アントニオ猪木氏が58年ぶり靖国神社降臨 橋本大地に“闘魂伝承”
元プロレスラーで前参院議員の“燃える闘魂"アントニオ猪木氏(76)が26日、ゼロワンの靖国神社大会にゲストとして登場した。猪木氏が奉納プロレスのリングに上がるのは実に58年ぶりの出来事になった。
ゼロワン奉納プロレスで「元気ですかー!」
元プロレスラーで前参院議員の“燃える闘魂”アントニオ猪木氏(76)が26日、ゼロワンの靖国神社大会にゲストとして登場した。猪木氏が奉納プロレスのリングに上がるのは実に58年ぶりの出来事になった。
猪木氏の名前が告げられると、地鳴りのような歓声が上がった。観客が殺到した花道をゆっくりと歩いてリングに上がった猪木氏は「元気ですかー!元気があれば何でもできる」とお決まりのセリフ。そして「オレもデビューしたのが1960年。ちょうど資料をいろいろ調べていたら、61年に力道山のもと、奉納試合をやったとありました」と神妙な表情で語った。
日本プロレスでデビューした猪木氏は、61年の奉納プロレスで、バトルロイヤルなど2試合に出場した。「覚えてるよ!」というファンの声に「覚えてる? ウソだろー」と爆笑を誘い、「昔を振り返るのは嫌なんですけどね」と話しながら、当時に思いをはせた。
政界を引退し、プロレスからも遠ざかっているが、闘魂の火は消えていないこともアピール。「オレももうひと踏ん張りしなきゃいけない」と拳を握り、新しく取り込んでいるプラズマで世界を変えることを宣言した。
後輩たちへのエールも忘れない。ゼロワンは故橋本真也さんが作った団体だ。「アイツは一番かわいいヤツだった。蝶野と武藤、3人揃って3バカと言ってね。みんなそれぞれいいものも持っていた。魂というものが一番大切。その魂をこれからの世代に引き継いでもらいたい。そんなものが橋本にはあった」としのんだ。リングに上がる前には、橋本さんの息子・大地から挨拶を受けた。“闘魂”は橋本さん、そして大地に引き継がれた。
熱狂の中、バックステージに戻った猪木氏は「こういうこともいいかな、今日はね。1つは一生懸命、大谷が頑張っている。たいした力になれないけど、応援してあげられれば」とエール。靖国神社について「ウチの長男もここで祭られていると思う。戦艦陸奥。航空隊だった。戦艦陸奥が沈まなきゃ、零戦で行ったのかもしれない。日本の歴史というか、そういうものがだんだん疎かになっていく。そういうことを次の世代に少しでも伝えていきたいと思います」とエピソードを明かした。
プロレス界への復帰を望む声に対しては「出さないでください。プラズマで勝負してますから」と苦笑いを浮かべたものの、猪木氏はインパクトを残して会場を後にした。