チケット即完のStray Kids、ノンストップで35曲披露「めちゃめちゃ楽しかった」【ワールドツアー日本最終公演レポート】

韓国ボーイズグループ・Stray Kidsが8日、自身最大規模となるワールドツアー『Stray Kids World Tour <dominATE>』の日本最終公演を京セラドーム大阪で開催した。日本公演は東京ドームと合わせて計6日間にわたって行われ、チケットは全て即日完売。文字通り、プレミアライブとなった公演で、メンバーは休みなく全35曲を披露した。グループの音楽性を追求したStray Kids。ENCOUNTでは、最終公演を現地取材した記者によるレポートをお届けする。

Stray Kidsが東京ドームでワールドツアーの日本公演を行った【写真:田中聖太郎】
Stray Kidsが東京ドームでワールドツアーの日本公演を行った【写真:田中聖太郎】

東京ドーム&京セラドーム大阪で計6日間

 韓国ボーイズグループ・Stray Kidsが8日、自身最大規模となるワールドツアー『Stray Kids World Tour <dominATE>』の日本最終公演を京セラドーム大阪で開催した。日本公演は東京ドームと合わせて計6日間にわたって行われ、チケットは全て即日完売。文字通り、プレミアライブとなった公演で、メンバーは休みなく全35曲を披露した。グループの音楽性を追求したStray Kids。ENCOUNTでは、最終公演を現地取材した記者によるレポートをお届けする。(取材・文=近藤加奈子)

 ライブ開始時刻になると、『ATE』のジャケット写真を再現したセットからメンバーが登場。ドーム内に重圧感のあるバンドサウンドが響き、フィリックスが「ほな、いこかー!」と叫ぶと、『MOUNTAINS』で公演の幕が切って落とされた。

 会場を見渡し、リノは「(半年ぶりに僕たちが帰ってきて)うれしいSTAY(Stray Kidsのファンネーム)は叫べ!」とあおると、ドーム内に歓声がこだました。また、ハンが「フィリックスさん自慢の低音ボイスでいつものあれ、お願いします」と振ると、フィリックスはニコニコ顔で返した。

「『Stray Kids World Tour 』京セラドームにいるSTAYは、僕たちStray Kidsが“ATE”しにきたで」

 今回のワールドツアーは、今月8日時点の発表済みだけで全世界32の国・地域で全48公演。Stray Kidsにとって最大規模で、リノは「ワールドツアーは3回目ですが、今回のツアーは公演の数もセットもけた違いにアップグレードされました」とアピール。フィリックスは「これはいつも応援して待ってくれているSTAYのおかげです」と感謝の気持ちを伝えた。

 前半のソロステージでは、ハンが持ち前の声量と歌唱力で客席を圧倒。続いたリノはさわやかなパフォーマンスを展開した。スンミンはアコースティックギターを弾き語りしながら透明感のある声を響かせ、ヒョンジンは力強さと色気あふれるダンスで圧倒的なカリスマ性を見せつけた。

『Chk Chk Boom』ではステージにド派手なセットと車が登場し、会場のボルテージも上昇した。『LALALALA』ではエネルギッシュなパフォーマンスに炎が吹き上がる演出もあり、この日一番の盛り上がりを見せた。先日発売されたばかりのJAPAN 2nd Albumのリード曲『GIANT』も披露。タイトルの通り、“巨人“を彷彿(ほうふつ)とさせるスケール感あふれるダンスでファンをわかせた。

 日本人ソロ歌手・LiSAとのコラボ曲『Social Path(feat. LiSA)』では、フィリックスが気合いを入れて歌い出した。それに合わせてファンも声を上げ、大盛り上がりでパフォーマンスがスタート。LiSAのパートはバンチャンとハンが歌い、高音をドームに響かせた。

 そして、曲と曲をつなぐ映像では、メンバーがスクリーンに向かって炎を投げるとステージから炎が吹き出し、客席が熱気に包まれる演出も。映像とステージが見事に融合し、会場全体で立体感のある世界観を生み出していた。

