に触れた。

「発表にあった通り、グループ名をDOMOTOにします。今はKinKi Kids。KinKi Kidsとのライブを最後まで楽しんでいただけたら」

 ファンも今回が、KinKi Kidsとして最後の年末年始ツアーであることを認識しつつ、その呼び掛けにうなずいた。

 そして、元日が誕生日の光一は「2025年になって12日がたちました。私も46(歳)になって12日がたちました」と報告。ファンから「おめでとう~」の声がかかり、ドームは拍手に包まれた。そんな温かい空気の中、光一は今回のツアーグッズでフーディが販売されていることをネタにした。

「何で『パーカー』って言わないの? 信じられへんねん。パーカーをフーディって言うのが」

 ファンサのうちわにも触れ、「うちわで自分の顔見せられても、(自分が)光一だって分かってるから。剛じゃないです。光一です!」。さらに観客を和ませた。そのほか、光一が京セラドーム大阪の楽屋前で警備員に止められたエピソードや足元15センチ程にあるシャワーの用途について首をかしげていた。

 パフォーマンスに戻り、王道ポップスにシティ・ポップの要素を加えた『シュレーディンガー』を披露。『もう君以外愛せない』では、ピアノの柔らかな音色に乗せて、しっとりと優しく歌い上げた。最後の歌詞「♪今ここに君と約束するよ」の「君」では、剛が客席を指さした。『新しい時代』からはフロートに乗り、アリーナを移動。2人が左右に分かれると、会場のファンのペンライトもそれぞれの色に切り替え、光一の赤と剛の青が鮮やかに広がった。

高貴な印象を与える衣装姿
高貴な印象を与える衣装姿

菊池風磨がVTRでサプライズ登場

 KinKi Kidsは2024年4月30日をもってグループのファンクラブが閉鎖。そのため、今回のツアーのチケットは抽選販売のみとなった。この影響もあり、ファンの年齢層はいつも以上に幅広くなっていた。光一は「なんでキンキを選んでくれたんだろう。なにわ男子もキラキラしてるよ、パフォーマンスもかわいい」「SnowManじゃなくてキンキのライブでいいの? 絶対的にラウールのほうが足長いよ」と後輩グループを引き合いに出しながら驚きを表現。剛が「おれら、おじちゃんなので」とつぶやくと、光一は「こんなに動けるおじちゃんいないよ?」と軽快な切り返し。さらに、『金田一少年の事件簿』で初代・金田一を演じた剛は、名台詞「じっちゃんの名にかけて」にかけて、「じっちゃんになりかけて」とユーモアたっぷりな発言を繰り出し、ファンは爆笑した。

 剛は後輩たちがファンに向けてハートポーズを作る仕草に触れつつ、指ハートを披露。すると、これまでお手振りは安定の指1本だった光一は、指ハートではなく親指を立てたポーズを繰り返し、「これだ!」とばかりにアピールした。

 ライブのコーナー企画「覚えてない曲やってみよう!」では、スタッフが選んだアルバム曲をセットリストの日替わり曲としてチャレンジ。スタッフから渡された歌詞カードを見て初めてどの曲に挑戦するのかが分かるため、剛と光一は歌詞カードを見てもポカンとした表情。楽曲は、05年11月16日に発売したアルバム『H album』収録の『In My Heart』と発表された。

 自分たちの曲ではあるものの、思い出すことができず、手探りで必死に歌い始める2人。しかし、音程やリズムが定まらず、少しグダグダの状況に。そんな中、サビ前に少し記憶が蘇った様子で、歌い方が安定すると、観客から温かい拍手が送られた。バンドメンバーとして参加していた堂島孝平は「当たり前のことなのに、泣けそう」と感動を覚え、ファンの温かい反応に光一も「間違ってる」と苦笑いした。

 その後、光一が剛に向かって「ある方からメッセージが届いてる」と声をかけた。すると、メインモニターには、timeleszの菊池風磨の姿が映し出された。そして、「曲、忘れてるようじゃ無理か。曲はね。覚えておかないと」とメッセージ。光一が、菊池に会う機会があったことから協力をお願いし、この日のサプライズVTR出演に至ったという。実はこれは、Netflixで配信中のtimelesz新メンバーを決めるオーディションで、菊池が参加者に対して発言した「歌詞、忘れてるようじゃ無理か。歌詞はね。入れとかないと」のパロディー。観客は想定外に話題の“菊池風磨構文”を聞け、大喜びだった。

 ステージは終盤になり、剛が作詞、光一が作曲を手がけた『愛のかたまり』では、「変わっていく あなたの姿 どんな形よりも愛おしい この冬も越えて もっと素敵になってね」の歌詞を「変わっていく 僕らの愛は 強く光り輝く この冬も越えて もっと素敵になるから」にアレンジ。愛が詰まった歌詞変更にファンは号泣し、ネット上でも「愛のかたまりに込められた思いに涙」「歌詞変更には鳥肌」「あの愛のかたまりは完全に泣かせに来てるって…」「歌詞変わってるの震えながら泣いた」などの声が上がった。

 光一は「2025年になり、いつものようにこうしてコンサートを開催できたこと、改めてスタッフのみなさん共演者のみなさん、何よりもこうしてきてくれるみなさんに感謝したいと思います。DOMOTOになりましても、今後ともよろしくお願いします」。剛も「会いに来てくださってありがとうございました。こうしてみなさんにいただいた縁を、いつまでもつないでいきたいと思います。今日もたくさんの愛をありがとうございました」と感謝を伝えた。

 アンコールでは、2人が深いV字のタンクトップ姿に衣装チェンジ。『このまま手をつないで』では、銀テープがアリーナに向かって盛大に放たれた。『フラワー』のラスト、「ラララ~♪」の部分では、観客全員で大合唱。一体感に包まれたまま公演は終了した。

 2人は大みそかの午後11時51分から年越しで33分間のYouTube生配信を行い、「DOMOTO」への改名を発表。配信では「改名しても2人は何も変わらない。自分達の手がけた曲もこれからも大切に歌っていくつもり。新たなチャレンジもしていきたいが、ただ表札が変わっただけだと思ってほしい」という思いを伝えた。その言葉通り、光一、剛によるありのまま2時間51分だった。

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