漫画家・藤原さとしのこだわりは「決めぜりふ」 長期連載でも毎話欠かさずに意識
元自衛官の藤原さとし先生が自衛隊のリアルを描いた漫画『ライジングサン』は実際に経験したからこそ描ける描写が多数存在している。その中でも藤原先生がお気に入りの場面を教えてくれた。
自衛隊が舞台の人気漫画「自分自身をかなり投影」
元自衛官の藤原さとし先生が自衛隊のリアルを描いた漫画『ライジングサン』は実際に経験したからこそ描ける描写が多数存在している。その中でも藤原先生がお気に入りの場面を教えてくれた。
「印象に残っているのは、『ライジングサン』のラストシーンです。序盤からこのシーンを描きたいという目標があって、そこにうまく持っていけたなと思っています。最後に戦闘訓練が終わって、みんなで朝日を拝む、まさに“ライジングサン”な描写になっています。『ライジングサンR』だと、主人公の甲斐一気が動けなくなって、一人置いていかれた時に、ヘリからバディーの相楽が飛び降りるんです。これも序盤から、最後は相楽が助けにくるシーンを描きたいと話していたので、この2つは印象深いですね」
毎話毎話、印象に残るせりふも登場するが、「毎号必ず決めぜりふを描くことは漫画の作り方として、意識するようにしているんです」と明かす。
「起承転結を1話ごとに作らなきゃいけないというセオリーがありますが、長期連載になってくると、どうしても話の流れ上、それが希薄になってくる瞬間があるんです。僕の中ではその辺りをかなり意識していて、必ず決めぜりふを1話の中で、必ずどこかに入れることはしていますね」
藤原先生が1番愛着のあるキャラクターは主人公とのこと。「自分自身をかなり投影している部分が強いんです」と笑いながら説明した。