カブキロックス氏神一番、白塗りなしでの舞台出演「気づかれない」 ポスターでは素顔を初披露

白塗りがトレードマークのバンド・カブキロックスのリーダー・氏神一番が27日、東京・俳優座劇場で出演舞台『志士たち』の囲み取材に応じ、劇場にまつわる思い出などを語った。

囲み取材に応じたカブキロックス・氏神一番【写真:ENCOUNT編集部】
囲み取材に応じたカブキロックス・氏神一番【写真:ENCOUNT編集部】

舞台『志士たち』が27日から上演

 白塗りがトレードマークのバンド・カブキロックスのリーダー・氏神一番が27日、東京・俳優座劇場で出演舞台『志士たち』の囲み取材に応じ、劇場にまつわる思い出などを語った。

 俳優としても活動している氏神は、幕末が舞台の今作に勝海舟役で出演。「還暦過ぎてから、何でもいいので『白塗りも取っちゃおう』とテレビやドラマにも出ていますが気が付かれないので、今回も気付かれないのかなと。初めてポスターでも素顔を出しています」と素顔で演じていることをアピールした。「バンドも楽しいけどお芝居も楽しいなということを皆さんに知ってもらいたくて。勝海舟もいい役です。(俳優としては)素顔で西郷隆盛、織田信長、岩倉具視などもやってきました」と白塗りをしない俳優業にも意気込む。

 かつて、この俳優座劇場で故・西田敏行さんに会った思い出も話した。「15年前に、劇場のバーでビールをおごっていただいたのが西田さんと初めての出会いでした。『かぶいていきなさい。人と一緒のことはしなさんな』と言ってくれて。俳優座にも取り壊しの前に出られてうれしいです」と明かした。

 囲み取材には座長で劇団『神田時来組』の泉堅太郎(高杉晋作役)、リオ五輪水球日本代表の保田賢也(井上聞多役)、元宝塚歌劇団雪組トップスターのえまおゆう(幾松役)も出席。アスリートから俳優に転身した保田は「本格的な時代劇なので、僕自身皆さんにいろんなことを教えていただいて。一皮むけたと思っています。『役者:保田賢也』として、しっかりとした役者なんだというところを皆さんに見ていただきたいです。天国の井上聞多さんにも『お前でよかった』と思ってもらえるように」と抱負を見せた。

 泉は来年4月に閉館する俳優座劇場への思い出も語った。「俳優座で千田是也先生がまだ生きている時に『ブレヒトの会』に所属して、はじめは劇場の裏方をやっていました。当時はバブルの頃で、ここでレイトショーもやっていて、そこから俳優として(劇場に)呼ばれるまで20年かかりましたから、感慨深いです」と振り返った。

 舞台はセットを用いず、映像によるプロジェクションマッピングで演出する。「映画でないとできなかったことが舞台でも映像でできたり。これからこういう演出も増えるんじゃないかなと思います。使い方は無限です」(泉)という公演は27日から12月1日まで上演される。

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