歌舞伎界は「骨肉の争い」 日常茶飯事だった激しい権力争い…市川團十郎「だから面白かった」
歌舞伎俳優の市川團十郎が8日、TBS系『日曜日の初耳学』(日曜午後10時)に出演し、かつての歌舞伎座での舞台裏を明かした。
團十郎「(今は)つまんないっすね」と笑う
歌舞伎俳優の市川團十郎が8日、TBS系『日曜日の初耳学』(日曜午後10時)に出演し、かつての歌舞伎座での舞台裏を明かした。
1889年に開場した歌舞伎座は、世界で唯一の歌舞伎専門劇場。そこで主役を張るのは、役者として特別なことだ。インタビュアーの林修が「やっぱり歌舞伎座で主役を張るというのは、半ば取り合いというか、権力争いみたいなのがある?」などと聞くと、團十郎は「昔はありましたね」と即答。「(主役を)譲ると2度と返ってこないとか……」との質問にも「昔はありました」と答え、「先輩たちは骨肉の争いがございました」と語った。
團十郎は実際に見ていたそうで、「私が10歳くらいの時の60代・50代はすごかったです」と回想。「ここは絶対に譲らない……というのばかりだった」「刺しはしないけど、刺し違えるみたいな意気込み」とし、「あの人がこの楽屋にいるんだったら、俺は廊下で化粧するわ!」「俺の部屋が弟の間口より3センチ狭い!」といった争いも日常茶飯事だったという。
このエピソードに林が驚くと、團十郎は「本当に大変な時代でした」と振り返った一方、「だから面白かった。もう入り乱れるから」とも。「今は、そういうパワーは逆に(ない)?」と聞かれた際には「みんな、ないですよ」と返し、「みんな争わず。穏便に穏便に……みたいな。つまんないっすね」と笑いながら言い放つ一幕もあった。