TBS『報道の日』で報道番組MC初挑戦 中田敦彦が1年ぶり地上波のオファーを受けた理由

お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦は、29日に放送されるTBS系の特別番組『報道の日2024』(午前9時54分)に出演する。地上波に出演するのは1年ぶり、報道番組のMC初挑戦となる中で、6時間半の生放送に向けて意気込みを語った。

報道番組で初MCとなる中田敦彦【写真:(C)TBS】
報道番組で初MCとなる中田敦彦【写真:(C)TBS】

報道分野からのオファーは「意外だった」

 お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦は、29日に放送されるTBS系の特別番組『報道の日2024』(午前9時54分)に出演する。地上波に出演するのは1年ぶり、報道番組のMC初挑戦となる中で、6時間半の生放送に向けて意気込みを語った。

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 2025年に開局70周年を迎えるTBSとJNN(ジャパン・ニュース・ネットワーク)は、テレビ放送を開始してから現在に至るまで、独自入手した映像などからスクープや調査報道に力を入れてきた。今回の『報道の日』では、“テレビ報道70年”の裏側を一挙公開し、「今だから話せる“禁断ニュース”」にスポットライトが当てられている。

 MCを務めるのはフリーアナウンサーの膳場貴子、TBSの井上貴博アナウンサー、そして中田の3人。チャンネル登録者数540万人超のYouTubeを中心に活動している中田が地上波に出演するのは1年ぶり、TBSは2年ぶりで、報道番組のMCは初挑戦となる。

“報道”からのオファーに関して、中田は「意外でした」と率直な感想を口にする。

「情報バラエティーとかワイドショーは出た経験がありましたけど、なじみのない分野というか、畑違いでご迷惑をおかけしないかという気持ちがありつつも、私自身が最近、YouTubeのテーマでよく時事問題を扱っていたので、興味はありました。率直に、『うれしい』というのが最初の感想でした」

 地上波出演は1年ぶりとなるが、「テレビとの距離はいろいろ悩んだ」という。YouTubeでの発信に注力してきた中で、「自分の中で新たなチャレンジをしたいという気持ちになったんだと思います」と明かす。

「今までオファーを頂いて、ご遠慮させて頂いていた側面もありますけど、チャレンジしたいという気持ちと、まったくジャンルの違う報道からのオファーが、タイミング的にマッチしたというのが正直なところです。久々のテレビ(出演)には心配しかないですよね(笑)。テレビはどちらかと言うと“集団プレー”、共演者とのコラボレーションですよね。(YouTubeで)1人でずっとしゃべるのはそれとは真逆。ご迷惑をおかけすることは間違いない。なんとか慣らして、皆さんのお話を聞きながら楽しくやりたいです」

左からTBSの井上貴博アナ、フリーアナの膳場貴子、中田敦彦【写真:(C)TBS】
左からTBSの井上貴博アナ、フリーアナの膳場貴子、中田敦彦【写真:(C)TBS】

『報道の日』は「ジャーナリズムのエッジが立っている」

 近年はインターネットやスマートフォンの急速な普及に伴い、社会のデジタル化が進んでいる。時代の主役はテレビからネットになりつつある、との見方もある。その中で、中田が考える報道番組の在り方とは――。

「私が今回の『報道の日』のVTRですごく驚いたのが、テレビだと避けるかなというネタの詰め合わせなんです。ただ、最初の入り口は『人』だと思っています。報道番組、テレビ、YouTube、大きくくくると見誤ることがあると考えていて、『報道の日』のお仕事を受けたのは、テレビだから、報道だからだけではなく、曺さん(TBS総合プロデューサーの曺琴袖氏)にオファーを頂いて、経歴も見させて頂いて、インタビューも全部見て、とても情熱的で、才能もとんでもない方で、やさせて頂きたいと思ったから。『報道の日』に関しては、ジャーナリズムのエッジが立っているし、YouTubeのことを抜きにして、私もそうありたいと思いました」

 中田は自身のYouTubeチャンネルで政治・経済・国際情勢など幅広くテーマを扱い、プレゼン力の高さに定評がある。今回の『報道の日』においても、ニュースの背景を解説するコーナーを任されており、わかりやすく、そして視聴者の興味を引く面白さで“禁断ニュース”を斬っていく。

「“禁断のニュース”を受けて、VTRはシリアスなものも多いんですけど、時代の移り変わりの中で、実はそんな大変な事件も後のいいものを生んでいるとか、ポジティブな情報をプレゼンテーションしていきます。知的に刺激できると思いますし、明日から言いたくなるような話。結構尺を頂いて、1ネタ10分くらいを4ブロック。6時間半のうち、40分は私が話しているはず(笑)。思い切った登板をさせて頂いているので、ぜひご注目ください」

 報道番組しかり、中田が軸足を置くYouTubeしかり、発信する立場として「真実に迫る難しさ」を感じることはあるだろう。中田は「報道はスピード感が必要なジャンルですよね」と語る。

「報道は1か月間、2か月間検証していたら、鮮度とか、リアルタイム性が失われる。早めにコンテンツを作って伝えないといけない。一方で、スピード感が早ければ早いほど検証が甘くなってしまうところもあったり、全く違う証言・証拠が出てくることもあると思います。『こうあるべき』『こうでないといけない』と1個の対象に極端に憤ったり、属性・集団で見たりすると見誤る。あくまで、中立で発信したいという思いと、そういう発言は続けていきたいと思います」

 報道番組のMC初挑戦となる『報道の日』に向けて、中田は士気を高めていた。

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