 後半のソロステージではバンチャンがパフォーマンスの最後でジャケットを脱ぎ、鍛え上げた上半身を披露。アイエンはでセクシーな歌とダンスでファンを魅了し、末っ子キャラとのギャップを見せた。一方、フィリックスは名前のイニシャルであるFをモチーフにした装置に乗って天井から登場。キラキラと輝く演出の中でバラードを切なく歌う姿は、地上に舞い降りた天使のようだった。チャンビンは、『ULTRA』でパワフルなラップとダンスを披露し、ソロステージのトリを飾った。

『DOMINO』ではメンバーが客席に向かって水を掛け、ファンの興奮を高める一幕もあった。そして、特に中毒性の高い『S-Class』では盛り上がりもすさまじく、ドームが揺れるほどだった。

 怒とうのパフォーマンスを終えた後のMCでヒョンジンが「僕の人生はSTAYのことです」と言うとメンバーが「ものじゃなくて?」と指摘。すると、ヒョンジンは「STAYの人生は僕のものです」と宣言し、歓声が起きた。その後もヒョンジンは「僕のものは……」と自分の言葉で一生懸命ファンへの愛を伝えようとしていた。またフィリックスが『GIANT』のチャンビンのパートの「チリツモ山盛り圧倒的進撃」を真似し、観客の笑いを誘うとリノは「何かフィリックスさんどんどん良くなるよ」とツッコミ。だが、フィリックスは「全部チャンビン兄さんのおかげです。こんなすてきなパートを作ってくれたから」と愛のある言葉で返し、会場は拍手に包まれた。

 終盤に差し掛かると、ヒョンジンが「STAYの皆さん、次がそろそろ最後のパートになります」と泣き出しそうな顔で説明した。ライブ本編のラストを飾ったのは『MANIAC』。大歓声の中全員で花道を疾走し、エネルギーにあふれたステージを見せた。

メンバーは休みなく全35曲を披露【写真:田中聖太郎】
メンバーは休みなく全35曲を披露【写真:田中聖太郎】

日本オリジナル楽曲『Christmas Love』を世界初披露

 アンコールでは、『CASE 143 -Japanese ver.- + My Pace -Japanese ver.-』を歌唱。そして、メンバーがステージから去り、これでライブ終了かと思いきや、どこからかリノの声が聞こえてきた。

「もうすぐクリスマスじゃないですか? プレゼントがあったのに忘れちゃった。でも、STAYの声が聞こえないから帰ろっか」

 ファンが驚いて声を上げると、「スキズからSTAYにプレゼントです。メリークリスマス!」と言いながら8人が再び姿を現した。そして、日本オリジナル楽曲のクリスマスソング『Christmas Love』を世界初披露。会場は幸せムードに包まれ、Stray KidsからSTAYへのサプラライズは大成功となった。

 最後にメンバーを代表し、バンチャン、リノ、フィリックスが観客にメッセージを送った。

フィリックス「STAYのおかげであっという間の3時間でした。今回ワールドツアーのために費やした長い練習時間は全然つらくなかったです。なぜなら、僕たちのステージを楽しみに待っているSTAYを想像すると、1ミリも大変だと感じないからです。STAYの元気の源はなんですか? 僕の元気の源はSTAYやで。そんな大好きなSTAYに一つ伝えたいです。(マイクなしで)ほんまにありがとう!」

リノ「僕は感情をあまり表に出すタイプではないですが、感謝の言葉はちゃんと言いたいです。STAY、本当に心からありがとうございます。皆さんが今日満足して笑顔で帰ってくれたら、うれしいです。僕はSTAYの笑顔が見れて、プリン、しゃぶしゃぶ、串カツ、肉まん、おいしいものをいっぱい食べて幸せです。また、会いましょう」

バンチャン「ほんまに最後までありがとな。京セラドーム公演3日間めちゃめちゃ楽しかった。今日も関西弁いっぱいしゃべってもうたわ(笑)。僕たちがいつどんな姿で帰ってきても、STAYは無条件で僕たちのことを好きでいてくれて、どれだけ感謝の気持ちを伝えても足りないです。来年はもっとおいしくてやばい料理を準備してスキズ8年目、この8人で必ず戻ってきます」

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