俳優の坂東龍汰が10日、都内で行われた映画『君の忘れ方』（2025年1月17日公開）の先行上映舞台あいさつに西野七瀬、南果歩、作道雄監督とともにも登壇した。

“死別の悲しみとどう向き合うか”をテーマに、恋人を亡くした主人公の青年・昂が、大切な人を失った人たちに寄り添う「グリーフケア」と出会い、自らと向き合う姿を描く。主人公を演じた坂東龍汰の映画単独初主演作となる。

　多くの観客を前にし、「感無量です。きょうこんなに大勢の方に見てもらえて、感想がどうなのか僕が逆に聞きたいくらい。もう来月公開なんだなと思うと、ワクワクドキドキしています」としみじみと語った。単独初主演の映画となったが「こんな素敵な脚本で、挑戦ではあったのですが、僕がこの役を演じさせていただけるのであれば、ぜひこの船に乗りたいと思った」と脚本を受けとったときの心境を振り返った。

　恋人を亡くす主人公は感情表現が難しかったいい、「大変でした。自分と昴の感情がリンクしていくとき毎回迷ったし、混乱したし、自分の感情をコントロールしきれない瞬間も訪れたので」と吐露。それでも「それは昴と一緒にいっしょにこの映画と生きている証拠なのかなって」と語った。

　昴の母親を演じた南果歩は、共演した坂東について「坂東くんの悲しみがある中で普通に生きている姿で、悲しみも深さが感じ取れる。最後は息子が肩を抱いてくれるのですが、そこは息子に感謝って気持ちが湧いてきた。ありがとう」と語りかけ、さらに「坂東くんは集中しているときと、そこが抜けてていたずらっ子のときがあって、そこが可愛い。ちょっとそういうところは役と素をせめぎ合い。でも坂東くんは自然体だからスッて入っていっちゃう。その自然さがすごいなって、思っていた」と絶賛。大先輩からの褒め言葉に坂東は「えっ……。きょう死ぬんかな、僕？　きょうこの後死ぬ？」と驚いていた。

　舞台あいさつにはそのほか、西野七瀬、作道監督も登壇した。