Number_i、全国ツアー完走 岸優太「記憶と記録に残る公演に」アンコールは撮影もOK
Number_iが今月24日から3日間、さいたまスーパーアリーナで全国ライブツアー『Number_i LIVE TOUR 2024 No.I』のファイナル公演を開催した。ここでは、25日昼公演の模様をレポートする。
ファイナル公演をさいたまスーパーアリーナで開催
Number_iが今月24日から3日間、さいたまスーパーアリーナで全国ライブツアー『Number_i LIVE TOUR 2024 No.I』のファイナル公演を開催した。ここでは、25日昼公演の模様をレポートする。
満員の客席となった会場で、開演直前には「Number_i」コールが沸き起こり、暗転した瞬間に凄まじい歓声が会場を包んだ。メンバーカラーのペンライトの光が美しいイルミネーションを作り上げる中、オープニングムービーに続いて、突如ステージ前方から炎が噴出。雷鳴が轟く中、天井からは細かな水が大量に降り注ぎ、ステージ上は豪雨に。迫力満点の演出に観客の期待が一気に高まったところで、ステージ奥から3人が歩いて登場した。
割れんばかりの歓声の中、一曲目からキラーチューン『INZM』を投下。メンバーの岸優太はクールな表情でとがったラップを繰り出し、神宮寺勇太は伸びやかな歌声や流し目で観客を魅了。平野紫耀の地を這うような低音ラップも飛び出し、初っ端から観客は熱狂した。そのまま、デビュー曲の『GOAT』に『FUJI』とアッパーなナンバーを続けて披露した。アグレッシブなパフォーマンスを見せ、ダンサーと共に会場を沸かした。神宮寺の「俺たちの曲で楽しんでいってください!」というあおりを合図にスタートしたのは『SQUARE_ONE』。3人は花道を通ってセンターステージへ移動し、観客の至近距離でラフに踊りながら、興奮の渦を巻き起こした。
雨の演出が光る『Rain or Shine』では、黒を基調としたフォーマルな衣装にチェンジ。女性ダンサーと共に妖艶(ようえん)なダンスを見せ、甘い歌声を響かせる。続く『Blow Your Cover』では、降り注ぐ雨の景色をバックに歌い上げた。しなやかなダンスと心地よい低音の歌声に、観客は酔いしれる。曲のラストではダンサーが雨に打たれ、曲の切なさを強く表現した。
ここから、岸のソロパートへ。「今日は待ちに待ったクリスマス。皆さんの大事な日なので、記憶と記録に残る公演にできたら」と笑顔を見せつつ、センターステージへ歩を進める。用意されていた機材を使って、その場でトラックを生み出す岸。まずはリズムを刻み、そこにベースとギターを重ね、作り上げた曲は『Recipe』。優しい歌声と手作りのサウンドで、聖なる夜に相応しいあたたかな時間を届ける。曲の後半では、観客のハンドクラップがトラックと混ざり合い、アリーナ規模とは思えないアットホームな雰囲気に包まれた。
続く神宮寺のソロパートでは、メインステージにソファやダイニングテーブルが用意され、ルームランプの光をつけたのを合図に、極上のバラードソング『Bye 24/7』が始まる。ラフなTシャツに着替えた神宮寺が、観客一人ひとりに語り掛けるよう、切ない歌声を響かせた。曲のクライマックスでは、天井から降りてきた透明な箱が神宮寺を閉じ込め、そこに土砂降りの雨が降り注ぐ。この幻想的で美しい光景に、観客の視線は釘付けになった。
しっとりした空気を明るく変えたのは『JELLY』だ。ラップを歌いながら順番に3人がステージに登場し、花道やセンターステージでパワフルに踊り、会場を盛り上げる。続く『i』では3人がリフターに乗って、上の階にいる観客の近くへ。両手でマイクを持ち感情を込めて歌う神宮寺、高音まで綺麗に歌い上げる岸、客席を指さしてていねいに伝える平野ら3人に最後は白い羽が降り注ぎ、多幸感あふれる空間を作った。
「メリークリスマス!」のあいさつから始まったMCでは、子どものころのクリスマスの思い出など、ラフなトークを展開した。最近3人だけでご飯に行ったという話では、「(ご飯に行っても)なんだかんだ仕事の話をしちゃうけど、楽しかった。すてきな時間でした」と笑顔を見せる平野。また、「紫耀が奢ってくれました」と神宮寺が言うと会場からは盛大な拍手がおくられ、グループ内で最年長の岸がしどろもどろになって笑いを誘う場面もあった。
アンコールはクリスマスらしい装いで登場
リラックスムードの会場に再び火をつけたのは『No-Yes』と『Midnight City』だ。一人ずつトロッコに乗ったメンバーが歌いながら会場を縦横無尽(じゅうおうむじん)に行き来し、歌いながら手を振った。レゲエテイストの『Banana(Take It Lazy)』では、最後に平野が照れながら投げキッスをし、あちこちから凄まじい悲鳴が上がった。
ギリシャ柱にもたれた3人がアンニュイに歌う『なんかHEAVEN』を挟み、平野のソロパートへ。スモークの立ち込めるステージに、ノースリーブ一枚の平野が現れ、『透明になりたい』を歌唱した。高い天井からは、平野を包み込むようにいくすじもの光の筋が降り注ぎ、まるで天国のような神秘的な空間に。浮遊感ただよう独特のナンバーをハスキーな声で気だるげに歌い上げる平野は、観客を夢の世界へ誘った。
ライブはいよいよラストスパートへ。白を基調とした衣装に着替えた3人が登場し、ネオンで装飾されたセンターステージで『Streetlights』を披露。レーザーの演出とダンサーの力強いパフォーマンスも加わった『OK Complex』で再びエンジンをかけると、ラフな中にも激しさと情熱が漂う『ICE』で会場のテンションを一気に上げた。『Numbers』でヒリつく質感のラップを一人ひとり叩きつけ、ラストの『BON』へ。3人は、激しく降り注ぐ雨と炎に囲まれながら、切れ味鋭いダンスパフォーマンスと重低音で観客の心を揺さぶる。ラストは爆発音と共に姿を消し、強烈な余韻を残した。
アンコールでは、サンタ帽のついたカチューシャやトナカイの帽子など、クリスマスらしい装いで登場。再びトロッコに乗り込み、観客のそばまで近づいていく。興奮に満ちた歓声に包まれながら、『花びらが舞う日に』『Is it me?』の2曲を届けた。平野の「僕たち3人からiLYs(=Number_iのファンの名称)に向けて心を込めて歌います」というメッセージから、Number_iが最後に贈ったのは『iLY』。iLYsにささぐ大切な一曲だ。撮影OKのアナウンスもあり、観客は思い思いにステージの様子をカメラに収めた。3人からの愛に溢れるクリスマスプレゼントで幸せいっぱいのムードの中、ライブは幕を下ろした。